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太平洋の底で -ただいま(9) [ シリーズ実況 Old..]

無事、東京湾まで帰ってきた。
太平洋ど真ん中では船とすれ違うことはなかったが、湾内はじつに船が多い。

曇り空の中、でっかいサルベージ船が出迎えてくれる。
手前をヨットが走っていく。
「あ、かっこいいなあ…」と、船の上から船を見て思う。

横須賀港へ着岸。
舷門(タラップ)を降りて、ここまでお世話になった調査船「かいれい」を撮ってみる。

前から

後ろから

船名。達筆だ。

あたりまえのことだが、海の上では自分の乗っている調査船を撮ることはできない。
あらためて、自分が船に乗っていたことと、陸地に帰ってきた安堵感を認識する。
それと調査船への感謝。おせわになりました。

船長にも下船の挨拶に行かねば。ブリッジに再び上った。

…あれ?もう誰もいない。着岸直後から、新たな仕事へ向けて皆さんお忙しい。
舵の前にも誰もいない。洋上での賑やかさが嘘のようだ。
向かいに見えるのはマグロ漁船だそうだ。あちらも着岸したばかり。
もうすぐマグロが降りてくるのだろう。
世界の海から、横須賀の港に帰ってくる船達。
…船長はすでに別のミーティングに出席されていたので、下船の挨拶はできなかった。
残念。おせわになりました。

着岸後は「帰るタイミング」が特別にあるわけではない。下船をする者は各自、
仕事が終わり次第、三々五々家路に着く。調査の最後はいつもそうだ。
研究者も船員も、一人また一人と消えていく。この寂しさは毎回だが、なかなか慣れない。

研究者は全員下船した。さて、私も家に帰ろう。
今回の調査もなんとか遂行できた。よかった。
次回はどうだろうか… 

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…毎回、つたない乗船レポートにおつきあいいただきましてありがとうございました。
コメントもたくさんありがとうございます。ぼちぼちとお返事させていただきます。

おまけ:横須賀港のマーク。かっこいいね。

※この記事の続きをよむには下記を御覧ください。
 http://obem.jpn.org/field057.html
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コメント 5

すうちい

無事帰還、お帰りなさい。
三々五々下船というのも確かに寂しいですね。
by すうちい (2007-06-26 20:02) 

み・くり

MANTAさん、おかえりなさい。
お疲れさまでした。
いつものことながら、レポート楽しく、興味深く読ませていただいておりました。
私も船に乗って観測におつきあいしてみたいなぁと思うこと、しばしばでした。
by み・くり (2007-06-26 21:06) 

honyapin-turedure

おかえりなさい! お疲れさまでした(^^)
by honyapin-turedure (2007-06-27 15:09) 

MANTA

- 三々五々下船、なのですよ > すうちいさん
例えば着岸してすぐ研究機材を下ろす(艤装解除)場合は、研究者はすぐに
船を下ります。荷物の保管場所(倉庫とかよその大学とか)に先回りして、
機材の置き場所を指示しないといけないからです。今回はそれはなかった
のでまだましでした。艤装解除があるときは、全員バッタバッタと下船します。
なので、船の上の打ち上げが事実上の「さよならの挨拶」になります。
by MANTA (2007-07-05 07:52) 

MANTA

- み・くりさん、いつもご覧頂きありがとうございます。
み・くりさんの南極レポートに比べたら、全然ですよ。精進します。

- ほにゃぴんさん、コメントありがとうございます。
今回は(も?)ギリギリの毎日だったので、ぐったりでしたよ。
by MANTA (2007-07-05 07:54) 

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