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世界への勝ち方を「はやぶさ」に学ぶ [▼研究実況 Now!]

先日、日本とアメリカの違いを踏まえて、アメリカに科学でどう勝つか?という記事を書きましたが(こちら)、「はやぶさ」プロジェクトは一つの答えを出してくれていると思います。

・世界中の探査機が訪れた中では最も小さな天体(競争相手が興味を持たない微細な点に着目)
・しかもそれが太陽系形成といった大きな問題を解く鍵となる(少ないパワーで最大の効果)
・はやぶさチームとしての技術面・科学面の高さ(分野を越えたチームワーク)

カッコ内が成功のエッセンスかと勝手に思っています。個々のケースでは当てはまらない場合もあるでしょうけど、世界に勝つ日本人の要素としてはこんなかんじではないでしょうか?

… … …
ところではやぶさ搭載のエンジンが生きているらしい。すばらしい。地球に帰ってこれるじゃん、はやぶさ君。
●<探査機>「はやぶさ」のイオンエンジン起動試験に成功
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060531-00000086-mai-soci

ただ毎日新聞以外がこの件を報じていなかったのが気になってましたが、どうやら毎日記者がスクープとして報道したらしい。勇み足な感じですね。
●ブログ「松浦晋也のL/D」
 http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2006/06/post_3e37.html
 こちらでは、イオンロケットエンジン2基の起動に成功したこと、それに対するJAXAの見解などが紹介されています。

また松浦さんは、日本よりもアメリカで「はやぶさ」の評価が高いことを嘆かれています。ただサイエンス誌は新聞に一度載ったネタを論文としては掲載しない、という場合もあるようですので、これまでは致し方なかったかもしれません。今後のJAXA(と松浦さん)の宣伝活動に期待したいと思います。ちなみに私、松浦さんのファンです(^^)

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おまけ:
はやぶさタン、はじめてのおつかい関係まとめ(松浦さんの記事より)
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2005/12/zero_6952.html
こんなに愛されている科学機器、いままでなかったですね。

ちなみに「だいち」もがんばっとるね。
だいち(ALOS)、インドネシア・ジャワ島中部地震被災地を観測
http://www.eorc.jaxa.jp/imgdata/topics/2006/tp060530.html


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コメント 10

ちゃめ

>(競争相手が興味を持たない微細な点に着目)
>(少ないパワーで最大の効果)
 これは、日本人に限らず、全てのビジネスでの成功の秘訣、というか、戦術の基本だね。
 と、言うのは簡単なんだけどね。

>(分野を越えたチームワーク)
 これは、日本には特に必要かも、知れませんね。
 研究の分野は知りませんが。
 動機付けされたときの日本人の集団の力は侮れないですね。
by ちゃめ (2006-06-05 09:26) 

タツ

こんにちは。
コメントいただいてありがとうございました。

仕事で成果をだそうとすれば、科学者も営業も、経営者も、
策がいりますよね。すなわち、戦略・戦術ですね。

もしよろしければ、相互リンクしませんか?

応援クリックしていきますね。
by タツ (2006-06-05 22:14) 

MANTA

- ちゃめさんのおっしゃる通りと思います。動機付けされた集団力、というのがいいですね。動機付け、どうやったら動機付けされるのかなあ?

タツさん、コメントありがとうございます。科学者は個人では戦略・戦術に長けていますが、集団になるとまったくダメですね。企業や、「はやぶさチーム」を見習わないといけません。またコメントいただけると幸いです!
by MANTA (2006-06-06 01:18) 

ちゃめ

>どうやったら動機付けされるのかなあ?
 うーん。
 言うは易し、なんだけど、コアになる人が目標や夢を信じ込んで走りつづける事かな?
 無邪気に信じて走りつづける姿勢は周囲を変えてゆくからね。
 で、不思議な事に、そう言う熱い奴って、お互いに引き寄せられるんだよね。
 それで集団が徐々に出来ていくのかもね。
by ちゃめ (2006-06-06 09:26) 

ちゃめ

 さっきのコメントで書き込もうと思ったんだけど、ちょっと話の流れとは違うんだけど、良い事が書いてあったブログを見つけた。
http://sevendegrees.blogspot.com/2006/06/colbert-speech-at-at-knox-college.html
 Stephen Colbertというのは、アメリカで人気のあるコメディアンなんだけど、とんでもない事を平気でやってしまう人らしい。
 でも、このスピーチは良いと思うよ。
 この話題に一脈通じるところがあると思う。
by ちゃめ (2006-06-06 10:26) 

MANTA

- 熱い思いに引き寄せられる、いいですね。人間ってかんじがします。いま話題の村○ファンドとはぜんぜん違う、人の引き寄せ方ですね。熱い思い、もえてますか? > 皆さん

ご紹介のサイトも拝見しました。いい言葉ですね、「今日、僕は6500万人を代表して ここに居るわけだ」 私もそういう気持ちで、Yes!といいたいです。
by MANTA (2006-06-06 19:39) 

-hiraku-

私のブログにコメントいただいてありがとうございました! 日本のマスコミは、理科離れだのと騒ぐ前に、現在少ない予算で精一杯やっている科学プロジェクトを最大限応援する(少なくとも正当に評価する)くらいのことをやってくれたらなぁ、なんて思ってしまいます。理科離れしているのは、日本の子供たちではなく、日本のマスコミなんですよね。こんな楽しい科学に触れられる機会が少ない日本の子供たちが本当にかわいそうです。T_T
by -hiraku- (2006-06-07 09:00) 

MANTA

- 理科離れ、ってなんなんでしょうね?たまに分からなくなります。例えば、なぜマスコミは深く突っ込んだところまで考えずに、うわっつらだけで報道するのでしょうか?これはマスコミだけの問題ではなく、社会一般の問題かもしれません。理科離れって、ほんとうはなんなんでしょうね?
by MANTA (2006-06-08 05:33) 

ちゃめ

>理科離れって、ほんとうはなんなんでしょうね?
 一つは、科学や技術が面白くなくなったんじゃないかな?
 特に子供に対して。
 夢がなくなったというか…。
 科学ってのは、本当は判らない事ばかりなのに、何でも判っていると、誤解されてるんじゃないかなぁ…。
 世界一という日本の科学技術の目玉(人目を引くという意味での)が、少なくなったのもあるかもね。
 面白くない(正確には、受け手が面白さを理解していない)から、マスコミも上っ面だけを報道するのでは?
by ちゃめ (2006-06-09 13:33) 

MANTA

- コメント、ありがとうございます。的確なご意見だとおもいます。
その昔、鉄腕アトムの歌では「科学の子」は「心優しい」のでした。今は、科学と優しいはむしろ対極にあるイメージですね。
理科離れについては、書きかけの記事がありますので、そちらで続きをコメントさせていただきますー
by MANTA (2006-06-10 10:52) 

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