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寒いなぁ [ シリーズ実況 Old..]

帰って参りました。いいですね~、陸地は。
温かい家庭、せわしない職場、賑やかな街角。
音楽、テレビ、食事、ブロードバンド環境。
普段、なにげなく触れていて、当たり前にあるものが、船の上にはない。
もうすっかり下船ライフ、満喫です!

とはいえ… 先週の今頃は海の上だったということも、はや、遠い過去のように
感じます。海から戻るといつもそうです。あれは夢だったのではないか… などと
思ったりします。

  こんな美しい夕日を海の上でみたんだっけなぁ…

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乗船レポートPHS:最後の晩餐(21) [ シリーズ実況 Old..]

とうとう最後の海底装置投入作業が終わりました!
写真は乗船中、最後の夕飯です。
左から、サーモンのカルパッチョチック、
寿司に、マグロのお刺身。奥には牛刺にメロン。

 :
 :
 :
生定食!!
最後までやってくれました(笑)
コックの皆様、3名で30名弱の食事作り、ありがとうございました。
日々、おいしくて笑える?食卓でした。

船員の方々にもお世話になりました。
結局20台以上の海底装置を回収して、30台弱の海底装置を新たに設置できました。
朝も夜も関係なく、荒れた日も凪の日も関係なく、
作業作業の日々。船員の方は数日の着岸の後に、また別の調査へとでかけられる
そうです。お疲れ様です。

あと、乗船研究者の方々、揺れる船内で装置が壊れたり、
クジラがみえたり、夕日が綺麗にみえる日が少ない時化気味の航海でしたね。
いろいろありましたが、まずはお疲れ様でした。

最後にこのブログの読者の方々。
長々とレポートにおつきあいいただきまして、ありがとうございます。
これまでの乗船レポートとは違って、科学的なウンチクは極力抑えて、
楽しげな船内生活をできるだけそのままにレポートしてみたつもりです。
船の上からはブログを読めないので、帰ってからの皆さんのコメントが楽しみです。

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日本、寒いそうですね。いや船も北上を続けましたから、それなりに
寒くはなってますが、航海の大部分は半袖でOKでした。
なんでも東北では結構雪が積もってるとか。そっかぁ、もうすぐ12月かぁ
今回は新聞もあまり読めなかったので、なんかプチ浦島太郎ですわ。

そんなこんなで、乗船レポートはこれでおしまい。
次回からは通常のブログに戻ります。さて、なにを書こうかなぁ??

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乗船レポートPHS:夜明け(20) [ シリーズ実況 Old..]

さていよいよ調査終了です。
今回の調査では、海底装置の投入・回収地点に船が着いたら
即、作業開始。ですから、夜中や夜明けに作業開始という日もありました。


写真は夕方ではなく、夜明け。
ホントウにこんな色でした。
私のデジカメは、ウソっぽい色合いで有名?な某社製ですが、
この時は時間があったので、本当の色に近づけて撮影。
投入前の装置を前に、入念なチェックがなされてます。

この直後、クレーンで吊り上げられて、装置は海面へバシャン!
2時間ほどかけて海底まで無事たどりつきました。
また来年あおうではないか!

こんな風に、ときには夜中3時起きで夜中12時まで働く、といった
不規則な日もありましたが、概ね普通の就寝・起床時間でした。
らっきー。

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こうして20台を越える海底装置を設置し、同じく20台を越える装置を回収しました。
あとは日本へ帰るだけ。でも帰るまでが遠足ですから!
つづく。

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乗船レポートPHS:鳥(19) [ シリーズ実況 Old..]

調査船にはよく、鳥が集まってきます。
写真はそんな一羽。

マストの先に止まっていて、なんか優雅そうです。
しかし実際には、船はけっこう揺れてます。
鳥も一生懸命にマストを握っています。
よくみると足に力が入っているのが分かります。

たぶん、彼は魚を探しているのです。
船が近づくとトビウオが飛んで逃げます。
それを狙っているのでしょう。

そういえば昨日、甲板にトビウオが打ち上げられていました。
きっと飛び跳ねたはいいけど、海ではなく、
船の上に落ちてしまったのでしょうね。
拾った研究者が、一夜干しを作っていました。
せめて食べて供養?したいと思います。

さて彼ははその後、食事にありつけたのでしょうか?
我々と同じように飛び跳ねた一匹をゲットできたことにしておきましょう。
しかし何という名の鳥なのだろう?

