東海に挑む−艤装完了(4) [ シリーズ実況 Old..]
前の記事の続きです。
観測機材を船に積むことを「艤装」といいます。天気が悪いと大変な作業になって
しまいますが、この日は前の日と打って変わっていい天気。
調査船「なつしま」へ搭載された観測装置
前の記事の黄色いガラス球に、おもりと切り離し装置がつきました。
これを「海底電位差磁力計」、英語ではOcean Bottom Electromagnetometer
略称「OBEM」と呼んでいます。海底下、深さ100kmくらいまでは調査可能です。
といってもこのOBEMが穴を掘っていくわけではないですよ。まずこれら6台を海底に点々
と置いていきます。OBEM1つ1つは独立して海底で電磁気データを記録できます。この海
底でのデータをのちに解析すれば、海底より下の電気の通りやすさが分かります。
岩石は水をたくさん含むほど電気を通しやすいので、つまり海底より下の地下水の分布が
分かります。東海地震のような巨大地震が起きる場所は地下水がたくさん含まれているの
か?カラカラに乾いているのか?を調べます。巨大な地震がどうやって起きるのか、どう
すれば予測できるか、などがちょっと進歩します。
その1つをアップ
黄色いプラスチックケース(ハット)の上に、むき出しのガラス球。
一部の装置はちょっと重めなので、このガラス球の浮きを追加してます。
これにさらに超音波送受信器(音響トランスポンダー)と海中電位差測定用のアンテナ
(腕)がつけば完成ですが、それは海中への投入直前に行います。
なつしま。夕暮れ。
さてこれで準備完了だ。いよいよ海に出ます。
※この記事の続きをよむには下記を御覧ください。http://obem.jpn.org/field056.html
お疲れ様!
このシリーズ投稿、妙に気合が入っていると思っていたら、ご自身の研究の投稿だったんですね。
良い航海を!
並びに研究の成功を !
by ちゃめ (2007-01-06 11:13)
- 応援ありがとうございます! > ちゃめさん
そりゃ気合も入りますよ、ひょっとしたら生涯最大の研究プロジェクト
かもしれんもんね。ありがたいことでございます。がんばらねば。
ここまではうまくいってます。綱渡りですけどね。
by MANTA (2007-01-19 13:18)