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仏潜水船、原因究明のため出動 [▼科学ニュース New!]

先日、ブラジル~フランスへの航路中で消息を絶ったエールフランス機。
日本ではあまり報道されなくなりましたが、遺留品などが見つかっているようです。


墜落の原因はまだ分かっていません。遺留品には焼け焦げた跡はなく、爆発では
ないらしいですが、「乗客たちが非常に驚いたことをうかがわせる」ものがあったらしく、
急速に墜落したのは間違いなさそうです。


原因究明のためには、事故機の飛行時の状況を記録した「ブラックボックス」を回収せねば
なりません。しかし水深約4000mの海底に落ちている大きさ1m程度のブラックボックスを
どうやってみつけるのでしょうか?
下記記事によれば、どうやら「ブラックボックス」は音響信号を発しているようです。
これをまず原子力潜水艦で見つけます。

ブラックボックスが見つかれば、そこからは潜水船の出番です。
原子力潜水艦はせいぜい水深500~1000mまでしか潜れないのですが、
フランスが世界に誇る有人潜水船「ノチール」は水深6000mまで潜れます。
ただ運動性能は高くないため、原潜とのコンビネーションが必要なのです。
※注:私は「ノチール」と呼んでましたが、AFP通信では「ノーティル」となってます。

残された遺族のためにも、安全な空の運航のためにも、ぜひとも見つけて頂きたいところです。

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ちなみに現在、世界で稼働中の有人潜水船は下記サイトの通り7隻のようです。
http://www.intermargins.org/submarine.php

「ノチール」は仏国海洋研究所 IFREMERの潜水船です。
その雄姿は下記サイトに詳しいです。
●The Yellow Submarine(JAMSTEC 西尾研究員のホームページ)
 http://www.jamstec.go.jp/seika/pub-j/res/ress/nishio/MANAUTE/index.html

このように潜水船や深海調査機器はしばしば発生する社会要請に応えています。
なお現在のところ、有人で最も深いところに潜れる潜水船は日本の「しんかい6500」
なのですが、最近になって中国も7000m級の潜水船を開発したらしいです。
●世界一:中国7000m有人深海潜水船(日本深海技術協会会報61号)
 http://homepage2.nifty.com/desta/mokuji61.index.htm

おそるべし、中国。でもこの潜水船、ちょっとカッコ悪いなぁ…

おまけ:AFP通信には今回の事故の解説がたくさんありました。
以下に列挙しておきます。



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コメント 2

yao

僕の会社で付き合いのあるフランス人がちょうどブラジル出張してました。帰るタイミングがすごい近いので、あわてて連絡取りました。
すると彼は生存していました。(安心) この墜落した同じ便No.で2日前に乗ってました。
彼曰く、「神のご加護があった。私は生かされているのだ。」と別次元の回答。
確かに、われわれ個人も、神の御加護により生かされてると、思いますね。
身近で悲劇にあった知り合いいると、どうお声掛けていいやら・・・

まあ、事故で亡くなった方には失礼かもしれませんが、生きてること自身が奇跡なんだと考えます。

事故原因が究明されることを一刻も早く望みます。


by yao (2009-06-17 23:52) 

MANTA

>彼曰く、「神のご加護があった。私は生かされているのだ。」と別次元の>回答
yaoさん、日本人は確かに「生かされている」という表現は使いませんね。
でも見えない力には手を合わせると思います。八百万ですが。

>事故で亡くなった方には失礼かもしれませんが、生きてること自身が
>奇跡なんだと考えます
yaoさん、私もそう思う毎日です。
by MANTA (2009-06-18 13:43) 

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