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生物多様性とは何だろう? [▼科学ニュース New!]

  • manta33blogmanta33blog生物多様性かぁ…この言葉自体に違和感を覚える。「生物資源利用に関する会議」とすべきではないか? http://bit.ly/cO5xcU

※Twitterでのつぶやき自動投稿に、追記しています。上記のリンク先はこちら。
●生物多様性:遺伝子組み換え巡り、輸出国と輸入国が対立
 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20101007k0000m040142000c.html

※NHKで解説委員が討論しているのをみてつぶやきました。
●NHK 解説委員室 | 双方向解説 そこが知りたい
 http://www.nhk.or.jp/kaisetsu/souhoukou/index.html


しかし「生物多様性」という包括的なテーマを「主タイトル」としているところが
一番問題ではないだろうか? 確かに「自然を守ろう」をテーマにすれば、
多くの人が議論のテーブルにはつきやすいだろう。 では、その会議であるCOP10
=生物多様性条約第10回締約国会議で何が議論されているかといえば…
●COP10とは(COP10支援実行委員会)
 http://www.cop10.jp/aichi-nagoya/cop10/index.html
 上記ページによれば「生物の多様性に関する条約」の目的は以下の3つ。
 ・地球上の多様な生物をその生息環境とともに保全すること
 ・生物資源を持続可能であるように利用すること
 ・遺伝資源の利用から生ずる利益を公正かつ衡平に配分すること

第1目的だけみると一見、「自然を守ろう」というスローガンに見えるが、
●<COP10>名古屋で開幕 生物多様性の保護話し合う
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101011-00000013-mai-soci
 この記事にある会議の目的をPickupすると、
 ・生物多様性を守り、その恩恵である医薬品開発や水源などを次世代に残す
 ・遺伝子組み換え生物が輸入国の生態系に被害を与えた場合の対策について
  国際ルール「名古屋・クアラルンプール補足議定書」を採択
 ・遺伝資源の利用と利益配分を定める「名古屋議定書」の採択
 ・開発で劣化している生態系の保全策のための新たな合意形成
つまりこの会議の目的は、「生物資源を利用するときの国際ルール作り」であり、
実際には各地で個別に起きている「経済活動 VS 環境保護」の問題が焦点となっていく。


しかも「生物多様性」の問題は、地球温暖化よりも性質が悪い。温暖化はあくまで
「地球全体」を取り扱う のだが、生物多様性は「多様」であれば議論の対象になりうる。
私の知り合いの生物学者は、岩石中の幅わずか数mmの中の生物多様性の議論を
していた。それも「ザ・ワールド」ではある。ただし微細な例をいくら取り上げたとしても、
上にあげたような生物資源に関するグローバルな問題解決にはなりえないだろう。
(しかし「生物多様性」という言葉の響きと、「自然を守れ」というエコロジー的感傷に
支えられて、グローバルな何かに取り組んでいるようにみえるだろう)

なので、私はこの会議を「生物多様性に関する会議」などと言わずに、
はっきりと「生物資源利用に関する会議」とすべきだと考えるがいかがだろうか?
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