アメリカという"個人" ~2~ [▼科学ニュース New!]
前の記事で紹介した「そうだったのか!アメリカ」を読みながら、調査船の上でのアメリカと日本の違いを思い出しました。
2003年にアメリカの調査船に乗る機会がありました。乗船中にちょっと驚いたのは、アメリカの研究者はいくら自分が暇でも、忙しくしている他のアメリカ人研究者を手伝うことってあまりなかったのです。忙しくしている方も「これは俺の仕事だから手助け無用」ってかんじでした。彼らのグループの役割分担や責任の所在ははっきりしていたように思います。
日本の研究者は調査船に乗ったら他の研究者の仕事も手伝うように習います(普通の会社や学校でもそうならいますよね?)。自分の仕事が終わっていても他人が仕事してるとなんとなく甲板にでていって「手伝おうか?」などといったりして、協力して仕事を早く片付けることが普通です。日本人には良くも悪くも「みんな仲良く」という協力する文化があるんだろうとおもいます。日本は島国で狭い土地・厳しい自然の中で育ってきたから、そんな協力意識が芽生えたのかなあ?
力をあわせる日本人の例
アメリカという"個人" ~1~ [▼科学ニュース New!]
今年1週間ほどアメリカに行ってきましたが(→シリーズ実況)、アメリカという国はよく分かるようで分かりません。今日は帰国後に読んでみた、アメリカ分析の本を紹介します。ぜんぜん海にも地球にも関係ないですけど。
本書の描くアメリカは、ひとことでいえば「キリスト教に支えられつつ、自身の利益追求を徹底的に行う"個人の集合体"」といえるかもしれません。アメリカ国民はどこかで国を信じておらず、その結果として個人レベルで武装し、問題があれば裁判を起こし、時には陪審員となり自らも裁く側にまわり、大統領選挙人を直接選び、長き人種差別に代表されるように弱きものは助けず?、マスコミが政府を追い詰める場合のように強きものは挫く。これを国レベルで国際的にやっている国が「アメリカ」だと本書を読んで感じました。