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今日、ラジオ関西に出演します。 [▼研究実況 Now!]

卒業研究生を6名抱えて、てんてこ舞いの日々です。
1月6日から、野外観測などもありまして、3週間弱、休みなく
働きました。家族に負担をかけてしまっていて、申し訳ないっす。
この週末はたっぷりと休みました。はい。

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さて、アナウンスです。
今日の15:20~15:40に、AMラジオ(ラジオ関西)に生出演します。
番組は下記。
  ↓
「時間です!林編集長」
 ラジオ関西 JOCR 558KHz
 https://jocr.jp/hayashi/

いままで4回ほど、ラジオ番組に出演しております。
そのうち2回は録音。台本もリハーサルもありました。
のこる2回は生放送。でも台本があったり、あるいは研究成果の
プレス発表に関する質問がメインだったりして、内容はまあまあ
予想できました。

今回は、台本なし! なにを聞かれるか不明!という、
全くのぶっつけ本番でのラジオ生出演でございます。
ドキドキ。できるだけ、無難にこなしたいと思っています。
誰だ? 「失言に期待」とか言ってる人は!?

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ちなみにラジオ局にお送りしました「テーマ」と「出演者自己PR」は
下記のようです。はてさて、番組ではどのネタが飛び出すか?


出演テーマ:「地下の世界を科学の力で覗き見る」
出演者自己PR:
私の研究テーマは「地下探査」です。「見えないものを見る」ことは科学の根本です。地下は最も身近な「見えないもの」の代表例ですが、上空から透視することはできません。そこで、光の届かない地下を電磁探査を使って"照らしだし"、「地下はどうなっているのか」という素朴な謎へ挑戦するとともに、防災対策・資源探査・環境調査等に役立つ地下可視化技術の研究・開発を行っています。
特に、巨大地震発生域のイメージ化、石油・天然ガス・メタンハイドレート・地熱エネルギー・金属鉱床などの地下・海底下資源の新しい探査法の確立、地下環境変動のモニタリング技術の研究などを行っています。海や陸での野外調査はもちろんのこと、数値シミュレーション技術や新たなデータ解析手法・解釈手法の開発、観測装置の開発にも力を入れています。

① 「目に見えないものをみる」ことは現代科学の大テーマの一つです。特に、身近にあって目には見えない地下の世界には、解かれていない謎がたくさんあります。

② 謎その1:活断層は地下のどこに眠っているのか? 最新の地下探査技術を用いれば、地下構造を立体的に可視化できます。例えば、熊本地震を引き起こした活断層で調査を行ったところ、活断層の幅や規模を特定することに成功しました。この調査では地下に穴を掘らずに、(病院のレントゲン診断のように)電波を使って地下数kmまでを可視化しています。環境にも優しく、また効率的な探査方法です。

③ 謎その2:地下可視化の技術は、陸上だけでなく、海底でも使えるようになってきました。海底より下の、地下の様子を、穴を掘らずに調べるのです。これまでに海底探査装置の自作・改良を行っており、今年12月には三重県沖の海底で調査する予定です。南海トラフ巨大地震を引き起こすと思われる活断層の様子を調べます。

④ 謎その3:一方で、地下には様々な資源が眠っています。海底活断層の探査技術を応用して、沖縄沖の海底下(海底から深さ40m程度まで)を可視化したところ、金属資源(海底熱水鉱床)の分布が明らかとなりました。このような調査結果は世界に例がなく、研究成果には驚きと賞賛が寄せられました。

⑤ 金属資源以外にも石油、金属、メタンハイドレートなどのエネルギー資源や、水資源(特にアフリカ地域)も求められています。これらの探査のために、世界のアチラコチラ(海や外国)で調査してきました(南太平洋上やインド洋上、インドネシアやモザンビークなど)。

⑥ 謎その4:もっと身近な地下探査も行っています。例えば、徳島県の地すべり地域で地下20m程度の探査(やっぱり穴は掘らない)を行ったところ、過去に地すべりを起こした痕跡や、将来地すべりを起こすと思われる箇所を特定することができました。この技術は日本各地に広く展開することが可能だと考えられてます。

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伊牟田勝美を名乗るニニギ

「失言に期待!」
もちろん!

 あっ・・いや、 しっ、失言でした。ω(_ _)ω



さて、熊本地震で地下数kmまで電波で調査したそうですが、波長はどれくらいだったのでしょうか。
私が知る地中レーダは、地下数10mまでの範囲を探査する装置との認識でした。数千mまで電波を届かせ反射波を受け取るには、大出力の発信器に加えて、波長の選択が肝になるように思います。また、波長が長いなら、受信機のアンテナも一工夫があったと思います。

御教授頂ければ幸いです。

by 伊牟田勝美を名乗るニニギ (2020-01-27 23:52) 

MANTA

ご視聴ならぬ、ご聴取 ありがとうございます!

熊本地震の調査では、地磁気地電流法(MT法)を用いました。
ラジオでは「電波で地下を探る」と言いましたが、正しくは「低い
周波数の電磁波」を用いて探査を行います。周波数は10kHz~1Hzで
探査深度は50m程度~2km程度です。自然の電波(電磁場)を
利用しますので、発信器は不要です。波長が長いので細かな地下構造
は検出できませんが、地表に受信器を1日程度置くだけで、非破壊で
地下情報を取ることができます。

熊本地震(布田川断層)の調査は大阪市立大学・九州大学と合同で実施
していて、解析第1段+論文化は大阪市立大学が担っています。
うちの大学では第2段を準備中です!
by MANTA (2020-01-30 09:00) 

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