人の世は明るいのだ [ 科学コミュニケーション]
このブログでもしばしば科学ニュースとか、政治ニュースとか、とにかく
伝えたい!ってことがあると載せてますが、はたして人間というものは、いいニュースを
他人に伝えたいのでしょうか? それとも悪いニュースを伝えたがるものでしょうか?
「あんなぁ、知っとる?」
そんな疑問に答えてくれる記事がWired Visionにありました。
●「他の人に伝えたいニュース」の特徴:研究結果
この研究結果によれば、批判的・否定的なニュースよりも肯定的なニュースのほうが
「他の人に伝えたい」ニュースであることが多いらしいです。しかも長くて複雑な科学
ニュースが意外と人気らしい。ほぇーーー、意外だ。
理由は「自分の知っている常識を覆すから」ではないかと、記事は伝えています。
なるほど。そういう驚きは悪いニュースよりも伝えたくなりますね。
そういえば、日本でもこのようなニュースが出ていました。
●科学技術に関する世論調査結果をどう見るか(サイエンスポータル)
このアンケート結果によれば…
・科学技術についてのニュースや話題に関心がある=63.0%
・科学技術の発展により『物の豊かさ』が向上したと思う」=84.2%
・科学技術の発展により『社会や生活の安全性』が向上したと思う=68.2%
おお、そんなに高い数字なのか。すこし驚きました。サイエンスポータルの記事では
「科学コミュニケーションの成果で数字があがってきたのかな?」というようなことが
書かれていますが(それもないことはないのでしょうけれど)、不況の続く中で
科学技術は適度に「他人に伝えたい楽しいニュース」を提供してくれているのでは
ないでしょうか?
まあこのアンケートは「科学技術」単体として聞いたので、高い数値なのでしょう。
これが「趣味と科学」とか「老後と科学」とかとなると、話は違うでしょうね。
それでも私は素直にこう思います。みんな、日々の話題に科学技術を挙げてくれて
いるようであれば、科学技術の未来について そんなに悲観しなくてもいいのでは、と。
あと、これは一般の社会人などに聞いた結果のようなので、最近の若者(小中高校生)は
科学技術に対してどういうイメージを持っているかは気になりますね。サイエンスポータル
の記事でも、若者の「理科離れ」とかは今後心配だ、というように書かれてますけど
果たしてどうなんだろう?
----
なお上記のサイエンスポータルの記事では、博士号を取って大学院を出た人が就職先が
ない、いわゆる「オーバードクター問題」にも触れてますね。しかし本当かなぁ?この内容。
当ブログでも「博士になるには」 http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2010-01-22-1
でアヨアン・イゴカーさんから以下のようなご質問を頂いておりました。
>数年前に新聞でも話題になった、ポスドクの就職難は、工学部系ではないのですね。
その後、調べてみると興味深いことがわかりました。オーバードクター問題について、
少し考え直してみないといけないようです。また記事にしますのでお楽しみに。
伝えたい!ってことがあると載せてますが、はたして人間というものは、いいニュースを
他人に伝えたいのでしょうか? それとも悪いニュースを伝えたがるものでしょうか?
「あんなぁ、知っとる?」
そんな疑問に答えてくれる記事がWired Visionにありました。
●「他の人に伝えたいニュース」の特徴:研究結果
この研究結果によれば、批判的・否定的なニュースよりも肯定的なニュースのほうが
「他の人に伝えたい」ニュースであることが多いらしいです。しかも長くて複雑な科学
ニュースが意外と人気らしい。ほぇーーー、意外だ。
理由は「自分の知っている常識を覆すから」ではないかと、記事は伝えています。
なるほど。そういう驚きは悪いニュースよりも伝えたくなりますね。
そういえば、日本でもこのようなニュースが出ていました。
●科学技術に関する世論調査結果をどう見るか(サイエンスポータル)
このアンケート結果によれば…
・科学技術についてのニュースや話題に関心がある=63.0%
・科学技術の発展により『物の豊かさ』が向上したと思う」=84.2%
・科学技術の発展により『社会や生活の安全性』が向上したと思う=68.2%
おお、そんなに高い数字なのか。すこし驚きました。サイエンスポータルの記事では
「科学コミュニケーションの成果で数字があがってきたのかな?」というようなことが
書かれていますが(それもないことはないのでしょうけれど)、不況の続く中で
科学技術は適度に「他人に伝えたい楽しいニュース」を提供してくれているのでは
ないでしょうか?
まあこのアンケートは「科学技術」単体として聞いたので、高い数値なのでしょう。
これが「趣味と科学」とか「老後と科学」とかとなると、話は違うでしょうね。
それでも私は素直にこう思います。みんな、日々の話題に科学技術を挙げてくれて
いるようであれば、科学技術の未来について そんなに悲観しなくてもいいのでは、と。
あと、これは一般の社会人などに聞いた結果のようなので、最近の若者(小中高校生)は
科学技術に対してどういうイメージを持っているかは気になりますね。サイエンスポータル
の記事でも、若者の「理科離れ」とかは今後心配だ、というように書かれてますけど
果たしてどうなんだろう?
----
なお上記のサイエンスポータルの記事では、博士号を取って大学院を出た人が就職先が
ない、いわゆる「オーバードクター問題」にも触れてますね。しかし本当かなぁ?この内容。
当ブログでも「博士になるには」 http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2010-01-22-1
でアヨアン・イゴカーさんから以下のようなご質問を頂いておりました。
>数年前に新聞でも話題になった、ポスドクの就職難は、工学部系ではないのですね。
その後、調べてみると興味深いことがわかりました。オーバードクター問題について、
少し考え直してみないといけないようです。また記事にしますのでお楽しみに。
>肯定的なテーマのニュースに関するメールが送信されることが多く、さらに、より長くてより複雑な記事が好まれるという。
>畏敬の念を起こさせるものは、あらゆる分野に存在する。
ネット社会の明るい面の一部を見たような気がしました。
by アヨアン・イゴカー (2010-03-18 23:07)
>ネット社会の明るい面の一部を見たような気がしました。
アヨアン・イゴカーさん、米国にくらべると日本はネット上での匿名性が強い
らしいので、同様の調査をするとまた違った結果になるかもしれませんね。
どうでしょうね?
by MANTA (2010-03-19 19:12)