乗船レポートPHS:2台仲良く(12) [ シリーズ実況 Old..]
いま父島の西の沖にいます。しかし相変わらず島影一つ見えず。
ここ数日天気が良く、海況も良いので作業するのにも
部屋でのんびりするにも助かります。
写真は2台の海底装置を同じ場所に設置というか、
船から連続投下する直前の様子。
手前のオレンジ色の球体が海底地震計。
「乗船レポートPHS:海底地震計(9)」で紹介しました。
奥でクレーンにまさに吊られようとしているのが海底電位差磁力計。
「乗船レポートPHS:海底装置(6)」で紹介したものです。
海底地震計でも地下の様子が分かります。
でもそれでは「地震の波の伝わり方」しかわかりません。
地下のマントルのどこに地震の波が速く伝わるところがあるか、
どこに遅く伝わるところがあるか、などなどは分かりますが
それではマントルがどういう状態か?までは分かりません。
そこで電気や磁気の登場。海底で電気や磁気を測定すると、
深さ数百kmのマントルの中の電気の通りやすさが分かります。
地震と電気の2つの伝わり方が分かれば、マントルがどんな物質で
できているか、温度はどれくらいか、どれくらい硬いか柔らかいか、
などがある程度分かるのです。
またどちらの装置も海底に1年間以上置いておかないといけません。
なので2年前から海底装置の設置と回収航海には
地震学者と電磁気学者が仲良く一緒に船に乗っています。
ちなみに私は電磁気担当。
装置の種類も違うし、測っているものも違いますが、調査対象は同じマントル。
互いに協力しつつ、競争しつつ、のコラボレーションです。
天気がいいです。11月なのに日焼けします。
つづく。
http://obem.jpn.org/field040.html#AM07
東京は寒いですよー。ご帰還の際は風邪をひきませんように。
by すうちい (2007-11-16 15:52)
こんばんは。うちの方は、急に寒くなってしまいましたが
海の上は、気持ちの良いお天気で暖かそうでいいですね。
と言ってもお仕事中だから大変ですよね_(._.)_
by kaoru (2007-11-16 17:29)
空がきれい!
このお天気じゃ、日焼けしますね。
それにしても、装置一つとっても
深いですね・・・
海底地震計、海底電位差磁力計
これをまた開発・制作した人たちもいるわけで
たくさんの人の手が関わって
海は研究されているんですね・・・
by sou (2007-11-17 04:43)
>東京は寒いですよー
すうちいさん、確かに寒かったです…
>海の上は、気持ちの良いお天気で暖かそうでいいですね。
kaoruさん、どちらかというと、暑かったです(汗)
>空がきれい!
soraさん、そうなんですよ。陸地と違って空気が澄んでいるようですね。
またご想像の通りでして、、海底地震計も磁力計も開発から完成まで
聞くも涙、語るも涙のLong storyをそれぞれ持っています。
多くの年月を費やし、たくさんの人の生き血、もとい努力のもと、
完成したものです。大事に使って新発見したいと思います。
by MANTA (2007-12-25 18:40)