甘い汁は、いつまでも甘い [ 地球温暖化を学ぼう]
今日は大阪都構想(大阪市廃止・特別区設置)の投票日である。
大阪の未来は、大阪市民の投票で決まる。しかも賛否は拮抗とのこと。
「選挙とかに行っても、たかが1票やしなぁ、、、」
と嘆かずに、ぜひ投票に行こう!! 特に若者!
Osaka by Jennifer Morrow (protected by CC License)
しかし、賛成・反対のどちらに投票をすればよいのか??
人生は選択肢の連続である。重要な選択ほど悩む。
(今回は270万人が悩んでいるわけだ)
そんなときこそ、証拠や根拠が必要となる。情報に溢れた21世紀だ。
庶民の得る情報が限られていた20世紀と違って、その点はラッキー!
かと思いきや、20世紀よりも21世紀のほうが混沌とした世の中ではないか?
問題が難しくなればなるほど、証拠や根拠を集めるのが大変だったり、
結論の白黒がハッキリしなかったりする。そのすきを突いて、諸説が
入り乱れる。いわゆるフェイクニュースも、情報過多の21世紀だから
生まれたのである。
では私達は何を信じればよいのだろうか?
----
古来から続いてきた学問の世界は、答えの一端を教えてくれる。
例えば、ある科学的な仮説があったとしよう。
・地球は丸い
・地球は太陽の周りを回っている
・生物の進化は、自然淘汰により決定される
などなど。
ここでは「地球は人為的なCO2排出のために温暖化している」という
仮説を考える。この仮説はいま時点で、完全に立証されたものではない。
なので、トランプ大統領 vs トゥーンベリさんなどに代表される各種の対立が
引き起こされている。
●トランプ大統領 vs トゥーンベリさん、
「舌戦」第2ラウンド ダヴォス会議で演説
https://www.bbc.com/japanese/video-51201926
このように、未決着の科学的仮説に対し、2つのグループが登場する。
・人為的な温暖化を信じ人達:信じるに足る証拠をさらに集めて文章化
・人為的な温暖化を信じない人たち:反証をあつめて文章化。下記は代表例。
- 地球は本当は寒冷化に向かっているのではないか?
- CO2は実は人為的に増えたのではなく自然現象ではないか?
- CO2が増えても地球は温暖化しないのではないか?
- CO2ではなくて他の要因で温暖化したのではないか?
- 地球が温かくなることは、地球にとって良いことではないか?
科学は元々は宗教のようなものだ。そして、ある仮説を信じる・信じないは
人の自由である。なので、科学的仮説は(仮にそれがほぼ立証されていると
しても)常に水掛け論が生じる。先に例として示した地球や生物進化の論に
したって、いまも異を唱える人たちはいる。
他方、科学の重要な作法として以下が挙げられる。
・手法や理論に誤りがないこと
・検証可能であること
なので科学的な文章では常に第三者のチェック(査読)がなされる。
(古い記事で恐縮だが https://goto33.blog.ss-blog.jp/2005-10-05-1 )
人間は思い込みが強い生物である。科学者も思い込みは強い。
科学的手続きを踏んでいても、多くの科学者が同時に誤った方向へ向かう
ことは、これまでもあった。だからこそ、科学的な反証は大事である。
そして科学はそれを受け入れてきた。
その反対に、科学的な手続きよりも「仮説は嘘だ、おかしい」という宗教的
信念が先んじたために生まれるのが疑似科学である。疑似科学は、検証されて
いなかったり検証できない独自の理論を振りかざし、あるいは手法の科学的
誤りを認めることもなく、自説を念仏のように唱える。彼らの反証は学術的な
論文として世に出ることはない(反証が明瞭であれば、必ず論文になる)。
科学の土俵に乗らない疑似科学は、誰にも負けない(相撲を取る力士がいない)
ので、無敵である。この「科学的仮説に対するまっとうな反証」たる疑似科学
という甘い汁は、いつまでも楽しめる。科学から見れば、汁など最初から一滴
もないのだが、信仰を保つ者たちは無限に甘い味を舐め続ける。
インターネットの世の中になり、疑似科学者も、非科学的な持論をばらまけるように
なった。疑似科学は、専門用語や数式やグラフなどが並ぶ込み入った文面を駆使して
さも科学的に見せかけている。その反面、難しい論文ではなく、やさしい平易なWeb
ページで(一見すると)分かりやすく持論を伝えるため、多くの人が騙される。
私は、科学的な手続きや議論が万能であって、必ず正しいと行っているわけ
ではない。科学は疑似科学や妄想よりは、何億倍もマシであると言っている。
大阪都構想などの、社会にある多くの課題やその解決策の話に戻そう。
ネットには有象無象の情報が転がっている。その中から、ちゃんとした情報を
自分自身で選別して、擬似的な情報に引っ駆らないことが大事である。
科学的な作法を参考にするのであれば、以下が大事であろう。
1) その情報は公開されているか、あるいは別の公開情報に基づいているか?
