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噴火でも津波は起きる(2) [ 知識ゼロから学ぶ地底のふしぎ]

前回の続きです。

火山が噴火すると、なぜ津波が起きるのでしょうか?
よく言われる原因は下記です。
1)陸上の火山の一部が、噴火の際に吹き飛ぶ(山体崩落)
  → 崩れた山の一部(どでかい岩の塊や大量の土砂)が海へ流れ込む
  → 津波
2)海底にある火山が噴火 → 噴出物が海底に湧き出てくる
  → 噴出物に押しやられた海水が、周りへ広がっていく
  → 津波
3)陸上や海底にある火山が噴火して、陥没(カルデラの形成)
  → 海の水が陥没部分に流れ込む → 海水はその後、周りに広がっていく
  → 津波

衛星写真からは「3」の陥没によって津波が起きたように思われます。
ただしそれだけでは説明はつかないようです。以下に解説します。

まずは、下記をご覧ください。
tonga2022.gif
https://twitter.com/Hydrology_IRPI/status/1482483800613527553 より
衛星画像でよく見ると、トンガの火山島の形が大きく変わっているようです。
前回の記事に、火山島の地図を載せました。下記に再掲します。
funga.JPG
2つの小島の間に噴火口がみえていましたが、今回の大噴火によって、
噴火口周辺が吹き飛んでなくなった(陥没した)ように見えます。

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噴火でも津波は起きる(1) [ 知識ゼロから学ぶ地底のふしぎ]

朝から伝えられておりますとおり、南太平洋のトンガにある火山の噴火によって
津波が発生して、日本に押し寄せています。岩手県太平洋岸では、
最大で高さ3m程度の津波が押し寄せる可能性があります。

●トンガで大規模噴火 周辺で1m近い津波発生 日本でも津波警報
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220115/k10013432611000.html
 火山島「フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ」はこちら。


上図では海しか表示されません。拡大地図で見てみると、、、
funga.JPG
どうやらこの島の真ん中にあった火口で、大噴火が起きたようです。

高知県などでは港内の漁船が複数転覆しており、被害が出ています。
●【速報】室戸市佐喜浜港で漁船転覆、乗員はなし 高知県沿岸に津波
 https://www.kochinews.co.jp/article/detail/53548
 ※下記写真も同記事より。
 kochi.JPG
沿岸の交通(電車、自動車)などがストップするなどで、受験生にも
大きな影響がでているものと思われます。

・・・ところで、今回の津波の予測に、気象庁は大失態をしてしまいました。

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