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○○より愛を込めて -研究所(4) [ シリーズ実況 Old..]

前回からのつづきです。
観光写真ばかりだと怒られる?ので、訪問した研究所の写真もご紹介。


訪問先、ロシア科学アカデミー シルショフ海洋研究所です。
http://www.ocean.ru/eng/


正面玄関はいってすぐに、なぞの巨大壁画がお出迎え。
この研究所の歴史は古く、ソ連時代の名残を感じさせます。
ちなみに写真の奥の方に見える赤いのはコーラの自販機。


廊下。800人の科学者が研究をしているようですが、意外に人に出会いません。
聞けば給料が安いため、ここ以外でも仕事をしている研究者も少なくないようです。
あるいは秋の休暇を取られていたのかもしれません。
しかしロッカーの扉、どれもこれも、なんで半開きなのだろう?


壁に貼ってあった世界地図。無論ロシア中心。アメリカ大陸は地図の端で分断。
東西冷戦の名残?いやきっと他意はないのでしょう…


展示スペースにあった、潜水艇「ミール」の写真。
この研究所が誇る、潜水艇です。同型が2隻もあります。これは1号か2号か?
着水揚収装置(クレーン部分)が面白いですね。潜水艇を片手で「グッ」と握る感じです。
映画「タイタニック」に登場して有名になりました。ちなみに「ミール」は「平和」と
いう意味で、潜水艇だけでなく、ソ連の宇宙ステーションとか、その辺のレストランとか
あちこちに使われている名称です。

最近のミールのニュースと言えば、北極点の海底にロシア国旗を突き刺したことです。

ポスターで展示もされていました。北極海の領土争いは今後も激しさをますのでしょう。
ちなみにロシアの研究者は「これはサイエンスではない」と苦笑してました。


メインのお仕事。ロシアと日本の研究者による共同ワークショップ(セミナー)です。
私たちの分野(海底電磁気観測)では初めてです。10人くらいの研究グループと
交流しただけではありますが、ロシアの研究者は非常に頭がよくて、きちっと仕事を
やっておられる印象を持ちました。例えば多少マニアックな問題にぶち当たると、
アメリカの研究者は「それはマイナーな問題だ」と切って捨てるようなところがありますが
ロシアの研究者はじっくりと考えるようです。この点は日本の研究者に似ていて、
仲良く出来そうな感じがします。あと、「オレが!オレが!」のようなウルササもないです。
この辺も日本人に似てます。


休憩中。コーヒータイムです。ビスケットやお菓子、ケーキなどわんさかでてきました。
ロシアの方は甘いものがお好きなようです。やっぱ寒いからかな。

たくさんの発表や議論をして、今後はロシア・日本間で共同研究を積極的に進めようと
いうことで無事に閉会。いやーしかし仕事してるときは写真を撮ってないな~ (^^;)

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建物はけっして綺麗ではないし、寡黙な研究者が多いですが、ロシアの研究者の
実力は高いです。おそるべしです。

おまけ:今日のキリル文字

研究所にありました。なんでしょう?ウソでもいいので答えてね。

おまけ:今日のスープ

マッシュルームスープ。ロシアのマッシュルームは有名だそうですね。

追記:シルショフ海洋研究所のサイトにはGoogle Adsenceが貼られてますね。
これにはビックリだ。日本の公的機関のサイトよりも民主化が進んでます。

※続きはこちらを御覧ください。
 http://obem.jpn.org/oversea064.html


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ドニヴニーク

研究所のWebサイト拝見しました。立派な研究所です。MyMyは道路を渡って直ぐ反対側ですね!
by ドニヴニーク (2007-09-27 03:46) 

MANTA

- コメント&Nice、ありがとうございます! 大きな研究所だと思いますし、
モスクワ州立大学との連携も密なようです。バルト海など北の海だけでは
なく、黒海やカスピ海、太平洋でも精力的に調査をしています。
唯一の難点は海から遠いことでしょうか?
MyMy(牛柄の壺ボルシチのお店)はまさにその場所です~
by MANTA (2007-09-27 08:27) 

ちゃめ

>無論ロシア中心。アメリカ大陸は地図の端で分断。

 笑。
 世界地図って、面白いね~。
 日本が「極東の小国」であるという現実を、まざまざと見せ付けられるヨーロッパの地図よりも、なんか安心しますね。

>ちなみにロシアの研究者は「これはサイエンスではない」と苦笑してました。

 これを聞いて、ちょっとホッとしました。
 でも、どこの国でも政治からは逃げられないみたいだね。
by ちゃめ (2007-09-27 09:13) 

すうちい

アメリカ分断の地図には苦笑いですけど、確かにサイエンスは政治からは逃げられないですよね。私は生物系なので、
ロシア(というかソ連)+サイエンス+政治⇒ルイセンコ論争 
という式が頭にちらついてしまいます。
by すうちい (2007-09-27 10:30) 

MANTA

>日本が「極東の小国」であるという現実
ロシアから見たら、日本は「隣人」なんですね。 > ちゃめさん
でも日本は海の向こうの米国を見ているという現実。

>これを聞いて、ちょっとホッとしました。
「This is not science.」って2回言ってました。

>サイエンスは政治からは逃げられないですよね。
ルイセンコ論争を初めて知りました(不勉強ですみません) > すうちいさん
主に税金で実施されるサイエンスは政治と切り離せません。また地球惑星科学について言えば、使用されるツール(ロケット、船、センサー)は軍事技術とも関連性が高いですね。
by MANTA (2007-09-30 14:43) 

MANTA

- あ、クイズの答えは「インフォーマシヤ」=インフォーメーション、
つまり掲示板です。
by MANTA (2007-09-30 14:44) 

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