猫は地震を予知しない。 [ 知識ゼロから学ぶ地底のふしぎ]
まずはこちらの動画を御覧いただこう。。。
●猫カフェキャッチー 地震 (Youtube)
6月18日の大阪北部での地震では、和歌山も揺れました。
この動画、和歌山の猫カフェで撮影されたそうです。
まるで猫が地震を予知したように見えます。
同動画のコメント欄にも、、、
・地震発生の数秒前には違和感を感知して、ビク!となるとこ、
猫たちは敏感に反応しているのにはビックリしました!?
・この時点で違和感を感じて寝てる猫が顔を上げてる…やっぱりすごい…?
・地震って、発生する寸前?に何やら不穏な音がしますよね、ゴゴゴォって。
猫は確実にキャッチするんですね…。
海外でもこの動画は話題のようです。
●「何か来るにゃ...」 大阪地震の瞬間の猫動画に海外が注目
アメリカでは19世紀から軍で研究も
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180711-00010002-newsweek-int
●Feline intuition: Cats at daycare center run for cover seconds
BEFORE an earthquake strikes in Japan
http://www.dailymail.co.uk/news/article-5935311/Cats-run-cover-seconds-earthquake-strikes-Japan.html
●Cats in a cat cafe panic during Japanese earthquake
https://www.msn.com/en-gb/sport/video/cats-in-a-cat-cafe-in-japan-reacting-to-an-earthquake/vi-AAzVLQ4
しかしこの猫たちは地震を予知してはいません。
地震時には、大きな揺れ(S波)に先立って、小さな揺れ(P波)がやってくる
ことが知られています。猫たちはまずP波(動画開始から3秒ほど)に反応して、
その後S波による大きな揺れが到来(動画開始から12秒ほど)したのです。
これらは中学校の理科で習っていたはずの知識ですが、みんな、忘れてるよね。
「初期微動」とか「初期微動継続時間」で検索してみましょう。
----
ちなみにこの初期微動継続時間を利用しているのが「緊急地震速報」です。
緊急地震速報についてはこれまでも解説してきました。
下記などをご参照ください。
●緊急地震速報、惜しかった
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2008-05-09
●緊急地震速報は命を救うか?
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2007-03-28
●緊急地震速報は無駄か?
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2006-05-07
緊急地震速報ですが、揺れの激しかった大阪地域では、速報が間に合わなかった
ようですね。内陸の活断層での地震だと、緊急地震速報は間に合わない場合が
多いです。ただ、大阪に住んでいる学生さんから聞いたところでは、
「地震で揺れ始めてから緊急地震速報が届いたので、近く(大阪府内)での
地震だと分かりました」とのこと。
なるほど、南海トラフの巨大地震なのか、大阪府内の活断層型の地震なのかを
いち早く知ることには役立ったのですね。
ネコだけではなく、人間も(注意していれば)P波の揺れを感じることはできます。
多くの地震学者はP波の揺れが来たら、S波までの時間(初期微動継続時間)を
頭の中でカウントしていて、震源までの距離を概算しています(職業病ですね)。
----
そして当たり前ですが、人間だけでなく、猫にとっても地震は脅威です。
我が家のネコ、6歳のさくらさんも、地震のときは飛び上がって、押し入れに
逃げ込んだそうです。押し入れからはしばらく出てこなかったらしい。
地震、こわい…(写真はほんとうは鳥を見ています)
それだけではありません。地震から数日後、撮りだめていた朝ドラを家内が
みていたら、6月18日の地震時の「緊急地震速報」も録画されていたそうです。
あの独特な「ビロリロリン」っていう音に、うちのさくらさんは大慌て。
地震が来ていないのに、押し入れに飛び込んでいったそうです。
ネコ、ちゃんと覚えているんですね。むちゃくちゃ、怖かったんね。
・・・というわけで、ネコにとっても地震はコワイ存在ですが。
地震予知はできないようです。
ちなみに私自身、阪神・淡路大震災の前日に猫が騒いでいたことを
よく覚えています。その結果はどうであったかというと、、、
過去記事をご参照ください。
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2013-03-18
●猫カフェキャッチー 地震 (Youtube)
6月18日の大阪北部での地震では、和歌山も揺れました。
この動画、和歌山の猫カフェで撮影されたそうです。
まるで猫が地震を予知したように見えます。
同動画のコメント欄にも、、、
・地震発生の数秒前には違和感を感知して、ビク!となるとこ、
猫たちは敏感に反応しているのにはビックリしました!?
・この時点で違和感を感じて寝てる猫が顔を上げてる…やっぱりすごい…?
・地震って、発生する寸前?に何やら不穏な音がしますよね、ゴゴゴォって。
猫は確実にキャッチするんですね…。
海外でもこの動画は話題のようです。
●「何か来るにゃ...」 大阪地震の瞬間の猫動画に海外が注目
アメリカでは19世紀から軍で研究も
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180711-00010002-newsweek-int
●Feline intuition: Cats at daycare center run for cover seconds
BEFORE an earthquake strikes in Japan
http://www.dailymail.co.uk/news/article-5935311/Cats-run-cover-seconds-earthquake-strikes-Japan.html
●Cats in a cat cafe panic during Japanese earthquake
https://www.msn.com/en-gb/sport/video/cats-in-a-cat-cafe-in-japan-reacting-to-an-earthquake/vi-AAzVLQ4
しかしこの猫たちは地震を予知してはいません。
地震時には、大きな揺れ(S波)に先立って、小さな揺れ(P波)がやってくる
ことが知られています。猫たちはまずP波(動画開始から3秒ほど)に反応して、
その後S波による大きな揺れが到来(動画開始から12秒ほど)したのです。
これらは中学校の理科で習っていたはずの知識ですが、みんな、忘れてるよね。
「初期微動」とか「初期微動継続時間」で検索してみましょう。
----
ちなみにこの初期微動継続時間を利用しているのが「緊急地震速報」です。
緊急地震速報についてはこれまでも解説してきました。
下記などをご参照ください。
●緊急地震速報、惜しかった
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2008-05-09
●緊急地震速報は命を救うか?
