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期待を裏切られる(1) [ 科学コミュニケーション]

期待とはなんだろうか?辞書によれば「ある人がそれをするのをあてにし、
心待ちに待つこと」だそうな。期待の対象は、自分では達成できないのだ。
人間は期待を抱く生き物である。むしろ、期待を抱かないと生きていけない
レベルであって、過剰に期待し、期待通りになることを強く祈っている。
たとえばiPS細胞。種々の治療への新技術として私達日本人はむちゃくちゃ
期待しているが、ちょいと裏切らると大ニュースである。
●iPS論文不正が問うもの
 https://www.nikkei.com/article/DGXKZO26232450X20C18A1EA1000/
●ノーベル賞・山中教授 iPS論文不正でも「かえって信頼高まる」
 https://dot.asahi.com/aera/2018013000027.html?page=1

地震予知・火山噴火予知もそうである。地震が起きる前は、私達日本人は科学者に
むちゃくちゃ期待しているが、いざ予知ができなければ、吊し上げである。

そして下記の人達も、自分の期待には沿わないことが多いようである。

お三人とも、いまの政治にご不満があるようだ。
一人目の方は、いまの政治と「ナチ」とを比較する。
二人目の方は、北朝鮮も景気もぜんぶ政治のせいだとおっしゃりたいようだ。
三人目は方は、何か国に無理を迫られているのか?
人間というものは期待通りだと幸せを感じ、期待を裏切られると不幸せを感じる。
後者の場合は、その原因を自分のせいにはせず、他人のせいにしがちである。
これがエスカレートすると「陰謀だ」と言い始め、不測の事件・事故が起きれば
「そらみたことか」と半ば喜んだり。健全な大人の所作からは程遠いものとなる。

幸せはいつもちょっと先にある―期待と妄想の心理学

幸せはいつもちょっと先にある―期待と妄想の心理学

  • 作者: ダニエル ギルバート
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2007/02
  • メディア: 単行本


「いまを否定すればカッコイー」という時代が、かつてあったかもしれない。
いまもそうかもしれない。そんな発想はなにも産まない。期待でなく、結果を
見て、明らかな部分は認めて、次を考えて未来に生きるべきであろう。

ちなみにお三人のご発言には流言飛語的要素がみられる。例えばナチが独裁権を得た
法律と、緊急事態条項は本当に同じなのか? お隣の自由の国「アメリカ」やその他の
国には緊急事態管理庁などがあるが、どの国も独裁国家なのか?
●各国の危機管理組織の概要
 http://www.bousai.go.jp/kaigirep/kaigou/1/pdf/sankou_siryou3.pdf
また北朝鮮危機はどの政権でも起きたと思われる。某国の不審船の船長をろくに
調べもせずに母国に送り返した政権でも起きただろう。
さらに国家と宗教は似ているとは思うが、国民には義務は無論ある。
●第27講 「国民の三大義務」の不思議
 http://www.sankei.com/life/news/140104/lif1401040018-n1.html

デキる部下だと期待したのに、なぜいつも裏切られるのか?

デキる部下だと期待したのに、なぜいつも裏切られるのか?

  • 作者: 奥山 典昭
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2012/07/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


期待通りにいかないのが世の中である。しかし歳を取れば取るほど、
期待が裏切られることを忘れがちなのかもしれない。
長くなったので続きます。
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