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定年退職の先生方をおくる [▼研究実況 Now!]

3月は別れのシーズンです。
一昨日、そしてその前の先週末、定年退職をされる先生方の最終講義や
お祝いの会が続きました。いずれも、お世話になった先生方です。

DSC_0085.JPG
 土曜日の夕方。最終講義を拝聴した後でパチリ。
 建物はこちら。
 https://www.dri.ne.jp/

お一人は私の修士の時の実質的な指導教官でした。
もうお一人は、現職へ着任する際に、いろいろと教えてくださった先生。
(かつ、学生時代の研究室の先輩)

寂しいですね。お世話になった方々がお辞めになるのが寂しいだけでなく、
私もそう遠くない年月で、定年退職を迎えることを実感して、より寂しく
なりました。

あと10数年でなにができるのだろうか?
そもそも今まで、何をやってきたのだろうか?

東日本大震災から11年経った、3月11日。
黙祷しながら、同じ想いに駆られました。

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お二人の先生方へは、手短にご挨拶いたしました。
というのも、最終講義やお祝いの会への参加者の多くは、先生方の教え子。
私も教え子といえばそうですが、ちょっと歳を取りすぎています。
若い皆さん(現役生・卒業生)と、退職される先生方の交流のほうが
大事だし、盛り上がってました。私はお邪魔虫。あまり出しゃばらす、
おとなしくしていました。

大学とは何をする場所なのか?
「教育・研究」を行う場所です(と、学校教育法に明記されています)。
ところが、一部の大学や学部や個人は「研究・教育」をするところだ!と
主張しています。研究ファーストか、教育ファーストか、ということですね。
ただ、こうして定年を祝われている先生方をみると、やっぱり大学は「教育」
の場なんだなぁ、と思います。人を育てるのが大学のファースト・ミッション
なのです。

さて、私はあと何人の学生を世に出せるのだろうか?
彼らは私の退職の時に、集まってくれるのだろうか?
ま、退職を祝ってもらうために人を育てているわけではないので、
社会で元気に活躍してくれていれば、それで良いです。 (^^)
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やっぱし、対面がいいわ(物探学会@高松) [▼研究実況 Now!]

昨日は、お世話になった先生(修士時代の恩師)のご退職のお祝いの会でした。
新型肺炎感染対策のため、オンラインでの会合となりました。
大変すばらしい会でした。幹事の皆様、お疲れさまでした!!

オンラインの会も良いのですが、後日また、対面でも会ってお祝いしましょう!
ということにもなりました。やっぱり、直接会って、モロモロ話ができるのが
いいですよね。

思い出話だけでなくて、学術的な議論や相談なども、込み入った内容になると
やっぱり対面実施がいいです。それを強く感じたのが、昨年秋に高松で
開催された学術講演会でした(物理探査学会@高松)。

fig3.JPG
高松といえば、うどん!!(お昼ごはん)

fig0.JPG
2年ぶりに対面参加での学術講演会が実施されました。オンラインでの
参加も可能だったので、いわゆるハイブリッド方式での講演会ですね。

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戦争に反対します [▼科学ニュース New!]

キャプチャ.JPG

ロシアのウクライナ侵攻については、様々な情報が飛び交っている。
ただ、原因はともかく、これは明らかに戦争行為である。
私は戦争には断固反対する。

真偽のほどがたしかではない報道が多いが、
気になったニュースを2つほど、紹介する。

1)ロシア軍はうまく進軍できていない
●車列64kmに キエフ侵攻のロシア軍部隊 米、衛星画像公開
https://news.yahoo.co.jp/articles/73826219e96f8a595cb8cd060301e27d823821df

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学生限定:石油探査技術のオンライン見学会 [▼科学ニュース New!]

以下のお知らせが来ています。学生限定イベントです。
「石油技術協会」というのは、石油の探査・開発などの技術に関する学会です。
(協会とありますが、学術団体です)

大学1回生でも参加できるそうです。私は登壇しませんが、石油探査に興味を
もっている学生さん、奮ってご参加下さい!!
  ↓
https://www.japt.org/files/user/R3kengakukai.pdf

------------------------------------------------------------
令和3年度特別見学会(物理探査編)オンライン開催のご案内
キャプチャ.JPG

1. 主催
 石油技術協会 探鉱技術委員会

2. 開催方法
 従来実施している特別見学会(物理探査編)に準じた内容によるオン
 ライン開催(Google meet 利用)

3. 開催日時
 令和4年3月17日(木)15:00~17:30

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感染第6波は、2月いっぱい継続か? [▼連載【新型コロナウイルスと社会】]

8月以降、このシリーズ「新型コロナと社会」はお休みしておりました。
途中、感染が一旦収まろうとする9月頃に、気になるネタはあったのですが、
雑多な話題が多かったので、やめました。

そうするうちに第6波です。ちまたのニュースでは「第6波?」とクエスチョン
マークが付いていたりしますが、紛れもない感染第6波ですよ。

今の感染拡大の状態はこんな感じ。大阪・兵庫の日々の新規感染者数です。
棒グラフは1/24(火)までの結果、丸は1/25(水)の感染者数。
灰色の線は 前7日間で平均した、日々の新規感染者数です。
※元ネタはNHK:新型コロナウイルス 都道府県別の感染者数・感染者マップ
 https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data/
osaka1.jpg
hyogo1.jpg
※各画像はクリックすると大きくなります。