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2007-03-28
●緊急地震速報は無駄か?
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2006-05-07
緊急地震速報ですが、揺れの激しかった大阪地域では、速報が間に合わなかった
ようですね。内陸の活断層での地震だと、緊急地震速報は間に合わない場合が
多いです。ただ、大阪に住んでいる学生さんから聞いたところでは、
「地震で揺れ始めてから緊急地震速報が届いたので、近く(大阪府内)での
地震だと分かりました」とのこと。
なるほど、南海トラフの巨大地震なのか、大阪府内の活断層型の地震なのかを
いち早く知ることには役立ったのですね。
ネコだけではなく、人間も(注意していれば)P波の揺れを感じることはできます。
多くの地震学者はP波の揺れが来たら、S波までの時間(初期微動継続時間)を
頭の中でカウントしていて、震源までの距離を概算しています(職業病ですね)。
----
そして当たり前ですが、人間だけでなく、猫にとっても地震は脅威です。
我が家のネコ、6歳のさくらさんも、地震のときは飛び上がって、押し入れに
逃げ込んだそうです。押し入れからはしばらく出てこなかったらしい。
地震、こわい…(写真はほんとうは鳥を見ています)
それだけではありません。地震から数日後、撮りだめていた朝ドラを家内が
みていたら、6月18日の地震時の「緊急地震速報」も録画されていたそうです。
あの独特な「ビロリロリン」っていう音に、うちのさくらさんは大慌て。
地震が来ていないのに、押し入れに飛び込んでいったそうです。
ネコ、ちゃんと覚えているんですね。むちゃくちゃ、怖かったんね。
・・・というわけで、ネコにとっても地震はコワイ存在ですが。
地震予知はできないようです。
ちなみに私自身、阪神・淡路大震災の前日に猫が騒いでいたことを
よく覚えています。その結果はどうであったかというと、、、
過去記事をご参照ください。
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2013-03-18
どうも世間は人間だけ鈍感だと思っているようですね。
実際は、指先の感覚は人間が優れているし、哺乳類に限定すれば視力が良く色彩も分かるし、人間だけ鈍感なわけではないのですが、世間の認識は違うようです。
この猫カフェで猫が反応したのは、地震発生から15秒も経過した後だったと説明しているブログもあります。
P波に反応したのは明らかですね。
でも、さくらさんは賢いですね。緊急地震速報を理解したのですね。
さて、動物の異常行動で話題になりやすいのは、クジラの座礁ですね。
実は、クジラの座礁が多い場所はオーストラリア西海岸です。
もちろん、地震はほとんどありません。
座礁の原因は、オキアミの不足による飢餓だそうです。
クジラが座礁すると、地震に関心がある人は「地震が近い」と言い、原発反対派は「原発の温排水が原因だ」と言います。
結局、その人の主観が見えるだけのようです。
それにしても、地震予知に関心がある方は、なぜ一つの事象だけで予知できると思うのでしょうね。
地震予知には、時期・規模・場所の3要素があるのに、なぜ一つの事象に集約されると思い込むのでしょう?
音で地震を予知できるとの御意見もありましたが、仮に時期が予測できるとしても、規模は分かりそうにないのですが。
by 伊牟田勝美 (2018-07-13 18:59)
>実際は、指先の感覚は人間が優れているし、
>哺乳類に限定すれば視力が良く色彩も分かる
伊牟田勝美さん、コメントありがとうございます。
聞いた話ですが、人間の手先の触覚は、髪の毛1本の有無を感知できる
けれども、同程度の感度のセンサーはまだできていないとか。
しかし言い換えれば、それだけ「生体センサー」が好感度であり、故に
「電気じかけのセンサーよりも地震に伴う異常を感知できるのでは?」
という期待感が強いのでしょうね。
動物の異常行動のうち、クジラの座礁についてはとてもよく調べられて
いて、データベースもあります。地震との関係は希薄のようですが、
私もちゃんと調べてみたことはありません。
※参考:下記ページのコメント欄を御覧ください。
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2013-03-18
>それにしても、地震予知に関心がある方は、なぜ一つの事象だけで
>予知できると思うのでしょうね。
「ワンイシュー」で物事を捉えてしまおうと思う人は結構いて、
おそらくは強い期待感がそうさせるのだと思います。
人間の業と言えるかもしれません。日本人は「八百万の神々」の国に
住んでいますので、ワンイシュー傾向はむしろ弱いほうだと私は
思っていますが、はてさて、どうなのでしょうね?
※参考:期待を裏切られる
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2018-03-02
https://goto33.blog.so-net.ne.jp/2018-03-02-2
by MANTA (2018-07-15 18:19)