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叩いてみるもんだ [▼科学ニュース New!]

最近、忙しくてブログ更新もままならず。
忙しいを言い訳にしないことにしているのだけど、言い訳じゃなく事実な毎日。
しかも必ずしも「やりたいこと」で忙しいわけでもなく。ストレスフルの毎日じゃ!!

それはともかく(笑)、今日も面白いニュースが飛び込んできた。それがこれだ!
●大きめ粒子、新たに数百個=はやぶさカプセルから―宇宙機構
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101129-00000136-jij-soci
http://www.jaxa.jp/projects/sat/muses_c/index_j.html

少し前に、素晴らしいニュースが舞い込んできたのは科学好きの皆さんも、
そうでない皆さんもご記憶に新しいでしょう。
●「はやぶさ」見事、小惑星の粒子1500個
 www.yomiuri.co.jp/science/news/20101116-OYT1T00208.htm
この時点では1500粒。どれくらいの量なのか、重さで考えてみよう。
砂粒ひとつの大きさ0.001~0.01mmだ。砂粒を球形とすると1粒あたりの体積は
約5x10の-13~-10乗立法センチメートル(cc)。1500粒なので総量は約8x10の
-10~-7乗立方センチメートル(cc)。結構幅があるけどエイヤ!っと間を取って
「約8x10の-8乗立方センチメートル」としよう。岩石の密度を3g/ccとすると
取れた砂の総重量はえーっと・・・約0.2マイクログラム。
おお髪の毛1本にも満たない質量だ!!
参考:【ちえものづくり展 Vol.3】音叉を応用した髪の毛1本が量れる重量計
http://ascii.jp/elem/000/000/355/355608/
なーんて、理系っぽいことしてみるのである。うーむ、すごい技術だ。

hoge.jpg
しかし!「はやぶさ」の小惑星サンプルカプセルを叩いてみると!
0.01mmより大きな砂粒が数百個もでてくるではないか! えーまた計算?
仮に平均0.05mmの砂粒が300個出てきたとして・・・(途中省略)・・・
出ました、新たな砂粒の総量は6マイクログラム。えー、かなり多いやん(笑)
科学的に大事なことは「とりあえず叩いてみる」ってことか!!

それでも髪の毛10本分弱ですけどね。クシャミしたら飛んじゃう!!くらいの
量ですね。(こんなちょっとで本当に成分分析できるのかしら?)

----
しかし、はやぶさプロジェクトは本当に成功だったのでしょうか? いや悪口とか
やっかみではなく。結構、「奇跡の上に、奇跡を積み上げた」結果のように思います。
例えば下記のニュース。
●「はやぶさ」金属球不発はプログラムミス
 http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20101129-00000040-jnn-soci
本来は小惑星に金属球をぶつけて→もっとたくさんの小惑星サンプルを回収!の
はずだったのですが、金属球を発射できなかった理由が今頃分かったようです。
しかも結構初歩的なミス。失敗をリカバリーすることは大事ですが、結果オーライも
いかがなものかとも思います。ちなみに、現在は「初代はやぶさ」とほぼ同設計の
「はやぶさ2」計画が進んでいるとのこと。関係者としては、もうちっと予算を多めに
していただいて、工学試験機としての「初代はやぶさ」より、もうちっとチャンとした
惑星探査機「はやぶさ2」を作りたいのではなかろうか? 急がば回れ、もいいですが
急いては事を仕損じる、とも言いますなぁ。。。
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テレマーカー

運も実力のうち。諦めていたなら奇跡的と言われる交信回復のチャンスもつかめなかっただろう。
純然たる成功ではないと思うが、帰還までしたことは任務の「成功」と言える。
まぁ、トータルで見たら「失敗多き成功」ですね。
交信回復の奇跡をつかめなかったら実質上も失敗で、宇宙のどこかに行ってしまったままで損失でしたし。
惑星探査機「はやぶさ2」では、きっちりと運用して、全てにおいて成功をしてほしいです。
お仕事、お疲れ様です。
by テレマーカー (2010-11-29 23:21) 

HIROMI

ニュースで見て喜びましたが、「ひっくり返して叩いてみたら」ってところで驚きました。叩かないと気づかないものなんだ??って。川口さんの神頼みといい、面白いなあ、はやぶさって。
by HIROMI (2010-11-30 01:09) 