2) その情報の算出方法は適切か? 第3者がトレースできる方法か?
情報元が、個人のホームページだったり、誰かの単行本であったりすると
怪しんだほうが良い。他の学術論文の内容を紹介している単行本ならば
良いのだが、単行本の多くは、査読を受けておらずノーチェックなので
さらに元ネタを辿るなどの注意が必要である。
・・・さて、都構想、どうなりますやら?
政策のことはよく分からないが、金や食べ物に困らず・平等で・夢あふれた
社会がすぐに手に入りますよ、ソースはなし、なんてプランは、まさしく甘い汁
である。しかも、この政党が実権を握らなければ、政策は実施されることはなく
甘い汁はいつまでも樽の中に満ちている。
はてさて、今回の都構想では苦い汁と甘い汁、どちらがどちらなのだろうか?
ここ数週間、大阪市民はそれをじっくり考えたはずである。結果を待ちたい。
え、私? 投票権がない私は、苦くても甘くても、関係ないです。
はい。
------------------------------------------------------------
参考1:上記に関連の有りそうな本ブログ記事
●科学者はマジシャンか?
https://goto33.blog.ss-blog.jp/2014-04-20
●美味しんぼ騒動とSTAP騒動の共通点(1)
https://goto33.blog.ss-blog.jp/2014-05-26
参考2:本記事は下記のブログへのコメントの再編集版です。
https://goto33.blog.ss-blog.jp/2014-05-24
大阪の未来は、大阪市民の投票で決まる。しかも賛否は拮抗とのこと。
「選挙とかに行っても、たかが1票やしなぁ、、、」
と嘆かずに、ぜひ投票に行こう!! 特に若者!
Osaka by Jennifer Morrow (protected by CC License)
しかし、賛成・反対のどちらに投票をすればよいのか??
人生は選択肢の連続である。重要な選択ほど悩む。
(今回は270万人が悩んでいるわけだ)
そんなときこそ、証拠や根拠が必要となる。情報に溢れた21世紀だ。
庶民の得る情報が限られていた20世紀と違って、その点はラッキー!
かと思いきや、20世紀よりも21世紀のほうが混沌とした世の中ではないか?
問題が難しくなればなるほど、証拠や根拠を集めるのが大変だったり、
結論の白黒がハッキリしなかったりする。そのすきを突いて、諸説が
入り乱れる。いわゆるフェイクニュースも、情報過多の21世紀だから
生まれたのである。
では私達は何を信じればよいのだろうか?
----
古来から続いてきた学問の世界は、答えの一端を教えてくれる。
例えば、ある科学的な仮説があったとしよう。
・地球は丸い
・地球は太陽の周りを回っている
・生物の進化は、自然淘汰により決定される
などなど。
ここでは「地球は人為的なCO2排出のために温暖化している」という
仮説を考える。この仮説はいま時点で、完全に立証されたものではない。
なので、トランプ大統領 vs トゥーンベリさんなどに代表される各種の対立が
引き起こされている。
●トランプ大統領 vs トゥーンベリさん、
「舌戦」第2ラウンド ダヴォス会議で演説
https://www.bbc.com/japanese/video-51201926
このように、未決着の科学的仮説に対し、2つのグループが登場する。
・人為的な温暖化を信じ人達:信じるに足る証拠をさらに集めて文章化
・人為的な温暖化を信じない人たち:反証をあつめて文章化。下記は代表例。
- 地球は本当は寒冷化に向かっているのではないか?
