資源、受難 [▼科学ニュース New!]
みなさんは鳴り物入りで導入された「資源」という名の探査船をご存知でしょうか?
経済産業省が2007年から運用を開始した、物理探査探査船です。
船で人工地震波(音波)を発生させて、地層から跳ね返ってきた「音」を船の後ろの
ストリーマーケーブル(小型のマイクのようなものが何百個も仕込まれている)で受信する
ことで海底下の地質構造を探ることができます。石油調査や活断層調査に活躍中です。
漫画はこちら(あとみん-原子力・エネルギー教育支援情報提供サイト)
上から見た「資源」(毎日新聞) 独特なフォルムです。
探査船「資源」の最大の特徴は、複数のストリーマーケーブルを船尾に曳航できること。
(そのためにあんな三角形の船体なのです) これによって「3次元地震探査」が可能で、
地下構造を立体的に把握できます。
その資源探査船「資源」ですが、青森沖で調査中に、潜水艦と接触したようです。
●海自潜水艦が接触事故 調査船ケーブル切断 青森
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/06/20090618t23031.htm
船体には問題ないようですが、自慢のストリーマーケーブル全10本中のうち、
7本が切られて、そのうち4本についてはどっかに行ってしまったらしいです。
●三次元物理探査船「資源」のケーブル切断について(第2報)(経産省)
http://www.meti.go.jp/press/20090619002/20090619002.html
●三次元物理探査船「資源」のケーブル切断について(第3報)(経産省)
http://www.meti.go.jp/press/20090619011/20090619011.html
●三次元物理探査船「資源」のケーブル切断について(第5報)(経産省)
http://www.meti.go.jp/press/20090623002/20090623002.html
1本当たり4800mの長さだそうですから、潜水艦も気づかずにひっかけて
しまったのでしょうが、自衛隊にとってこの弁償・賠償は高くつきそうです。
なにせ「資源」自身もしばらく調査にはでられなくなったのですから。
しかし、こんなことで有名になっていてもいかんですよ、「資源」クン。
聞くところによると、一般市民はおろか、取られた地下データを解析している研究者ですら
「資源」の見学は許可されていないらしい。それじゃぁ知名度はあがりませんね。
「こんな船、イラネ」って言われないように、調査成果をどんどん公開することと、船自体
もあちこちで一般公開すればよいのにね。
それでも、あちらこちらのブログに船体の写真が載ってますね。若干ご紹介を。
●正面から見て。ブログ「イラストレーサーのBLOG」さんより。
http://takaranoumi.blog.so-net.ne.jp/2008-08-02
●後ろもごらんあれ。ブログ「竹内花店」さんより。(ホントのお花屋さん!)
http://takeuchiflo.kanagawa879.com/blog/2008/06/17/2019
●「資源」クンは中古船。その昔はこういう名前でした。
http://karano.exblog.jp/4589496/
ブログ「In the pontoon bridge」より。外観はあまり変わりませんね。
ちなみに、潜水艦はこんなかんじ。「おやしお」と同型の「まきしお」です。
●http://keo.blog.so-net.ne.jp/2006-07-24
ブログ「ケオラボ」さんより。潜水艦の潜航能力は実は秘密なのですが、
ハッチをみるとどれくらい潜れるかわかるとは知りませんでした~
----
「資源」といえば、最近は海底資源探査がちょいちょいニュースになります。
●沖縄近海に宝の山?=海底で特殊地形発見-海保
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090622-00000126-jij-soci
こちらは海底金属資源ですね。こういった海底の「お宝」を探すツールづくりに国も本腰を
いれはじめたようで、海洋研究開発機構でも新たなロボットを作ることになったようです。
●日産と海洋機構が海洋資源探査技術を共同開発と報道
http://charge.biz.yahoo.co.jp/vip/news/scn/090616/090616_mbiz094.html
記事では日産との共同研究も紹介されてますね。日産と海洋研究開発機構は
建物が御隣同士ですが、ほとんど交流がありませんでした。昨今の自動車不況の
ためか、海底資源開発の盛り上がりのためかはわかりませんが、こういう官民の
コラボはもっと進んでもよいですね。ロボットの視野は本当に狭いので、日産さんの
画像認識技術に期待大です!
