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海底到着 -乗船レポート三陸はるか沖(18) [ シリーズ実況 Old..]

…というわけで! 海底に着きました(ハヤッ!)


操縦盤の様子。数日前の火の入っていない状態とは雲泥の差ですね。
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2008-09-09
周りは人もいっぱい。かいこう運航チーム、研究者、ときどき船長もお見えになります。
オペレーション中は緊張感満点です。特に、ランチャーとビークルの離脱・結合時と、
海底での作業時は緊張が走ります。

海底についてまず最初にしたことは、先日海中に投入した観測装置を探すこと。
音響ソナーとかで探します。まさしく「沈黙の艦隊」です。
探すこと30分、、、、ありました。


ちゃんと海底に座っておりました。また会ったね!
こうして自分が整備した装置と(映像越しとはいえ)海底で会うのはちょっと不思議な感じです。

「かいこう」は「しんかい6500」とは違って、テレビ映像でしか海底を見ることはできませんが、
その代わり、こうして画面を見ながら「ああでもない、こうでもない」と何名もの研究者同士で
議論できます。これが、無人探査機の一番のメリットですね。あとロボットだけに重作業向きです。

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海底装置のアップ。海底になにかたくさんいます。

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ナマコ!! センジュナマコです。水深5200m。
一見、動いていないように見えます。しかしあとでビデオを早送りしてみてみたら、
すごーくゆっくりと歩いていました。「キング オブ だるまさんがころんだ」です。
(関西的には「キング オブ 坊さんがへぇ こいた」)

ナマコ、かわいいです。今回の航海のマスコットになりました。
あ、映像だけですよ。ナマコ本体は採取していません。いまも海底で生きていることでしょう。
しかし考えてみれば、海底にはこれだけたくさんのナマコがいるんですね。
宇宙人がきたら「オウ、地球はナマコの星だ」と思いかねない勢いです。

さて、肝心の海底での調査ですが。。。失敗しました。今回は無人探査機「かいこう」君に
新兵器「人工電流送信装置」と「送信アンテナ」を搭載して、海中で電流を流しました。
この電流を、上の写真にある海底装置(海底電位差計)で受信できれば、海底の堆積物や
地殻の様子が分かります。無人探査機を使った試みとしてはたぶん世界初です。
うまくいけば、海底の活断層調査や金属鉱床調査に威力を発揮!のはずだったのですが…
残念ながら途中で人工電流送信装置の調子が悪くなってしまいました。
ああ… サポートして下さった方々に申し訳ないです。

黄色い「かいこう」君が「シッポ」(送信アンテナ)をつけて電気を流す様から
「かいこう君じゃなくて、ピカチュウ君だ」という話も潜航前にはございましたが、
まさか不発とは… 勉強仕直してきます。
とはいえ、ほんの少しでもデータを取ることができたのが不幸中の幸いでした。

くそ!来年こそ、成功するぜ!とリベンジを誓う私でありました。
まだつづくぜ。

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