SSブログ

津波計が沈没 [▼科学ニュース New!]

津波、こわいですね。スマトラ地震の時の津波の映像をご覧になった方はみんなそう感じたことでしょう。津波からどう逃げるか?解決策の一つは、沖合いで津波の到来を知ることです。津波の伝わる速度は水深によりますが水深100m で時速113kmほどで、水深が浅くなるほど遅くなります(津波 - Wikipedia)。10km沖合いで津波を感知できれば、津波到達の約5分以上(実際には10分程度?)前に高台に逃げ始めることができるのです。

この津波計が沈んでしまいました。どういうことでしょうか?

津波計には2種類あります。一つは、海底設置型津波計です。これは海底で圧力を測定します。圧力=「海底から海面までの海水層の厚さ」ですので、海面の高さを測定できるのです。海底ケーブルに取り付けるタイプが一般的です(たとえば JAMSTEC 海底ケーブルデータセンター)。

もう1種類はGPS津波計です。これはつい最近開発されたもので、ブイの上にカーナビでおなじみのGPSを搭載しています(GPS津波計の特徴)。GPSを使って、海面に浮かんでいるブイの高さを測定し、津波の到来を知るのです。このGPS津波計が沈没してしまったのです。高知新聞によれば、このGPS津波計は東京大学地震研究所や日立造船などが共同で室戸沖に設置したものです。おととし3月には紀伊半島沖地震に伴う津波のキャッチに成功してました。ところが今年の3月上旬、GPS津波計に船が衝突してしまい、沈んでしまったそうなのです。津波計なのに沈んでしまうとは、なんと悲しいことか。

GPS津波計は海底設置型津波計に比べて精度が低いのですが、人工衛星を使ってリアルタイムに津波データを送り続けることができるので、海底ケーブルに接続する必要はありません。このため、GPS津波計は世界中のどの海域にも展開できるのでたいへん期待されています。しかし今回のように沈んでしまうようでは困ります(いや、一番悪いのはぶつけた船ですが)。あと、気象条件によってはブイが流されてしまうこともあります。GPS津波計の今後の改良が望まれますが、津波警報には沈没の心配のない海底ケーブル型がいいのでしょうかねぇ。

ちなみに、"伊豆東方沖で地震多発 気象庁「活動を監視」"だそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060418-00000103-kyodo-soci
もう沈静化に向かっているようですが、今年に入って4回目。間隔も徐々に短くなり、規模もちょっとずつ大きくなってます。どきどき。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。