新型コロナウイルスと巨大地震の共通点(7) [▼連載【新型コロナウイルスと社会】]
前回の続きです。
https://goto33.blog.ss-blog.jp/2020-05-02
デマ(前回の例1)や風評被害(例2)の情報も困りものですが、
もっと困ったことが起きています。それが下記の「例3」です。
専門家は、テレビやラジオに出ることがあります。
私もです(https://goto33.blog.ss-blog.jp/2020-01-27)
例3)専門家がマスコミに語る(誤った)情報を信じてしまう。
デマはたいてい、人の思い込みや噂に、科学的な尾ひれがついて、さも本当
のように広まっていきます。一方で、大学の先生や研究者などの「専門家」が
テレビやSNSで言ったことが、ばーっと広まることもありますね。
●岩田教授の“告発動画”に著名人が反応
城田優「不倫問題なんかより、よっぽど知るべき」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200219-00010012-encount-ent
↓
●クルーズ船告発の動画削除 岩田氏「迷惑かけおわび」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200220-00000017-kyodonews-soci
クルーズ船の頃の話題、ちょっと懐かしいですね。あるいは下記。
●岡田晴恵氏のコロナ対策批判に矛盾?「インフルより弱いと言っていた」の声
土日の検査状況に“デマ”の指摘も
https://www.excite.co.jp/news/article/Real_Live_200021207/
●『モーニングショー』岡田晴恵氏、療養ホテルに「医者いない」発言が物議
「またデマ?」疑問の声
https://www.excite.co.jp/news/article/Real_Live_200022440/
地震予知についても同じことが言えます。下記などですね。
●GW10連休が危険と専門家 「令和」は巨大地震で始まるのか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/251687
上記は立命館大の高橋学教授(災害リスクマネジメント)の指摘です。
コロナウイルスで大変なところに、巨大地震ですか!!
と思いきや、こちらの記事は「2019年」のもの。
そして巨大地震など来てません。
…結局のところ、大きい災害が起きれば、災害の規模に応じてデモや誤情報が
散布されるということです。対策は、落ち着くこと。安全、安心を簡単に
守ることができる情報こそ、怪しむべきでしょう。下記など参考になります。
●新型コロナのデマ対策で注意するべき、善意の拡散と事実化のリスク
https://news.yahoo.co.jp/byline/tokurikimotohiko/20200229-00165194/
さらに加えるならば、政府や大学といった、確かな機関が「正しい情報」を
「分かりやすく」出し続けることが、とても重要です。これは省庁や研究機関の
広報担当者のみの課題ではなく、科学者ひとりひとりの課題とも言えます。
例えば「確かな機関の先生」達は、テレビやSNSなどで雄弁には語りません。
NHKなどのインタビューでも「さらなる自粛を」「気をつけてください」という
だけで具体的な話はあまり言わない。多少なりとも不確かな情報が、無用の混乱を
招くことを危惧しているのです。しかし庶民の疑問には答えられてはいない。
一方、民放では、別の「専門家」達が(悪意はないが)誤情報をばらまいている。
この状況は、地震や火山といった災害のデマ・誤情報の状態と酷似しています。
私も防災・災害・地震研究の端っこに携わる科学者の一人です。災害について、
軽々しく、キャッチーな話題を振りまかないよう、日頃から注意していますが、
一層気を引き締めつつ、有益な情報を出せるよう精進します。
(なので、本シリーズ連載は「科学コミュニケーション」のカテゴリーなのだ)
https://goto33.blog.ss-blog.jp/2020-05-02
デマ(前回の例1)や風評被害(例2)の情報も困りものですが、
もっと困ったことが起きています。それが下記の「例3」です。
専門家は、テレビやラジオに出ることがあります。
私もです(https://goto33.blog.ss-blog.jp/2020-01-27)
例3)専門家がマスコミに語る(誤った)情報を信じてしまう。
デマはたいてい、人の思い込みや噂に、科学的な尾ひれがついて、さも本当
のように広まっていきます。一方で、大学の先生や研究者などの「専門家」が
テレビやSNSで言ったことが、ばーっと広まることもありますね。
●岩田教授の“告発動画”に著名人が反応
城田優「不倫問題なんかより、よっぽど知るべき」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200219-00010012-encount-ent
↓
●クルーズ船告発の動画削除 岩田氏「迷惑かけおわび」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200220-00000017-kyodonews-soci
クルーズ船の頃の話題、ちょっと懐かしいですね。あるいは下記。
●岡田晴恵氏のコロナ対策批判に矛盾?「インフルより弱いと言っていた」の声
土日の検査状況に“デマ”の指摘も
https://www.excite.co.jp/news/article/Real_Live_200021207/
●『モーニングショー』岡田晴恵氏、療養ホテルに「医者いない」発言が物議
「またデマ?」疑問の声
https://www.excite.co.jp/news/article/Real_Live_200022440/
地震予知についても同じことが言えます。下記などですね。
●GW10連休が危険と専門家 「令和」は巨大地震で始まるのか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/251687
上記は立命館大の高橋学教授(災害リスクマネジメント)の指摘です。
コロナウイルスで大変なところに、巨大地震ですか!!
と思いきや、こちらの記事は「2019年」のもの。
そして巨大地震など来てません。
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2019/01/11
- メディア: 単行本
…結局のところ、大きい災害が起きれば、災害の規模に応じてデモや誤情報が
散布されるということです。対策は、落ち着くこと。安全、安心を簡単に
守ることができる情報こそ、怪しむべきでしょう。下記など参考になります。
●新型コロナのデマ対策で注意するべき、善意の拡散と事実化のリスク
https://news.yahoo.co.jp/byline/tokurikimotohiko/20200229-00165194/
さらに加えるならば、政府や大学といった、確かな機関が「正しい情報」を
「分かりやすく」出し続けることが、とても重要です。これは省庁や研究機関の
広報担当者のみの課題ではなく、科学者ひとりひとりの課題とも言えます。
例えば「確かな機関の先生」達は、テレビやSNSなどで雄弁には語りません。
NHKなどのインタビューでも「さらなる自粛を」「気をつけてください」という
だけで具体的な話はあまり言わない。多少なりとも不確かな情報が、無用の混乱を
招くことを危惧しているのです。しかし庶民の疑問には答えられてはいない。
一方、民放では、別の「専門家」達が(悪意はないが)誤情報をばらまいている。
この状況は、地震や火山といった災害のデマ・誤情報の状態と酷似しています。
私も防災・災害・地震研究の端っこに携わる科学者の一人です。災害について、
軽々しく、キャッチーな話題を振りまかないよう、日頃から注意していますが、
一層気を引き締めつつ、有益な情報を出せるよう精進します。
(なので、本シリーズ連載は「科学コミュニケーション」のカテゴリーなのだ)
追記(2020/05/06)
シリーズ連載化に伴いまして、本記事のカテゴリーを
「科学コミュニケーション」から「新型コロナウイルスと社会」へ
変更致しました。
by MANTA (2020-05-06 13:01)