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ちなみにこれは知人から借りた10倍ズームつきのデジカメで撮影。
動物を捕るときは、ズームはいいですねぇ。新しいデジカメがほしくなりました。
つづく。

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乗船レポートPHS:船室(18) [ シリーズ実況 Old..]

そろそろゴールが見えてきた調査航海。あと一息です。
今日は揺れに揺れております。大時化?ですね。
こんな日は船内の様子でも。といっても私の船室です。
まあ、あまり見たくないかもしれませんが(苦)
こんなところで3週間も生活しております。

まず左手。2段ベッドです。
今回はひとりで使わせてもらっているので、上段には持ってきた
本や資料を置いています。あまり読んでませんが…

奥はトイレとシャワー。ドイツ製のこの船、各船室にトイレや
シャワーが付いています。日本の船では共同浴室や共同トイレですので、
贅沢ですね。トイレの手前には2段に重ねた衣装ケース。
これは私の私物入れ。服とか洗顔用具とか食べ物とか。
乗船時にはたいていこの2箱と一緒に乗ってます。
服の出し入れなど便利です。元々そのための物ですから。

右手が作り付けのテーブル。パソコンが乗ってますね。
赤いのが椅子です。この椅子はしっかりしていますが、
写真に写っていないもう1つの椅子がこけまくります。
いまはもう使わずに、こかしっぱなしにしています。
手前右手が冷蔵庫。小さいけどちゃんと冷やしてくれます。

この日は掃除をしていましたので、掃除機も写っています。
綺麗な部屋で調査中です。

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ベッドで寝転がって、本を読むとリラックスできます。
この部屋の外は「職場」。良くも悪くも、通勤時間ゼロの生活です。
つづく。

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乗船レポートPHS:待ちかまえ(17) [ シリーズ実況 Old..]

今回の調査では、海底に装置を設置するだけではなく、
1年前に設置した装置の回収も行います。
設置と回収を繰り返して、3年間の海底観測を実現しています。

写真は海底から浮いてきた装置を回収する寸前。

乗船レポートPHS:海底地震計(9)」でも紹介しましたが、
海底装置は重りを切り離して、海面まで自分の浮力で浮いてきます。
写真中央右に見える黄色いかたまりが、浮き立てホヤホヤの装置本体。
これを捕まえようと、屈強な船員さんたちが「かぎ付きの竿」を
もって待ちかまえています。

写真中央下の方にも黄色い点が見えます。これは回収用の浮き。
この浮きから装置本体までロープが延びているので、
まずはこの”浮きロープ”のどこかを引っかけて装置を捕まえます。
竿で引っかけても良いですが、かぎ爪つきロープをエイっと船から投げて
浮きロープに引っかけます。なんだか、戦国時代のようですね。野武士、忍者。
でも最先端科学なのです(ねんのため)

浮きロープを捕まえたらこっちの物。
船の側面(舷側と言います)までたぐり寄せて、かぎ付き竿で装置を引っかけます。
しかし海底装置は重い!100kg超!なので、人力で引き揚げることはできません。
さて、どうするか?

じつはこの竿、非常にうまくできていて、かぎを装置に引っかかると、かぎの部分
が竿からはずれます。かぎには密かに別のロープがつけられていて、この”かぎロー
プ”をクレーン先端のフックに結ぶとと、あら不思議。装置とクレーンがロープで
つながってしまいました。これで重たい装置をクレーンで引き揚げられるのです。

私も自分でやったことがありますが、揺れる船から水面の装置の回収するのは
結構難しい。しかもクレーンに吊った装置が揺れると超危ない。
何度やっても緊張する作業です。
こうして回収した装置は、1年分のデータをたんまり蓄えていてくれました。
船員さんや船長、そして1年頑張った装置に感謝です。ありがたや、ありがたや。

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ちなみに回収の時の船員さん、目がランランと輝いています。
なんとなく、魚、それも大物を狙っている顔に見えるのは私だけでしょうか?
つづく。

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乗船レポートPHS:お茶漬け(16) [ シリーズ実況 Old..]