- CO2は実は人為的に増えたのではなく自然現象ではないか?
- CO2が増えても地球は温暖化しないのではないか?
- CO2ではなくて他の要因で温暖化したのではないか?
- 地球が温かくなることは、地球にとって良いことではないか?
科学は元々は宗教のようなものだ。そして、ある仮説を信じる・信じないは
人の自由である。なので、科学的仮説は(仮にそれがほぼ立証されていると
しても)常に水掛け論が生じる。先に例として示した地球や生物進化の論に
したって、いまも異を唱える人たちはいる。
なぜ疑似科学が社会を動かすのか ヒトはあやしげな理論に騙されたがる PHP新書
- 作者: 石川 幹人
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2016/03/18
- メディア: Kindle版
他方、科学の重要な作法として以下が挙げられる。
・手法や理論に誤りがないこと
・検証可能であること
なので科学的な文章では常に第三者のチェック(査読)がなされる。
(古い記事で恐縮だが https://goto33.blog.ss-blog.jp/2005-10-05-1 )
人間は思い込みが強い生物である。科学者も思い込みは強い。
科学的手続きを踏んでいても、多くの科学者が同時に誤った方向へ向かう
ことは、これまでもあった。だからこそ、科学的な反証は大事である。
そして科学はそれを受け入れてきた。
その反対に、科学的な手続きよりも「仮説は嘘だ、おかしい」という宗教的
信念が先んじたために生まれるのが疑似科学である。疑似科学は、検証されて
いなかったり検証できない独自の理論を振りかざし、あるいは手法の科学的
誤りを認めることもなく、自説を念仏のように唱える。彼らの反証は学術的な
論文として世に出ることはない(反証が明瞭であれば、必ず論文になる)。
科学の土俵に乗らない疑似科学は、誰にも負けない(相撲を取る力士がいない)
ので、無敵である。この「科学的仮説に対するまっとうな反証」たる疑似科学
という甘い汁は、いつまでも楽しめる。科学から見れば、汁など最初から一滴
もないのだが、信仰を保つ者たちは無限に甘い味を舐め続ける。
インターネットの世の中になり、疑似科学者も、非科学的な持論をばらまけるように
なった。疑似科学は、専門用語や数式やグラフなどが並ぶ込み入った文面を駆使して
さも科学的に見せかけている。その反面、難しい論文ではなく、やさしい平易なWeb
ページで(一見すると)分かりやすく持論を伝えるため、多くの人が騙される。
私は、科学的な手続きや議論が万能であって、必ず正しいと行っているわけ
ではない。科学は疑似科学や妄想よりは、何億倍もマシであると言っている。
科学哲学の冒険 サイエンスの目的と方法をさぐる (NHKブックス)
- 作者: 戸田山 和久
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2005/01/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
大阪都構想などの、社会にある多くの課題やその解決策の話に戻そう。
ネットには有象無象の情報が転がっている。その中から、ちゃんとした情報を
自分自身で選別して、擬似的な情報に引っ駆らないことが大事である。
科学的な作法を参考にするのであれば、以下が大事であろう。
1) その情報は公開されているか、あるいは別の公開情報に基づいているか?
2) その情報の算出方法は適切か? 第3者がトレースできる方法か?
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である。しかも、この政党が実権を握らなければ、政策は実施されることはなく
甘い汁はいつまでも樽の中に満ちている。
はてさて、今回の都構想では苦い汁と甘い汁、どちらがどちらなのだろうか?
