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太平洋の底で -ご対面(7) [ シリーズ実況 Old..]

さて、苦労して設置した装置「電磁気観測所」であるが、回収せねばならない。
いや、今回設置した電磁気観測所ではない。2年前に、設置していた観測所である。

つまり観測所を取り替えたわけだ。
・2年前に1台設置した
・今回、もう1台投入して、無人探査機「かいこう」で2年前の装置の近くへ移設
・1日ほど2台で並行観測
・2年前に設置した方を回収
こうすれば、2台の電磁気観測所の測定値にどれくらいズレがあるかわかるので、
観測所を入れ替えても、測定データにとぎれ目はない、というわけだ。

回収は自己浮上方式。
超音波で電磁気観測所に指令を送ると、重りを切り離して浮いてくる。
おっと、間違うなよ、2年前の方だぞ。今回おいた方に切り離し指令を送るなよ。
(こんな遠くまで何しにきたかわからなくなる)

浮上中のブリッジでは、電磁気観測所が水面に近づくにつれて緊張が満ちてくる。
電磁気観測所までの距離は超音波でわかるが、方位はわからない。

どこに船を持って行くか、船長が二等航海士に指示する。
水深5600mからの旅路。毎分30mずつ浮いてくるので、3時間以上かかる。
だが、結局浮いてきた場所は、船長の予想通りであった。
さすが!である。


浮いてきた電磁気観測所。ひっくり返っている。
これはそういう設計なのだ。このほうが十文字の腕が邪魔にならないので回収しやすい。


クレーンで吊り上げられる。
ここまでくれば一安心。あとはAフレームで観測所を吊り上げる。
この5分後にはOn Deckであった。船員さんの見事な手さばきに感謝である。

はあ、これにて調査作業は終了。一路日本へ向かう。

※この記事の続きをよむには下記を御覧ください。
 http://obem.jpn.org/field057.html
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コメント 4

letterwritingday

なんだか、わくわくして、更新を待ってます(^^;)
by letterwritingday (2007-06-23 11:07) 

すうちい

いつでも、どこでも“プロ”の仕事ってすごいですよね。
by すうちい (2007-06-23 19:47) 

honyapin-turedure

お疲れ様~・・・ですね(^^)
by honyapin-turedure (2007-06-25 09:26) 

MANTA

- みなさま、ありがとうございます。
そういっていただけると乗船レポートをする甲斐もあるというものです。
音声や映像のPodcastingもできるとおもしろいのでしょうね。
試してみたいとは思っています。
by MANTA (2007-07-02 12:49) 

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