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競争と協力 -がんばれ!地学オリンピック(5) [ 連載 Old..]

※地学オリンピック応援記事です!

ブログを書いていると、コメント欄でハッとさせられることが多いです。例えば先日の
船の写真が「プレアデス星団に見えます」というbattaさんのコメントはとても面白い!

船の写真はこちら。
080813-211552.jpg

本物のプレアデス星団の写真はこちら。
832582262_4d4ba7dedd.jpg
Pleiades by jimkster (protected by CC License)
写真サイト「Flickr」から。確かに似てますね!

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また前回のがんばれ!地学オリンピックの記事で頂いたアヨアン・イゴカーさんからは、
国際地学オリンピックの公式ホームページのある「言葉」について下記のようなコメントを
頂きました。ありがとうございます。私自身、見落としておりました。
>Cooptition is a hybrid of two key elements in the IESO
> - competition and cooperation.
確かにどちらか一方だったとしたら、水準も質も下がってしまうでしょうね。
参考になる新語でした。

あらためてこちらの公式ページを見てみましょう。

このページの2段落目の最後の行ですね。訳すとこんな感じでしょうか?
「"coopetion"とは国際地学オリンピックでの2つのキーワードをあわせた造語です。
 すなわちcoopetion=competition(競争)+cooperation(協力) です。」

なるほど、よい言葉ですね。実際の社会では、他人との競争も重要ですが、同時に協力するのも
必要です。社会に転がっている問題は正解や攻略方法がない場合が多いので、問題を乗り越え
るには競い合うだけではダメだということです。国際地学オリンピックでは、それをテーマの1つに
掲げようというわけですね。実際、フィリピン大会では「気候変動に関する討論会」が企画されて
いるようです(もちろん英語で!)。これもまた正解がまだなく、攻略法もわからない問題ですね。

もしも…もしも、あなたが高校生だったらどうでしょうか? 世界の他の高校生と地球温暖化に
ついて英語で議論することが出来ますか? 当時の私だったら絶対無理ですね(汗)
いまは? うーん、なんとかなるかなぁ…それでも政治や経済の話まで踏み込むと厳しいです。
しかも英語で海外の高校生に自分の意見を伝えるためには専門用語を覚えないと。
例えば温室効果って英語で書けますか? 二酸化炭素は? 京都議定書は?

うーむ、大変だ。でもそれよりも大事なこと。それは、自分の考えをちゃんと、日本語で
まとめておくことです。でないと、英語で話せるわけがありません! フィリピン大会に
出かける前にちょっと下調べをしておかないと、一言も発言できずに終わったちゃうかも?

気候変動の討論会は、国際地学オリンピックの採点にはおそらく入らないでしょう。
(だって正解がまだないのだから!)なので、金メダルそのものを取る競争とは関係
ありません。けれど、他の国の高校生と議論したり協力したりして、地球環境問題解決の
知恵を出し合ってみる経験は、日本から参加する高校生一人一人にとってかけがえのない
「金メダル」になることは間違いありません。

…うまく言ったところで、次回へ。頑張れ、Team Japan!

追記(8/17):
competition(競争)とcooperation(協力)、日本語でも「競」「協」という同じ音の漢字が
使われている偶然も面白いですね。2つの字も象形文字的で、よく見ると面白いなぁ。
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