本日、2本目。食事の話。
船の食事時間は陸地とちょっと違います。
朝食は7:00、昼食は12:00、夕食は17:00。
夕食は早めなので希望者はカップ麺や巻き寿司などの夜食を
お願いすることもできます。

でも不要です。みよ、このボリューム。

おとといのメニューは、今航海で一番凄かった。
ホタテの前菜に、スープにステーキ。
タコの唐揚げに、春雨の酢の物、デザートにブドウ。
座ったままだとファインダーに収まらないので、立って撮影。
お皿が多すぎて食卓からはみ出し気味です。
一品ずつ頂いては皿を重ねていって、
船が揺れてもお皿が落ちない「安全地帯」を確保していきます。

フルコースのように見えますが、レストランではありませんから、
ウェイトレスがいるわけではありません。
スープなどは自分で注いで持って行きます。食器も自分で片付けます。
メニューもありません。食べきれずに残す研究者も多いです。
食堂は機会があればまたUPしますが、そう大きいわけではないです。
8人掛けのテーブルがあって乗船研究者が一堂に集って食事しています。

お腹の空き具合は日々それぞれ。
ご飯(お米)を食べないでおかずだけ頂く日もあります。
しかし一方で、乗船研究者の間でブームなのは「お茶漬け」。
食卓には醤油やドレッシングと共に、永○園のお茶漬けの素が常備されてます。
一人がお茶漬けを食べ始めると、すごくおいしそうに見えて
つられてヅルヅルとやり始めることになったりします。

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先日またシイラが釣れたので、お刺身を頂きました。
淡泊で、でも脂がのっててオイシイ。同乗者の一人は、
それをお茶漬けにしてました。「マヒマヒ茶漬け」ですね。
ただ食べ過ぎ、太りすぎには要注意!
つづく。

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乗船レポートPHS:暑いコンテナ(15) [ シリーズ実況 Old..]

乗船レポートも15回を数えました。長い航海もいよいよ終盤です。
いまは小笠原諸島 父島のずっと東、太平洋の真ん中にいます。
昨日は衛星電話の圏外にでてしまったらしく、ブログ更新ができませんでした。
なので今日は2本立て。まずはコンテナの話。

船の上では、海底装置の最終調整を甲板に置かれたコンテナの中でやってます。
(それと大波で壊れた部分のチェックも…)
みかけは港などでよく見るコンテナです。「乗船レポートPHS:調査準備(3)」や
「乗船レポートPHS:2台仲良く(12)」でも写真の隅のほうに写っています。
違うのは入口にドアが付いていて、中はベニヤ張りの部屋になってる点。
エアコンも付いています。炎天下でもコンテナ中で涼しく作業〜

…のはずでしたが、出港早々からエアコンは故障。
機関長にも直せないといわれました(泣)。
外の日光の下で装置の組み立てをしてから、コンテナ内の蒸し風呂で回路の調整。
これはなにかのダイエット教室か? ブートキャンプ?


写真はそんなコンテナの中での作業の一幕。
奥に緑色の扇風機が見えるのがわかりますか?
せめてすこしでも涼しく、と機関部からお借りした物です。
手前では耐圧ガラス球をあけて、再整備しています。
研究者が一生懸命磨いているのが、ガラス球の上半球。
これを下半球とあわせて、ゴムテープでシールすると、
水深6000mでも壊れない、水漏れ無し、というすぐれものです。
ただしガラスなので扱いを誤ると欠けたりヒビが入ります。

揺れる船の上で、割れ物を扱って大丈夫かって?
我々はプロですからね、まかせておいてください
といいたいとこですが、かなり神経をすり減らしながら作業しています。

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この1週間、船は北上してきたのでだいぶ涼しくなりました。
おかげでコンテナの中もだいぶ過ごしやすくなりました。
ガラス球のチェックも終わって、大破した装置のリカバリーもなんとかなったし。
そんな昨日突然! エアコンが勝手に直りました。
えー、いまさら?(笑)
つづく。

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乗船レポートPHS:緑の閃光(14) [ シリーズ実況 Old..]

