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科学者はマジシャンか? [ 科学コミュニケーション]

※本記事は「STAP細胞騒動」に関するものです。当ブログでもこれまでに何回か取り上げました。
 http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-03-14
 http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08
 http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-04-09

ここに興味深いアンケート結果がある。
今日はこれを題材に「科学コミュニケーションの課題」について考えてみよう。
●STAP細胞は存在すると思うか?「存在すると思う」は全体の33.0%
 http://woman.mynavi.jp/article/140418-68/
 (下図は上記サイトより)
 キャプチャ.JPG

はたまた次のような意見は多い。今朝、テレビでコメンテーターが言ってた言葉だ。
「論文に捏造があったのかどうかは別にどうでもいい。
 私達が知りたいのはSTAP細胞があるかないかだ」

同じ意見はネット上でも多数見られる。例えば下記。
●STAP細胞論文 - 捏造か否かに興味はない
 http://blogs.itmedia.co.jp/ruchida/2014/04/stap-af29.html
 ”私はそこに捏造があったのかどうかということにほとんど興味がない。
  興味の大半は、STAP細胞が本当に存在するのかどうか(中略)ということにある。”
 ”理研を始め、本研究に携わっている人の次の使命は、今回の研究体制の不備といった
  矮小なことではなく、STAP細胞を見たのかどうかを速やかに検証して報告すること
  だろう。”

あるいは先日、当ブログに頂いたコメントにも小保方さんを擁護する意見を頂いた。
(以下は、http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-04-09 に頂いたコメントより)
”世界最先端です 詐欺師と天才の間です   30のノーベル姉ちゃんが・・・・・
 学者の偏向な見方をやめて 広い視野に立ってください”

このアンケート結果や意見に対して、科学者の多くはこう思っていることだろう。
(私を含む)
「みんな、何を言っているんだ? STAP細胞の根拠となる論文が
 怪しいんだから、STAP細胞だって信用できないじゃないか!」
と。

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はてさて、一般市民の感覚と、科学者の感覚の乖離はどこに原因があるのだろう?
最近、一般講演などを盛んにやらせて頂いている私なりの答えは次のようである。
「一般市民にとっては、科学者はマジシャンと同じなのではないか?」
magic.jpg
 種も仕掛けもございません。

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