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乗船レポート(11) 〜海底装置の回収〜 [ シリーズ実況 Old..]

「乗船レポート(3)〜海底装置〜」で書きました海底電位差磁力計(OBEM)を回収します。
あれから2週間経ったんですね。

OBEMにはおもりが付いているので船から海に入れるとそのまま海底まで落ちていきます。
2週間たって、超音波信号でおもりの切り離し指令を送ると、軽くなったOBEMは浮上を開
始するのです。いつもながら、この瞬間は悪いことばかり考えます。
”おもりが切れなかったらどうしよう?”
”切れても海底に引っかかってたらどうしよう?”
OBEMが浮き始めたかどうかも超音波で分かります。船とOBEMの距離を音波で測り続けて距
離が縮み始めたら、海底を離れた(離底)とわかります。

指令送信から5分後…10分後… おもりを切り離すには少々時間がかかるのです。
「OBEMとの距離、957mでかわらず」

13分… 超音波通信が一度途絶えます。理由はよく分からないのですが、浮上を開始し
た瞬間だけ、超音波が受かりにくいのです。はっとします。
次の瞬間、「OBEM離底しました。距離940m」
ほっとします。

次は水面にただようOBEMを早く見つけて回収することです。
でないと流されてしまいます。

浮上直前のブリッジ(操船をするところ)の様子。
OBEM発見前で緊迫してます。夕闇も迫っています。筆者も緊張の面持ち(写ってないけど)
するとラジオからガーガーと音が鳴ります。OBEMにはラジオビーコンがついているので、
海上に浮上すると電波がキャッチされるのです。

いた!目の前です。

ぶじ浮いてまいりました。よくやった!

今日は海況がいいので、水の中も良く見えます。日が落ちて暗くなったので
クラゲみたいです。「乗船レポート(3)」と同じ装置ですが、姿かたちが違って
見えるのは、十字のパイプが垂れ下がって浮上しやすい形に変形するからです。

これを網ですくいました。無事回収です。よかった。
一仕事終えました。

※この記事の続きをよむには下記を御覧ください。
 http://obem.jpn.org/field044.html
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OTSUKA

なにやら偶然ブログを発見いたしました。
今回研究室の先生に誘われて、ある航海(このレポートのものだと確信していますが)に乗りたかったのに都合で行けなかった某学生であります。

代わりと言っては何ですが、第2回 海洋科学技術学校に参加してまいりました。「ちきゅう」について、ある程度知識を深められたのでまぁ良かったかな、と思っています。

p.s. 船の上からブログ更新できるんですね!
by OTSUKA (2006-03-06 22:43) 

MANTA

おーお久しぶりです > OTSUKAさん
どの方面の研究を進められることになったのでしょうか?
また船でごいっしょできると良いですね!
by MANTA (2006-03-18 22:26) 

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