夕方です。誘われるように、甲板に出ると
まさに沈まんとする太陽!
海の上では、これがたまらなく美しいです。
一緒に船に乗っている仲間たちと、夕日を見ながら
いつまでもしゃべっていたりします。

この日はたまたま一人で夕日を見ていました。
雲を突き抜けて、水平線に沈む夕日。日中は曇ってたのに、
こんな綺麗な夕日が見れるなんて。デジカメでパチリ。

と、その次の瞬間。
沈む夕日が黄色から緑色に変わりました。
一瞬だけ。時間にして0.2秒くらいでしょうか?
じっと太陽を見ていたのではないので、残像ではありません。
はじめてみました。グリーンフラッシュです。

グリーンフラッシュは自然現象です。
すんだ空気のもとで沈む夕日を見ていると、光の屈折の関係で普段は分からない
太陽からの「緑色の光」を一瞬だけ見ることができるのです(詳しくはこちら)。
噂には聞いていたけど、こんなに雲がある日にも見えるなんて…
意外だ。そして感動だ。

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慌てて乗船者のみんなに話したけど、だれも信じてくれない!
あー、本当に太陽が緑色だったんだってば。
グリーンフラッシュの瞬間の写真はないけど、ほらみてよ、綺麗な夕日でしょう?
でもそういう私自身も「あれは本当にグリーンフラッシュだったのだろうか…」
と不安になってきた。
神様、もう一度チャンスを! 今度は連写モードで撮るから!
つづく。

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乗船レポートPHS:クジラ(13) [ シリーズ実況 Old..]

天気は良くなりましたが、今度は大陸の高気圧からの
吹き出しの風のために、うねりが大きくなってきました。
部屋では、また書類が飛び散ってます。

とはいえ天気がいい日は、海の生物にであえるチャンス。

写真は、クジラのしおふき! 黒い背中もちらっと見えますね。
そんなに大きなクジラではありません。体長5mくらい?
クジラは船と並行してゆっくり泳いでいました。

船はクジラに徐々に追いつき、追い越していきます。
さいなら。。。
さりゆくクジラをズームでとると、何か分からない黒い姿が写ってました。
背中?ヒレ?
どんな種類のクジラ? 何を食べてるの?
仲間はいるの? 親は? 子供は? ふるさとは?
さっぱり分かりませんが、そういう謎めいた姿も良いかもしれません。

そういえば船の上で映画「ディープブルー」を見ました。
2年ほど前にDVDを買っていて、せっかくだから陸上ではなく
海の上で見よう!と航海の度に持っていけど、開封されず(汗)
今回やっと見ることができました。凄い水中映像ですね。
海鳥とイルカとサメとクジラが一同に集っていたり、
シロクマもカワイイし、ペンギンは太ってるし、シャチは怖い。

今回出会ったクジラも、映画のように旅しているのだろうなぁ
と思うと感慨深いです。

別の日にはイルカの群れも見えたようです。
こちらは見逃しました。残念。

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あのクジラは何を食べているか分かりませんが、
我々の今日のお昼ご飯は、天丼+天そば でした。
陸地でもなかなかお目にかかれないゴールデンコンビ。
明日はカレーライス+カレーうどんだよー(うそ)
つづく。

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乗船レポートPHS:2台仲良く(12) [ シリーズ実況 Old..]