ここ数週間、大阪市民はそれをじっくり考えたはずである。結果を待ちたい。
え、私? 投票権がない私は、苦くても甘くても、関係ないです。
はい。
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参考1:上記に関連の有りそうな本ブログ記事
●科学者はマジシャンか?
https://goto33.blog.ss-blog.jp/2014-04-20
●美味しんぼ騒動とSTAP騒動の共通点(1)
https://goto33.blog.ss-blog.jp/2014-05-26
参考2:本記事は下記のブログへのコメントの再編集版です。
https://goto33.blog.ss-blog.jp/2014-05-24
MANTAさん、コメント数が多くなるので、こちらでコメントします。
私は、似非科学という言葉は、科学的に真と立証されたものではなく、仮説が定説となり多くの人がそれを真として受け止めているもの、という意で使っています。端的に言えば、CO2濃度と気温の相関関係は示されているが、その因果関係は立証できていないということです。最初にICPP学説は似非科学とコメントしたのはこの理由からです。アイスコア研究の「CO2濃度は気温よりも海水温の方が相関が高い」との知見は、尚更それを感じさせるものです。温室効果ガスの飽和について指摘がありましたので、別途コメントします。
by 通りすがり (2020-11-02 01:36)
通りすがりさん、まずは御礼申し上げます。別のブログ記事へ頂きましたコメントに基づいて、本記事を書かせて頂きました。当ブログも過疎化が進んでおりますが、読んでくださる方、コメントをくださる方がおられるのは助かります。
----
さて、頂いたコメントですが、ツッコミどころ多すぎて、、、
>私は、似非科学という言葉は、科学的に真と立証されたものではなく
>仮説が定説となり多くの人がそれを真として受け止めているもの
>という意で使っています。
うーーーん、これこそ思い込みですよ。
ご自身で勝手に「こうだろう」と思わず、まずは辞書を引きましょう。
↓
「疑似科学」デジタル大辞泉(小学館)
”いかにも科学的であるように見えるが、科学的根拠がなく、実証も反証もできない事柄”
立証うんぬんの前に、科学の土俵にも立っていない(立てない)のです。
ちなみに、科学的に「真に」立証することは、相当に難しいです。例えば、人工衛星が飛んで、やっと地球が丸いと真に立証できたのです。通りすがりさんの定義に従えば、最新の科学的発見はほぼすべて「疑似科学」になりますね.
下記も参考になるでしょう。私は下記をみて、本ブログ記事を書いたわけではありませんが、概ね同じことが書かれています。科学と疑似科学の境目はそれなりに明瞭ということですね。
●科学と疑似科学を分ける 2 つの基準
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpssj/42/1/42_1_1_1/_pdf
----
また「CO2濃度は気温よりも海水温の方が相関が高い」についてもその事実と解釈に歪みが生じているように思います(貴方ご自身の中で)。アイスコア研究の資料をよくお読みになることをお奨めします。
おいくつかは存じませんが(しかし年齢には関わらず)、思い込みを捨てて、客観的なの目で世の中を見てみて下さい。
私は疑似科学と水掛け論をする気はありません。
ぜひ科学の話をしましょう。
by MANTA (2020-11-02 07:36)
MANTAさん、温室効果ガス、飽和に関する私の理解
少し長くなるが、ブログ等へのリンクの手段がなく許されたし。
<温室効果ガス>
地表から放射された赤外線の一部を吸収することにより、温室効果をもたらす気体のこと
<放射強制力>
温室効果ガスの、地球が持つエネルギーを増やす力を正の放射強制力、減らす力を負の放射強制力、両者を合わせたものを正味放射強制力という
<気候感度>
ある放射強制力に対して、どのくらい気温(地表平均気温)の上下がもたらされるかという考えに基づく、温室効果ガス濃度変化に対する気温の変化量。通常、濃度が二倍になった時の気温変化量を表す
<CO2の放射強制力飽和について>
放射強制力の飽和とは、平衡気候感度(平衡温度)を指し、放射が平衡に達して気温が安定した状態(正負の強制力=±0)のこと
<気候感度には飽和が存在する根拠>
CO2濃度の変化と気候感度の変化は、対数(指数)関係で定義されるため、CO2濃度の変化(上昇)量に対し気温上昇の変化量は徐々に小さくなり限りなくゼロに近づく。この状態を飽和状態と呼ぶ。
※以上はwikipedia等の記事参照による私の理解
※ICPPは「気候感度」に加え「過渡気候応答」も用いるとされるが、いずれにしても飽和の概念は存在すると理解