ここで、昨年に第5波の感染拡大の様子を予想したように、
(→次の緊急事態宣言は7/12から? https://goto33.blog.ss-blog.jp/2021-06-27
第6波の予想もしてみたいと思います。

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トンガの津波のナゾが解明(たぶん) [ 知識ゼロから学ぶ地底のふしぎ]

先日、日本を襲った津波 by トンガの大噴火 ですが、
気象庁が頭を抱えるようなナゾの津波でした。

すでに報じられていますが、津波の原因は海底の隆起や沈降では
なさそうです。トンガ周辺や太平洋の観測点で捉えられた津波の高さは
大したことはなかったのに(それでも被害は出ていますが)、もっと遠い日本
では、海面がわずかに変動するくらいと思われるためです。
(この辺も、今後の調査を待つ必要あり)

変わって注目されたのが「空振」です。トンガでの火山の大爆発の音(気圧変化)
が津波を起こしたのだ!という説です。
●日本への津波 専門家「噴火に伴う空気の振動“空振”原因か」
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220116/k10013433451000.html
●空振とは|防災情報ナビ (ibousai.jp)
 https://www.ibousai.jp/words/bswd202.html

キャプチャWNN.JPG
こちらはウェザーニュース社による、空振(気圧変化)によるものです。
2ヘクトパスカル程度(1000分の2気圧)、気圧が変化しています。
ぜひ動画も見てください(当ブログ過去記事)
→ https://goto33.blog.ss-blog.jp/2022-01-16-1

さらに、地球規模で空振が広がる様が、衛星画像(動画)として
公開され始めています。



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噴火でも津波は起きる(2) [ 知識ゼロから学ぶ地底のふしぎ]

前回の続きです。

火山が噴火すると、なぜ津波が起きるのでしょうか?
よく言われる原因は下記です。
1)陸上の火山の一部が、噴火の際に吹き飛ぶ(山体崩落)
  → 崩れた山の一部(どでかい岩の塊や大量の土砂)が海へ流れ込む
  → 津波
2)海底にある火山が噴火 → 噴出物が海底に湧き出てくる
  → 噴出物に押しやられた海水が、周りへ広がっていく
  → 津波
3)陸上や海底にある火山が噴火して、陥没(カルデラの形成)
  → 海の水が陥没部分に流れ込む → 海水はその後、周りに広がっていく
  → 津波

衛星写真からは「3」の陥没によって津波が起きたように思われます。
ただしそれだけでは説明はつかないようです。以下に解説します。

まずは、下記をご覧ください。
tonga2022.gif
https://twitter.com/Hydrology_IRPI/status/1482483800613527553 より
衛星画像でよく見ると、トンガの火山島の形が大きく変わっているようです。
前回の記事に、火山島の地図を載せました。下記に再掲します。
funga.JPG
2つの小島の間に噴火口がみえていましたが、今回の大噴火によって、
噴火口周辺が吹き飛んでなくなった(陥没した)ように見えます。

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噴火でも津波は起きる(1) [ 知識ゼロから学ぶ地底のふしぎ]

朝から伝えられておりますとおり、南太平洋のトンガにある火山の噴火によって
津波が発生して、日本に押し寄せています。岩手県太平洋岸では、
最大で高さ3m程度の津波が押し寄せる可能性があります。

●トンガで大規模噴火 周辺で1m近い津波発生 日本でも津波警報
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220115/k10013432611000.html
 火山島「フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ」はこちら。


上図では海しか表示されません。拡大地図で見てみると、、、
funga.JPG
どうやらこの島の真ん中にあった火口で、大噴火が起きたようです。

高知県などでは港内の漁船が複数転覆しており、被害が出ています。
●【速報】室戸市佐喜浜港で漁船転覆、乗員はなし 高知県沿岸に津波
 https://www.kochinews.co.jp/article/detail/53548
 ※下記写真も同記事より。
 kochi.JPG
沿岸の交通(電車、自動車)などがストップするなどで、受験生にも
大きな影響がでているものと思われます。

・・・ところで、今回の津波の予測に、気象庁は大失態をしてしまいました。

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3回生が受賞しました! [▼研究実況 Now!]

2022-01-07T20:20:05.jpg

今日は兵庫県立大学 理学部 物質科学科3回生の研究発表会でした。
卒業研究を行うために、学生は研究室に配属されますが、その時期は決まっていて、
物質科学科の場合は来年4月(4回生になってから)です。でも、もっと早く本物の
研究の現場に触れてほしい。そこで3回生向けに「研究室体験」を実施しています。。

3回生(希望者)が2ヶ月間、希望する研究室に配属され、その間に研究体験をし、
そして研究成果を報告するのです。たった2ヶ月間で、なにができるか?
時間との勝負です。

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比較:風力発電と原子力(2) [ 資源エネルギーを考える]

昨日の続きです。
風力発電と原子力発電を比べてみています。

wind2.JPG
https://www.sbenergy.jp/study/illust/wind/ より

風力発電の風車は、すごくでかいです!
なんと、飛行機の幅よりでかい!!
●ポール・アレンの世界最大の飛行機、「空の発射台」として2020年運用開始
 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/08/2020-7.php
 下図もこちらの記事より。一番小さなボーイング747-8の幅が68.5m
 風車の羽はそれより大きい。
 wind3.JPG

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