いま父島の西の沖にいます。しかし相変わらず島影一つ見えず。
ここ数日天気が良く、海況も良いので作業するのにも
部屋でのんびりするにも助かります。


写真は2台の海底装置を同じ場所に設置というか、
船から連続投下する直前の様子。
手前のオレンジ色の球体が海底地震計。
乗船レポートPHS:海底地震計(9)」で紹介しました。
奥でクレーンにまさに吊られようとしているのが海底電位差磁力計。
乗船レポートPHS:海底装置(6)」で紹介したものです。

海底地震計でも地下の様子が分かります。
でもそれでは「地震の波の伝わり方」しかわかりません。
地下のマントルのどこに地震の波が速く伝わるところがあるか、
どこに遅く伝わるところがあるか、などなどは分かりますが
それではマントルがどういう状態か?までは分かりません。

そこで電気や磁気の登場。海底で電気や磁気を測定すると、
深さ数百kmのマントルの中の電気の通りやすさが分かります。
地震と電気の2つの伝わり方が分かれば、マントルがどんな物質で
できているか、温度はどれくらいか、どれくらい硬いか柔らかいか、
などがある程度分かるのです。

またどちらの装置も海底に1年間以上置いておかないといけません。
なので2年前から海底装置の設置と回収航海には
地震学者と電磁気学者が仲良く一緒に船に乗っています。
ちなみに私は電磁気担当。

装置の種類も違うし、測っているものも違いますが、調査対象は同じマントル。
互いに協力しつつ、競争しつつ、のコラボレーションです。

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天気がいいです。11月なのに日焼けします。
つづく。

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乗船レポートPHS:炭水化物定食(11) [ シリーズ実況 Old..]

ただいま、調査船は北へ北上中。いまは紀伊半島のはるか沖にいます。
台風はいつのまにか消えてしまい、天気は回復方向。
でも半袖だと少し寒くなってきました。南の海ともさよならだ。

さて、この船の特徴の一つ、それはお昼ご飯。
麺類とご飯物のコンビネーションがしばしばです。

写真は「おにぎり+ラーメン」。通称オニラーですね。

※オニラーとは?
 学生の頃、某アルバイト先で頂いた夕飯メニューの1つ、
 「100円おにぎり3つ+カップ麺」のことである。
 「バイト君、炭水化物とって、ガンガン働いて」という
 経営者の意志の表れである。しかも意外に人気メニューであった。

…忘れていた若い頃をも思い出させる、パワフル炭水化物定食です。
船では他にもこんなお昼ご飯がでました。
・とんこつラーメンとチャーハン
・うどんと五目寿司
・ソーメンと巻き寿司
・ドリアと焼きビーフン(!)

最後の一つは「うどんはおかず」という関西人もビックリな組み合わせです。
そんなお昼ご飯が、観測装置の組み立てなど、昼間のデッキワークを支えます。

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でも昨日はハッシュドビーフとステーキというお昼ご飯だった。
肉定食だ。
つづく。

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乗船レポートPHS:マヒマヒ(10) [ シリーズ実況 Old..]

この船は移動中に釣り針を引っ張って走ることがあります。
トローリングですね。船員さんたちの楽しみです。
もちろん調査中にはやりません。台風の中でもやりません。
(魚も深く潜ってしまいます)

先日、天気のいい日にこんな大きな魚がかかりました。
名前は「シイラ」。怖い顔の魚ですが、身は淡泊でオイシイ。
海外(南太平洋?)では「マヒマヒ」という名で知られていて、
レストランでよく、グリルされてでてきます。
ハワイでも定番のメニューではないでしょうか?

釣れた魚は船員さんの酒の肴(まさに文字通り)になるのですが、
私もすこしよばれました。マヒマヒの一夜干しをあぶったやつ。
おいしかったです。ビールがほしくなります。
お刺身も薦められましたが、あいにく夕飯直後でお腹いっぱいで
食べられず。残念。また釣れることを祈っております。

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日本近海でもシイラは結構釣れるはずなのですが、居酒屋や魚屋では
みることがないように思います。なんでやろ? 顔が怖いからかなぁ。
理由をご存じの方はウソでもいいので教えて下さい!
つづく。

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乗船レポートPHS:海底地震計(9) [ シリーズ実況 Old..]