計算式の構造から飽和状態が存在することが想定できるが、実際の計算式までは不明。私の知識では解読できないが、理解の仕方が間違っていないことを裏付ける解説記事
<CO2濃度は5割増えた――過去をどう総括するか>
https://cigs.canon/article/20201001_5376.html
※筆者杉山氏は、ICPP評価報告書(日本語?)の執筆を担当された経験がある
<放射スペクトル分布理論による解析>
放射スペクトル分布理論による解析とは、以下の理論に基づく解析を指すこととする
・クヌート・オングストローム理論(CO2の赤外線吸収帯域は波長8~13μmと15μm)
・太陽光放射スペクトル分布理論+地表からの放射スペクトル分布理論
放射スペクトル分布理論による解析では、CO2の温室ガス効果は現状濃度でほぼ飽和状態とされ限定的とされている。
MANTAさんは、放射スペクトル分布理論による解析を『忘れてしまっている』か『似非科学と思い込みしている』かのどちらかと思われ、以下の事項を確認しておく。
MANTAさんが、参照して欲しいとして紹介のあった記事
地球温暖化と温室効果気体
https://www.jstage.jst.go.jp/article/safety/28/5/28_270/_pdf
この記事は、放射スペクトル分布理論による解析そのもので、近藤氏も同様の分析。
記事で重要な記述を抜粋。
『CO2ではすでに大気中濃度が十分高いため,吸収が飽和しており,CO2濃度が
さらに増加しても,放射吸収量は濃度の平方根に比例してしか増加しないが,
微量温室効果気体では濃度にほぽ比例して増加する』
MANTAさんのコメント『名古屋大学の資料がなにかわかりませんが、温室ガス効果は飽和しませんよ』は、思い込みなのか?そうでないとすればその根拠となるソース・エビデンス等の開示を要望。
「気候感度を用いた解析」と、「放射スペクトル分布理論による解析」に対する私の考察は、時間制約、字数の関係で別途としたい。
by 通りすがり (2020-11-02 19:19)
長いコメント、お疲れさまです。
CO2による赤外線吸収の「飽和」と、温室効果の「飽和」がごっちゃになっているようです。
一部の疑似科学者は、「CO2がこれ以上増えたとしても、温室効果は飽和しているので、大丈夫」と言っているので、「いやいやCO2の吸収が飽和しても、温室効果は飽和しませんよ」と言いたいのです。
今日はこれから仕事ですので、あとでまたお返事します。
(ヒント)勘違いしている方がいますが、温室効果が強まれば地表から宇宙にでていくエネルギーが減る、温室効果が弱まれば増えると考えている人がいるようです。どちらの場合も、宇宙にでていくエネルギー量は変わりません。
by MANTA (2020-11-03 08:40)
MANTAさんは、CO2濃度飽和に関して真としているか偽としているか読み取れなかった。
私も、CO2以外の他の温室効果ガスの影響は否定していません。
by 通りすがり (2020-11-03 09:35)
おまたせしました。
通りすがりさん、私はCO2以外の他の温室効果ガスの影響の話などしていませんよ。それを思い込みといいます。「CO2の吸収が飽和しても、CO2による温室効果は飽和しませんよ」と言っています。
地球温暖化の基礎的な物理は、放射平衡にあります。
下記によくまとめられています。
●気候モデルを用いた地球温暖化の将来予測に関する研究
http://www.gfd-dennou.org/seminars/sinra//2003-03-03/nozawa/pub-web/nozawa.html
上記の「大気の温室効果がある場合」にあるように、大気を1層とおもって地表温度を計算することができます(上の資料にはないですが、下記に計算しています。例:17℃)。
https://goto33.blog.ss-blog.jp/2008-12-16
https://goto33.blog.ss-blog.jp/2008-12-16-1
また上記の「射出率 = 1, 大気層を増やした場合」にあるように、大気を多層と考えると、地表温度はさらに高くなります(ここではn=∞になれば温度は発散すると書かれていますが、実際にはnは無限にはならず、また対流の効果が働くので、発散はしません)
(この計算が地球温暖化のシミュレーションの基礎になっています)
大気が1層でも多層でも、地球外に放射されるエネルギーは変わりません。なので地球が放射するエネルギーを宇宙からみていても違いはありませんが、温室効果は後者のほうが大きくなります。
以上です。
このあたりの話は2008年にしていたのですね。
懐かしいです。
by MANTA (2020-11-03 18:09)
えっ、地球の放射収支は(静的に)バランス化している??
