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深海へ潜る(5) [ 海底鉱山]




部屋に戻って来ました。
ついさっき、しんかい6500が海底へ向けて潜航を開始しました。

写真1枚目は、着水直前のしんかい6500。今日は地球化学の科学者を
乗せて、水深約1900mの海底を目指します。

写真2枚目は、着水した瞬間のしんかい6500。
全長10mほどの潜水船は、いままで見てきたどのロボットたちよりも
大きいし、頼もしいです。実際、潜っている最中の様々な能力も素晴らしい。
今日も無事に調査がうまくいきますように…

と思ったやさき、突然現れた黒装束の男たち!!(写真3枚目)
彼らはしんかい6500の上によじ登りはじめた。
その姿はまるで「ブラック・スパイダーマン」(※)
しんかい6500の運命は如何に!?

つづく。

※一昨日、DVDをみちゃったのだ。

深海へ潜る(4) [ 海底鉱山]



今日も海の上です。沖縄県 石垣島のはるか沖合にいます。

今回はほぼ毎日、しんかい6500の上に登ったり、中をのぞき込んだり
しています。写真の1枚目がしんかい6500の背中(?)です。
横から見た船体は白色なのですが、上側はこのように少し灰色です。

「しんかいは横はきれいですが、上側は汚れてしまうんですね」
私が、潜水船の司令(しんかい6500の運航の責任者:もちろん乗船されてます)
に聞いてみたところ、「あれは汚れじゃなくて、滑り止めなんです」
なるほど! しんかいの丸まった背中から落っこちないような工夫がされて
いたのですね(汚れているなんて言って、スミマセン!)

あと、背中の真ん中にはハッチのようなものがあります。
ここから人間が乗り降りするのでしょうか? いいえ、ここには万が一、
しんかいが海底から浮上できなくなった時のため、救難ロープが格納されて
いるのです。このハッチが開くと、水面へ向けてロープが伸びる仕組みです。
でも何mくらいのロープがしまわれているのでしょうか?1000m?2000m?
こちらも今朝(つい先程)潜技士さんに聞いたところ、
「60mです」
え、短くない?  いやいや大丈夫。JAMSTECさんには
「船の上から深海へ鉤爪付のロープを伸ばして、海底のものを吊り上げる」
という神業のような技術(”掃海”と呼ばれています)があるのです。
60mもの長さのロープが海底から浮いていたら、引っ掛けて吊り上げるのは
朝飯前、とはいわないけれど、かなりの確率で浮上できなくなった しんかい
を回収できるでしょう。

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写真2枚目は(今度こそ)人間が乗り込む方のハッチを上から覗き見たところ。
このハッチは、しんかいの頭(?)の上の黄色い部分の中にあります。
しんかいの船内はご覧のとおりとても狭い。
この球形の室内に、大人3人が乗り込みます。
深海の圧力にもっとも耐えやすい形が球なのです。
(四角だと角に力が集中しやすいのだ)

おっと、いかん、今日も潜航準備のアナウンスが流れました。
私は今回は1度しか潜りませんが、潜る方をお見送りしないと。
ちなみに「スイマー、スタンバイ!」が潜航準備の合図。
なんでかって?
それは次回のお楽しみ。つづきます〜

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