ただいま沖ノ鳥島の東方を北上中。
天気が悪いと思ってたら、台風ができてしまいました。
いやはや。昨日は天気が悪すぎて、作業ができず。
(荒天待機といいます)
今朝は少し持ち直しました。これから海底地震計を設置します。


写真のオレンジ色の物体、これが海底地震計です。
通常の海底地震計よりも大きくて、高性能です。
乗船レポートPHS:海底装置(6)」で紹介した、海底電位差磁力計(OBEM)
と同じように、自分の重さで海底まで降りていって、設置終了。

回収方法も簡単。オレンジの玉の左側に取り付けられた、
青というか黒いもの。これは「超音波受信機」です。
船からの「重りを切り離せ!」という超音波信号を受信できます。
重りを切り離すと水より軽くなるので、海面まで浮いてきます。
最後は船で拾い上げます。

この海底地震計10台ほどを1年間ほど海底に置いておいて、自然の地震の揺れを
記録します。日本で起きるものだけでなく、地球の裏側で起きる地震もキャッチ。
こうして地震のデータがたくさんたまれば、地下の様子を知ることができます。
地下数百kmあるいは1000kmより深いところ、マントルの中のどの部分が
地震の波が速く伝わるか、遅く伝わるかが立体的にイメージできるのです。

まるでSFの世界ですね。でも現実ですよ。
地球の中を手に取るように知る時代が来ています。
ただ「スタートレック」などのように、ピーッと地球をスキャンできるわけはなく、
海底でじーっと、1年間も地震を待ち続けないといけません。これも現実。

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ちなみに下の写真は「回収後」の海底地震計。1年前に設置されたものを、今回の
航海で回収しました。で、同じ場所へ入れ替わりに、新しい電池満載の海底地震計
を設置しました。トータルで3年間の海底データを得る予定で、今年が3年目です。
この航海も長いですが、プロジェクト自体はもっと長いです。
つづく

※そういえば2年前、このブログのスタートを飾ったのは
フィリピン海での1年目の調査レポートでしたっけ。詳しくは
サイドバーのカテゴリーの紹介 > 調査航海実況(2005年フィリピン海調査乗船記)

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乗船レポートPHS:吉兆(8) [ シリーズ実況 Old..]

まだまだ続く、ながーーーい航海。
悪いこともあれば、良いこともある。

この日も天気は悪かったのですが、夕方頃から晴れ間が見えてきました。
すると、おおきな、おおきな、虹が現れました。

写真1枚には入りきりませんが、くるっと、綺麗な虹の橋を描いています。
しかもよく見ると2重に虹が見えます。
写真では薄いですが、外側にもう1つ、わかりますか?
画面にくっついて、目をこらして見て下さい。
ほら、見えてきたでしょう?

また写真ではほとんど分かりませんが、
虹の端っこも見えました。
水平線で終わってなくて、海の上にも少し伸びています。
こんなに綺麗な虹を見たのは久しぶりでした。

雨が降るから虹もできる。
いろいろあってもめげずに頑張れ、ということでしょうか?

そういえば別の日ですが、
司厨長(チーフコック)が、甲板で作業中の我々(4名)に
冷たいドリンクを差し入れして下さいました。(ありがとうございます)
蒸し暑かったので非常においしかったですが、頂いたのは栄養ドリンク。
「…これって、まだまだ働けということか?!」
と、研究者4人で顔を見合わせて笑いました。
装置が壊れてしまい、くらーい雰囲気の中、明るいニュースでした。

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観測装置の修理には終わってませんが、なんとかなりそうです。
しかしまだまだやらねばならないことがあります。
今日も栄養ドリンク飲んでがんばるべ!
つづく。

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乗船レポートPHS:大破(7) [ シリーズ実況 Old..]

この日も天気が悪くて、甲板は波をかぶって水浸し。
写真のごとく、バシャーっと入ってきた海水が、
船の甲板を右へ左へ、揺れにまかせて流れていきます。、
長靴を履いていても足が濡れます。
長靴を履いていなかった研究者はかなり悲惨な状態です。

こんな天気なので作業自体はムリをせず、安全第一ですすめました。
おかげでケガもなく、天気の悪い中でも調査自体はちょっとずつは進んで
いましたが、悪天候のその夜に大問題が。

下の写真で水をかぶっている黄色の装置、こちらを無事に海底に
設置したその夜半のこと。写真でブルーシートで覆われている同じタイプの
海底装置5台がものすごい大波をかぶってしまい、壊れてしまいました。
アルミ製のフレームが、まるででっかいハンマーで殴られた後のように
ボキッっと折れ曲がっています。波のチカラ、恐るべし。