それで温室効果ガスで温まると熱が逃げないからどんどん温まる??
こんな解説初めて見たよ。
やっぱり金星のようになるんだ。
地環研の江守氏の解説は、「稚拙な暴論」と評したが、それと同じだねぇ。
因みにN層大気モデルはN=∞で放射平衡温度。
こんなことも知らずに地球温暖化スレッドで長々解説してたのぉ。
これを以って、貴君との情報交換終了!!
ネットには江守グレタがいて困るねぇ。
教育的見地からもう少し指導してやろうと思ったが(笑
二度とこのサイトは覗かないからご安心を。
私のコメントも削除してもらって構わない。
まぁ、暇つぶしの読み物にはなるけどな。
そうそう、「甘い汁は、いつまでも甘い」は副題をつけるといい。
似非科学が政治・ビジネス利用されていると。
そういう考察記事を書くともっと閲覧度上がるよ。
社会科学も科学だからな。是非科学的解説を頼む。
ヒント与えておくんで構想練ってくれたまえ。
欧州:イデオロギーに根ざしたもの
中世ヨーロッパで天動説が宗教化・政治利用された構造と同じ
米国:支持派・否定派は政党支持者数に近似(2分?)
日本:まだ定説として信じてる人多いかもな
徐々に否定派が増えていると思うが・・・
国連がグレタ女史を演説に起用したのは逆効果だったねぇ。
似非環境保護団体との結びつきも懐疑感満載。
だからさぁ、温暖化スレッドには
「これは宗教の解説です」と副題付けた方が信者が喜ぶよ。
これほど見事な経典は他にはないと。
グレタ女史の写真付きだと尚閲覧度アップ。
ふ~~、疲れたよ!! Oo。.(^。^)y-~
by 通りすがり (2020-11-04 09:43)
なんとも失礼な物言いになりますね。
当ブログのコメント欄は自由に開けておりますので、誰に何を書かれてもよいですし、「通りすがり」さんが全て同じ方かどうかも分かりませんが、数式を示すと逃げ出す人は多いです。そして自身の不勉強や無理解を棚上げして「難しいことを言うやつは詐欺師」などと嘯くのです。
ちゃんと科学と向き合いましょう。貴方の向きあっているものは、疑似科学です。そして、ご心配なく。とても興味深いコメントでしたので消しません。残しておきます。
他方、温暖化を含む地球を理解しようとしている科学者は、暇つぶしをしているわけでもありません。科学者はそのような疑似科学に徹底的に向き合います。彼らや私達がいる限り、地球温暖化の研究は歴とした科学であり続けます。
by MANTA (2020-11-07 19:53)
コメント削除の確認で覗いたら、私が逃げ出したかのような解説。
何も分かってないねぇ。
私は努めて(完ぺきとは言わないが)論理的に話したつもり。
しかし貴君は、私が論拠としている点(対数関数)には何も触れず、
思い込み(根拠不明)と思われる自説を取り出し正しいとしている。
こう言うのを「詭弁」というんじゃないのぉ?。
そしてそれすら認識できずに、科学の話をしようなどというのは、
「負け犬の遠吠え」としておくよ。
論理的に科学の話をするというなら、少しお付き合いしよう。
議論テーブルを少し巻き戻して、CO2の飽和の有無の話。
私は、CO2濃度と気温の関係について、対数関数で定義されていること、
そして対数関数の特性から飽和の概念が存在することを解説した。
※私が言ったことをよく確認しておくれ
貴君は対数関数(高校レベルの数学)が理解できないようなので、
今回は小学生向けの解説をする。
対数関数グラフを確認。
右肩上がりの放物線が描かれているのが分かるよねぇ。
放物線の右側の最終点を虫眼鏡で覗いてごらん。
限りなく水平に近づいているのが分かるよね。
これは、aの変化量とbの変化量が限りなく0に近づくってこと。
a=CO2濃度、b=気温ということ(逆であっても概念的な理解は問題なし)
これが飽和点(放射平衡温度)の概念。
ここまでの解説で、補足しておくと、飽和点があるからと言って
気温が上昇しないと言っている訳ではないぞ。
気温は上昇するが、昇温幅が限りなく0に近くなる点が存在するってこと。
昇温幅がどのくらいになるかは、各気候モデル(シミュレーション)が採用
している「気候感度」によって変わる。
各気候モデルが採用している気候感度は、wiki を参照すればすぐ分かる。
因みに、ICPPが採用している気候モデルは、アレニウスの法則をベースにしている。
これは、比較的高めであることも分かる。
算数が苦手なようなので補足すると、CO2濃度が2倍になっらたどのくらい
昇温するか?
