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東海に挑む−おわった…(13) [ シリーズ実況 Old..]

前の記事の続きです。

無事に帰ってきた海中ロボット(ROV)ハイパー君。本航海最後の潜航、お疲れ様でした。

 みづらいけど、右上に浮上してるよ

ちなみにケーブルについている黄色いフットボール型のものは、浮き(フロート)です。
(深海用で、ガラスの球(粉みたいにこまかい)が固められたものです)
船とROVをつなぐケーブルが、海中でROVの上に垂れ下がってきて邪魔にならないように、
ケーブルの一部(ROV直近部分)にはこのような浮きをつけておくのです。


  フロートを外していく乗組員のみなさん

ROVを揚収するためにケーブルを巻きますが、浮きは邪魔なので外します。
フットボール状の浮きを、ケーブルからカゴまでチームワークで受け渡し。
ROVが海底へ行くときにはこの逆で、浮きをケーブルにはめていきます。
この作業の時間を、私は心の中でひそかに「フットボールアワー」と呼んでます。

この潜航前日には、この航海の前半で試した新機能=これは大成功=を取り外して、もと
の通常営業状態のハイパー君に戻すという大手術が船の上で行われました。さりげに任務
を果たしたハイパー君でしたが、無事に戻ってきてくれて、ヨカッタ、良かった。
ひとえにロボット運航チームの技術とチームワークのおかげと、強い風の中巧みな操船を
頂いた乗組員の皆さんのおかげです。ありがとうございました。

というわけで、1週間ちょっとでしたが航海はあっと言う間に終わりました。

  調査が終わって、横須賀へ帰ってきたときの朝日です。


  アップ。きれいですね。  

今回の成果は
・ROVの新機能の試験成功
・東海地震発生予想地域やその沖への海底観測装置(OBEM)の設置成功
・豊橋沖海底ケーブルの先っぽ(将来の観測予定点)の下見成功
といったところです。おみやげたくさんで帰れるので、わたしもヨカッタ。

ってことで毎度毎度、ダラダラした調査実況にお付き合いいただきまして、ありがとうご
ざいます > 読者の皆様
またしても船の生活など紹介できませんでしたが、それはまた次の機会に。
洋上ではそれだけ忙しく働いているということでご容赦ください。

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あーしかし、下船したらすっかり正月もおわってるなあ(あたりまえ)
一方、世間ではやたらバラバラだとか投げ落としだとか、物騒なニュースばかり。
平和な1年を祈りたいのになあ。
- - -

ひとまずこのシリーズ実況は終わりますが、2月・4月に続きの調査航海があります。
2月:OBEMの回収作業 + 海底ケーブル先端への分岐装置(海底コンセント)の設置
4月:分岐装置(海底コンセント)へ、磁力計や圧力計を接続して海底観測開始!
お楽しみに?!
いそがしい上半期になりますよ~ かくごしとかなきゃ。

※この記事の続きをよむには下記を御覧ください。
 http://obem.jpn.org/field056.html
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トサえもん

先日、「ピタゴラスイッチ」の録画をみていたら、「今日のロボット」でハイパードルフィンが登場。確かにアームはすごい動きをしてました。
海底にセンサーを差し込でいましたが、「あの赤いのはスーパーボールなんだぞ!」とか、「浮き」や「輪ゴム」の聞き売りの話を、1歳半の息子や嫁にしたのですが・・・。当然、熱く語って盛り上がっているのは私だけでした。
by トサえもん (2007-01-22 11:43) 

成魚

津波の話題のときにお邪魔した成魚です。
その節はコメントの返信をありがとうございました。
働いていた方にこのようなコメントをつけるのは大変申し訳なく
思うのですが少しお邪魔します

わたくしは冬休みを利用して慶良間諸島は座間味島周辺で
ダイビングをしておりました。
『送電線』というダイビングポイントがあります。
座間味島と沖縄本島を結ぶケーブルが通っているのところから
ポイント名が付きました。
エントリーすると白い砂地に横たわっている送電線。
見た目は柔らかそうな感じがしますね
こちらのブログのことを思い出し ケーブルをちょっと触ってみました。
すみません;;
結構硬いものなのですね。
水中マスク越しでは、ビニールケーブルに見えました...(^^; )
コンコンと軽く叩いてみたのですが鉄板を叩いているみたいな感じでした。

余談ですが
水中ガイドさんはブリーフィングで
「触ると感電するよぉ~」とおっしゃってましたけど...?(^^;)
触って感電するなら水中じゃ 近寄っただけで感電しますよね
by 成魚 (2007-01-22 14:10) 

MANTA

- トサえもんさん、コメントありがとうございます。
一度その目で見れればよいのですけどね… 
旅行会社とタイアップして、「船上研究体験ツアー」なんてあったら
いいのかもしれませんね。あとは、地球や海の研究をしている
大学へ進学して、先生と共に船に乗るのもよいですね。
息子さんにとっては、まだまだ先のお話ですね。
by MANTA (2007-01-24 23:25) 

MANTA

- ダイバーの成魚さん、お久しぶりです!
ダイビングポイント「送電線」、見たままのネーミングですね(笑)
ケーブルは色は黒、直径は5cm以上あったのではないでしょうか?
おそらくやわらかそうに見える層のすぐ下には「外装鉄線」=太さ5mm
くらいの鉄の針金の束があったのだとおもいます。これがケーブル本体
を守っています。

感電ですか?電力会社ではケーブルの電流電圧を常に見ていて、異常があればすぐ送電停止をするとおもいます(たぶん自動的に)。万が一、漏電していると、おっしゃる通り近寄っただけで感電します。簡単な計算を以前してみました。もれる電流量によりますが、10m以上離れているとたぶん大丈夫だとおもいます。ということで触っちゃ駄目です(苦)
by MANTA (2007-01-24 23:36) 

震地 安男

トラックバック有り難うございます。
東海地震発生予想地域やその沖への海底観測装置(OBEM)の設置、成功おめでとうございます。
今後とも宜しくお願いします。
by 震地 安男 (2007-01-29 20:01) 

MANTA

- コメントありがとうございます。
遅々とした歩みですが少しずつ進んでいっているのかなぁ?
とおもい頑張っております。今後ともよろしくお願いいたします。
by MANTA (2007-01-30 08:38) 

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