しかし1台、2台ならまだしも、5台も。
こんな経験はいままでありません。まるで玉突き事故です。
このままでは海底に設置はできません。全部で14台を設置予定なので、
3分の1以上の装置へのダメージはショック。どうしよ…

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まあともかくも修理するしかないです。精密機器なので中身も心配。
自然相手だとこんなこともあります。やれやれ。
つづく

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乗船レポートPHS:海底装置(6) [ シリーズ実況 Old..]

さて今回のミッションは、フィリピン海に海底装置を14台設置すること
です。装置は黄色い球が目印で、「乗船レポートPHS:調査準備(3)」で
少しお見せしましたが、完成型はこちら。

  これね。OBEMと呼ぶのだ。

ヘリコプターのように、十字に開いた灰色の「羽」が特徴です。
この羽はアンテナです。ほら、人工衛星とかでも羽を開いたような
やつがあるじゃないですか? あの海底版と思って下さい。
アンテナを使って測るのは、電気や磁気。海底にこの装置を1年間
置いておいて、海水中を流れる微弱な電気や磁気の変化を測ります。
この装置を「海底電位差磁力計(OBEM)」といいます。
それでなにがわかるかって? その辺の難しい話はまた今度。
あわてない、あわてない。

エレガントに「羽」などといってますが、塩ビのパイプの先にセンサーが
付いたような簡単な仕組みです。羽1本の長さは大体2m。
差し渡しでおよそ5m幅です。これをクレーンで吊り上げて、
海水につけたらそのまま落とします。装置は水に浮かないので、
そのまま海底まで落ちていきます。
1分間に大体40mのスピードでゆっくりと沈んでいくのです。

この羽ですが、研究者たちは普段は「腕」と呼んでいます。
一方、調査船の船員さんは「足」と呼ぶことが多いです。
(船乗りにとってはタコやイカやクラゲの足に見える??)
ですが今回のレンタル船の船員さんたちは、なぜか「羽」と呼んでいます。
その発想はなかったわ。
私もこれからはエレガントに「羽」と呼ぶことにします。
黄色い球の中には耐圧ガラス球、さらにその中には記録装置と
バッテリーが入っています。これで1年間、深海で記録し続けます。
がんばってねー!

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まだまだつづく。

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乗船レポートPHS:天気悪し(5) [ シリーズ実況 Old..]

今日も天気が悪い。雨が強いし、風も強い。
おまけに波も高い。こんなに船が傾いています。

部屋に帰ったら、椅子がひっくり返ってるし、
椅子に載せてた資料も吹っ飛んでるし。
コップやデジカメは、机の上の滑り止めに載せているので大丈夫。
100円均一でも売ってるヤツです。ムチャ便利です!
といっても揺れない陸の生活では決して使いませんが。

あとこれくらい揺れると、味噌汁を飲むときなど、揺れに姿勢をあわせないと
こぼします。慣れとは恐ろしいもので、その時改めて「ああ、今日は結構
揺れてるなぁ」と感じたりします。

あと、お風呂に入ってるときに揺れてるなぁ、と思うこともありますが、
今回は残念ながらシャワーしかありません。揺れてるとシャワーは大変です。
体を支えながら頭を洗わないといけませんが、うかつにシャンプーを始めて
しまうと、体を支える取っ手がどこか分からず、不意の揺れでひっくり返りそう
になりながら右往左往することもあります。
船には結構乗っているのですが、元来の鈍臭さが災いしています。

ちなみに部屋で吹っ飛んでいた資料は、陸から持ってきた様々な「宿題」。
船が揺れると頭の回転も遅くなりますので、一行に進みません。
(ということにしておこう…)

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あ、そうそう、8月頃から「論文ができるまで」というシリーズを
恥をさらしつつやっておりましたが、本航海に乗船する前に
原稿を某学会事務局に投稿(送付)しました。あとはどんな査読結果か
楽しみ半分、不安全部、と言ったところです。また結果が来ましたら
お知らせしましょう。船に乗っている間に知らせがあるかも。

つづく。

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乗船レポートPHS:サンマ定食(4) [ シリーズ実況 Old..]