単純計算では「気候感度」×√2で出ることも教えておくよ。
私の解説は、wikipediaの『気候感度』『放射強制力』を参照し、平均的な
読解力があれば、裏付けがあることが理解できると思うが・・・。
貴君の弁を見ると、wikiの気候感度や放射強制力の解説に出てくる難解な
計算モデルも完ぺきな理解をしているようだ。
不明点があれば、教えてもらうことにするよ。
私は、数学はあまり得意ではないが、概念的な理解はできているつもり。
気候感度や放射強制力は、ICPPの評価報告書を理解する上での基本事項。
温暖化を語るなら、それは基礎知識ということ。
私と議論するなら、それを互いに共有しないと無理。
私が解説したことが似非科学と言うなら、wikiの解説が似非科学ってこと
になるけど、それを証明できるのかな??
さらに拡大解釈すれば、貴君自身、ICPP学説は似非科学と言ってるよう
なものだけど??
今回はこれくらいにしておく。
コメントが削除されたら、私の言っていることを正しく理解してもらえてたと
解釈しておく。
議論が継続できると思われるコメントが返ってきたら、またお付き合いを考えるよ。
議論の前に、理解度のレベル合わせが必要だね。
またまた、疲れたよ。
by 通りすがり (2020-11-08 12:44)
思い込みが止まりませんね。私はこれまでに一度も「CO2が倍になれば気温は倍になる」とは言ってません。以下、簡単にお返事致します。
>CO2濃度と気温の関係について、対数関数で定義されていること
下記が元記事でしたね。
●CO2濃度は5割増えた
――過去をどう総括するか、今後の目標をどう設定するか?
https://cigs.canon/article/20201001_5376.html
ここにあるように「温室効果の強さは、濃度が上昇するにつれて伸びが鈍化してゆく」、すなわち今後もCO2の濃度上昇に伴って温室効果は「鈍化するものの止まらない」ということです。
そして飽和の意味ですが、国語辞典を引けば、、、
【飽和】含みもつことのできる最大限度に達して、それ以上余地のないこと(デジタル大辞泉より)
ということなので「温室効果は飽和していない」ということです。
気候感度については様々な想定がありますが、それこそが科学的な研究であります。下記では大気中のCO2濃度だけが2倍になった場合の温室効果の寄与だけを考えると、地表気温は1.2°C程度上昇するとのことです。(IPCC第4次評価報告書第8章)
●水蒸気の温室効果
https://www.cger.nies.go.jp/ja/library/qa/11/11-2/qa_11-2-j.html
この見積もり=概ね対数的に昇温は「多層大気での放射平衡+対流」モデルを用いた気温シミュレーションに基づいています。
ところで、杉山氏の科学的論述には怪しい点があります。
以下を参照下さい。
●組織的な温暖化懐疑論・否定論にご用心
https://news.yahoo.co.jp/byline/emoriseita/20200324-00169384/
by MANTA (2020-11-08 14:30)