アヨアン・イゴカー

urlで紹介されている音叉センサー、凄いですね。
鼻の脂の重さまで測定してしまうとは。
by アヨアン・イゴカー (2010-11-30 19:00) 

MANTA

>諦めていたなら奇跡的と言われる交信回復のチャンスもつかめなかっただろう。
テレマーカーさん、記憶違いだと申し訳ありませんが、このあたりのノウハウは
たしか火星にたどりつけなかった探査機「のぞみ」で積み重ねられたように
思います。失敗こそ成功の母。
今回のはやぶさでの失敗経験も次に生きてほしいですね。
(でも同じ設計だとまた同じ失敗が…心配)

ちなみに「はやぶさ2」は「我々、いや地球上の生命はどこから来たか?」
の謎に迫るんですよね。これはこれで楽しみだ!
by MANTA (2010-12-01 12:57) 

MANTA

>「ひっくり返して叩いてみたら」ってところで驚きました。
HIROMIさん、なんとなく「ポテチ食べ終わり、でも袋の中の粉もおいしい」
ってのをイメージしてしまいました。
おそらくは「まだ容器のちょっと残ってるんだけどなぁ」と思いながらも慎重
に作業を進めた結果なのでしょうね。科学とは「やってみよ」なのですよ(笑)

>urlで紹介されている音叉センサー、凄いですね。
>鼻の脂の重さまで測定してしまうとは。
アヨアン・イゴカーさん、私も驚きました。すごいですね!
これだと髪の毛を切ったり、アブラ取り紙で顔を拭くだけで「痩せた!」って
言えますね (^^;)
by MANTA (2010-12-01 12:58) 

yao

たたいてみるもんだ。

いやいやいつも財布をたたいてますが、なかなか「ポケットの中のビスケット」的に1万円・・・・いや10円さえもいくらたたいても増えてくれません(笑)

でも 出てきたんですね?(大笑)
まだ、ブラウン管TV(私の家ではまだ現役です)はたたくと治ります(映りが良くなります)



>失敗こそ成功の母。

まさにその通り、失敗しないと前に進みません。まさにそれこそがノウハウだと思います。
失敗をおそれるな!! 
by yao (2010-12-01 23:40) 

テレマーカー

むしろ、同じ設計だからミスの出た所の対策が簡単とも言えるかもしれませんよ。
全てにおいて新しくすることが最も優れた方法(対策)ではないですから。
逆に、「同じ設計なので同じ失敗をするなよな」って言う気はしますが(^^;
by テレマーカー (2010-12-02 20:21) 

yao

多分 持ち帰った砂粒は 0.01g程度。(そんなにあったかな?)
これにかかわる費用を換算するとこの物質の単価は 1兆円/gか?
もしかしたら地球上で一番高価(少なくとも自己崩壊しない物質として)な物質かも?
どうです?奥様にプレゼント?世界で一番高価な物質?

科学と技術的ロマンは感じます。(笑)

金額じゃない。ハヤブサが持って帰ってくれたことが奇跡&感謝!
by yao (2010-12-04 21:47) 

MANTA

>なかなか「ポケットの中のビスケット」的に1万円・・・・いや10円さえもいくら
>たたいても増えてくれません(笑)
yaoさん、それでも頑張ってみると、何か出てくるかもしれません、ってのが
このニュースの教訓ですね。ともかくあきらめない。はやぶさチームははやぶさ
帰還が終わっても、あきらめずに頑張っているようです!

あと
>多分 持ち帰った砂粒は 0.01g程度。(そんなにあったかな?)
JAXAのサイトを見ても、結局何グラム回収できたか、報じられてないですね。
どうやらまだすべての回収サンプルのチェックが終わっていないようで、実は
ごっそり取れていたりして。面白いですね!
by MANTA (2010-12-05 09:30) 

MANTA

>むしろ、同じ設計だからミスの出た所の対策が簡単とも言えるかもしれませんよ
テレマーカーさん、私自身の海底観測機器開発の経験に基づけば、大胆な
試作機は仮に成功してしまうと不幸な量産機になり、逆に失敗したほうが、
上手な改造を経てよい量産機になります。はやぶさは前者かな?後者かな?
などと思っています。
by MANTA (2010-12-05 09:35) 

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