ただいま鹿児島の南+台湾の東を航行中~
島もなにもありまへん。大海原です。

そんな船での楽しみは、まず食事です。
昨日も雨が降る中、ずぶ濡れになりながら甲板で作業でした。
着替えて食堂で温かいお茶と味噌汁を頂くとホッとします。


この日の夕飯は、サンマ。お刺身。煮物に、サラダに、ブドウ。
ちょっと食べ過ぎか… でもいただきまーす。

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秋の味覚を頂いておりますが、フィリピン海を南下して、結構暖かく
というか暑くなってきました。気温は朝7:00で27度です。
つづく。

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乗船レポートPHS:調査準備(3) [ シリーズ実況 Old..]

さて今回の調査は、写真にある装置を全部で10台、
フィリピン海のあちこちの海底に設置することです。
あ、タイトルのPHSは「Philippine Sea」の略です~。


同じ装置がデッキにたくさん並んでいます。
黄色い夏みかんみたいなのは耐圧ガラス球。
ガラス球の中に観測装置を入れて、深海へ降ろします。
つめたい海底で1年間、じっと観測しつづけます。

ガラス球と深海、なんとなく詩的ですね。

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装置の詳しい紹介はまたいずれ。
背景に映っているのは壁ではなくて、コンテナ。
その他の観測資材が入っています。ここからパーツを取り出して、
これらの装置の最終組み立てをしないといけません!
いまは大東島の南方沖。今日もこれから作業だ!
つづく。

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乗船レポートPHS:岸が遠ざかる(2) [ シリーズ実況 Old..]

乗船レポート、2回目です。

出港しました。横須賀の港が遠ざかっていきます。
この瞬間が一番寂しいなぁ。
この距離ならまだケイタイはつながるけど、直につながらなくなります。

でも逆に陸が見えなくなると、「海に来たなぁ」という感じで、
気合いが入ります。我ながら結構いい加減です。
この適応力の高さが取り柄です。はい。

出港初日に心配なこと。やはり船酔いです。
私も船酔いします。とくに船のオイルの臭いが苦手。
だから岸壁に着岸している船でちょっと酔います。
(荷物の積み卸しとか、何となく気持ち悪い時がある)
しかも今回はいつもの調査船とは違って、慣れない傭船。
ではありましたが、出港直後からやるべき作業が多かったため、
船酔いするのを忘れてました。なんというか、ありがたいことです。

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でもなんとなく眠くてあくびも出たりして。ちょい船酔い気味ですね。
私の場合、横になると絶対に酔わないので休憩時間にゴロゴロしてました。
寝っ転がる・薬を飲む・ツボ押しする、などなど ちょっとでも酔わないコツを
つかんでいると、避難所がある感じで気が楽です。
つづく。

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乗船レポートPHS:出港(1) [ シリーズ実況 Old..]

前回の予告(?)通り、今週から海底調査のために乗船しています。

※船からうまく更新されてなかったみたいです。
 同じ記事が2つも3つもあっても気にしないでね(笑)

行き先はフィリピン海。フィリピン海ってどこ?
紀伊半島や四国沖合の海をそう呼んでいます。
フィリピン海の南の端はフィリピンだったりグアムだったりします。

※高知の桂浜で坂本龍馬像が海の向こうを見ているが、
 そこにはアメリカではなく、フィリピンがあるのだ。

調査内容はまたぼちぼちと。早速、出港します。
今回の船は、調査船ではなく、レンタル船(傭船)です。

形はまるで「スリッパ」。後ろ半分の甲板が広いので
多目的作業に適しています。1500トンなので大きめです。

こんな感じにつづきます。

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なお当面はコメントやトラックバック、Niceへのお返事ができません。
下船後お返事しますのでご了承下さい~

追記:
フィリピン海って、アメリカとかいろんな国で使われていますが、
日本では一括して「太平洋」として呼ばれているようですね。
Wikipediaに解説があります > こちら

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