経済産業省が2007年から運用を開始した、物理探査探査船です。
船で人工地震波(音波)を発生させて、地層から跳ね返ってきた「音」を船の後ろの
ストリーマーケーブル(小型のマイクのようなものが何百個も仕込まれている)で受信する
ことで海底下の地質構造を探ることができます。石油調査や活断層調査に活躍中です。
漫画はこちら(あとみん-原子力・エネルギー教育支援情報提供サイト)
上から見た「資源」(毎日新聞) 独特なフォルムです。
探査船「資源」の最大の特徴は、複数のストリーマーケーブルを船尾に曳航できること。
(そのためにあんな三角形の船体なのです) これによって「3次元地震探査」が可能で、
地下構造を立体的に把握できます。
その資源探査船「資源」ですが、青森沖で調査中に、潜水艦と接触したようです。
●海自潜水艦が接触事故 調査船ケーブル切断 青森
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/06/20090618t23031.htm
船体には問題ないようですが、自慢のストリーマーケーブル全10本中のうち、
7本が切られて、そのうち4本についてはどっかに行ってしまったらしいです。
●三次元物理探査船「資源」のケーブル切断について(第2報)(経産省)
http://www.meti.go.jp/press/20090619002/20090619002.html
●三次元物理探査船「資源」のケーブル切断について(第3報)(経産省)
http://www.meti.go.jp/press/20090619011/20090619011.html
●三次元物理探査船「資源」のケーブル切断について(第5報)(経産省)
http://www.meti.go.jp/press/20090623002/20090623002.html
1本当たり4800mの長さだそうですから、潜水艦も気づかずにひっかけて
しまったのでしょうが、自衛隊にとってこの弁償・賠償は高くつきそうです。
なにせ「資源」自身もしばらく調査にはでられなくなったのですから。
しかし、こんなことで有名になっていてもいかんですよ、「資源」クン。
聞くところによると、一般市民はおろか、取られた地下データを解析している研究者ですら
「資源」の見学は許可されていないらしい。それじゃぁ知名度はあがりませんね。
「こんな船、イラネ」って言われないように、調査成果をどんどん公開することと、船自体
もあちこちで一般公開すればよいのにね。
それでも、あちらこちらのブログに船体の写真が載ってますね。若干ご紹介を。
●正面から見て。ブログ「イラストレーサーのBLOG」さんより。
http://takaranoumi.blog.so-net.ne.jp/2008-08-02
●後ろもごらんあれ。ブログ「竹内花店」さんより。(ホントのお花屋さん!)
http://takeuchiflo.kanagawa879.com/blog/2008/06/17/2019
●「資源」クンは中古船。その昔はこういう名前でした。
http://karano.exblog.jp/4589496/
ブログ「In the pontoon bridge」より。外観はあまり変わりませんね。
ちなみに、潜水艦はこんなかんじ。「おやしお」と同型の「まきしお」です。
●http://keo.blog.so-net.ne.jp/2006-07-24
ブログ「ケオラボ」さんより。潜水艦の潜航能力は実は秘密なのですが、
ハッチをみるとどれくらい潜れるかわかるとは知りませんでした~
----
「資源」といえば、最近は海底資源探査がちょいちょいニュースになります。
●沖縄近海に宝の山?=海底で特殊地形発見-海保
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090622-00000126-jij-soci
こちらは海底金属資源ですね。こういった海底の「お宝」を探すツールづくりに国も本腰を
いれはじめたようで、海洋研究開発機構でも新たなロボットを作ることになったようです。
●日産と海洋機構が海洋資源探査技術を共同開発と報道
http://charge.biz.yahoo.co.jp/vip/news/scn/090616/090616_mbiz094.html
記事では日産との共同研究も紹介されてますね。日産と海洋研究開発機構は
建物が御隣同士ですが、ほとんど交流がありませんでした。昨今の自動車不況の
ためか、海底資源開発の盛り上がりのためかはわかりませんが、こういう官民の
コラボはもっと進んでもよいですね。ロボットの視野は本当に狭いので、日産さんの
画像認識技術に期待大です!
潜る!
走る!
泳ぐ!
深海潜行型日産CUBE。
なんてものがいつか生まれるのでしょうか。
稚拙な書き込み失礼いたしました。
by エソラ (2009-06-24 23:05)
エソラさん、稚拙だなんて!面白いと思いますよ。
CUBE型潜水ロボットとか。真四角だとなにかいいことあるかも??
by MANTA (2009-06-25 08:21)
こんにちは。
ご紹介ありがとうございます。
さすがにストリーマーケーブルまではソナーでも探知できないんでしょうか?
でもそんなことを言うと、海底ケーブルなんて切断しちゃいそうだしね。
双方えらいこっちゃですね。
by KEO (2009-06-25 12:27)
KEOさん、コメントありがとうございます。考えたら、「資源」はものすごい
バカでかい音を出してるわけですから、潜水艦側ももうちょっと考えたら
分かりそうなものでしたね。ざんねん。
海底ケーブルも問題ですが、さすがに潜水艦はそこまで海底には近づかない
かな?
by MANTA (2009-06-26 01:13)
沖縄近海で資源ザクザク、で昔の洗剤のコマーシャル思い出します。(w 洗剤の名はニュービーズ。「キンギンパールプレゼント」のフレーズは忘れられません。
今回の、「沖縄近海で・・・」のニュース読みましたが、あれは海上保安庁発表でした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090622-00000029-jijp-soci.view-000
「しげん」というからに、「どこに何がどれだけある」は極秘では?ましてやそれを調査する船と考えますが・・。
いかがなんでしょうねぇ?
by yao (2009-06-26 22:38)
情報収集衛星みたいに叩かれないうちに情報公開してほしいです。
by keisuke (2009-06-27 20:44)
>「キンギンパールプレゼント」のフレーズ
yaoさん、世代が近いみたいですねぇ(笑)
「資源」の情報は公開されると思います。これまでの資源探査情報も公開
されておりますので。
>情報収集衛星みたいに叩かれないうちに情報公開してほしいです。
keisukeさん、それは言えますね。こういうのは早めに手を打つのがよい
のです。船のよいところはあちこちの港に立ち寄ること。ぜひ「資源」の重要
性を宣伝いただきたいところですね。
by MANTA (2009-06-28 00:40)