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わかりやすく解説:大阪大学の出題ミス [▼科学ニュース New!]

すでに話題となっていますが、約1年前の大阪大学の入試問題で出題ミスが
ありました。ええ、去年の入試の話です。もうじき受験シーズンだというのに…
●<大阪大>30人を追加合格 昨年の入試で出題と採点ミス
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180106-00000044-mai-life
●入試のミス指摘、外部から計3回 大阪大、遅れた公表
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180107-00000003-asahi-soci

「ふーん、、、」とおもって放っておいたのですが、ニュースでちらりと
みたら「2d=(n-1/2)λ」とある。おお、物理好きとしては解かねば。
で、阪大のサイトを見て、問題を解いてみました。
●平成29年度大阪大学一般入試(前期日程)等の
 理科(物理)における出題及び採点の誤りについて
 http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/topics/2018/01/06_01

・・・おい、これっていままでの「正解」は「誤答」ではないのか?
すでにいくつか解説サイトがありますが、私なりに簡単に図解してみます。

元となる問題はこんなのでした。
onsa0.jpg
 (上記、阪大資料より)
音叉で音を出します。音叉から直接届く音と、壁で跳ね返った(反射した)音が
マイクでは重なり合って、強めあう場合があります。その時の壁と音叉の距離を
求めましょう、っていう問題。一見難しそうに見えますが、基礎的な問題です。

----
で、答えはこんな感じです(図の横軸は距離y、縦軸は空気の動きです)。
onsa_1.jpg

上図(図1)では、音叉から直接届く音 & 壁で反射した音が互いに強めあって
います。音とは「ゆれ」です。物が右・左へと移動を繰り返すと、その隣の空気も
一緒に揺すられます。この空気のゆれは遠くまで伝わります。これが音なのです。
またある一瞬の空気の動きに注目すると(図1)、右方向へ動く空気のグループと
左方向へ動く空気のグループが交互に並んでいる場合があります。そこで隣り合う
右・左方向の2グループをセットにし、この時の空気の幅を「波長」と呼ぶことに
します。上図では、山(丸1)~谷~山(丸5)までの距離が、波長になります。

さて上図で音叉が揺れて、音叉右側の空気が右方向に押し出されるとき(=丸1)
音叉左側の空気は左方向へ押し出されます(=丸2)。音の発生です。
この音が壁へ届いて、空気を左方向へ押し出す場合(=丸3)、
壁が空気を押し返すため、空気は右方向へ押し出されます=(丸4)。
これが音の反射です。
また丸3→丸4のように左方向→右方向へと、方向が反転する跳ね返り方は
「固定端反射」と呼ばれています。
上図のように、音叉と壁の距離(d)が波長(λ)と同じならば、音叉から直接届く音(青)
と、壁で反射した音(赤)は互いに重なり合うため、音は強められます(丸5)。
上図を含めて、ありえるパターンをすべて考えれば「2d=nλ(n=1,2,3…)」となり、
壁が音叉と同じ位置にある場合も含めたら「2d=(n-1)λ(n=1,2,3…)」となります。
これらが今回(1月6日)新たに追加された2つの正解です。

----
onsa2.jpg
ところでこの問題、空気の密度の小大(疎密)でも説明可能です。そりゃそうです。
空気が左右にゆれると、空気が集まる場所(密)と空気が離れていく場所(疎)が
できますからね。では空気の疎密で解き直してみましょう(上図2:縦軸は疎密)。
まず音叉の右側に空気が密な場所ができれば、左側にも密な場所ができます(=丸1)。
この音が壁へ届いて、空気に密な場所ができている場合(=丸2)、
跳ね返る空気も密な状態です(=丸3)。こうして音の強めあうのです(丸4)。
ここで、丸2→丸3のように空気が密→密へと、状態がキープされる跳ね返り方は
「自由端反射」と呼ばれています。
上図では、音叉と壁の距離が波長が同じであるため、音は強められます。
上図以外の場合も含めると「2d=nλ または 2d=(n-1)λ(n=1,2,3…)」であって、
先の追加された正解と同じです。まあ同じ物理現象ですからね。
空気が左右に動こうと、疎密で考えようと、同じ答えになります。

・・・あれ、じゃあ元々正解とされていた「2d=(n-1/2)λ(n=1,2,3…)」は、
どこからやってきたのでしょう・・・?
どうもこのオリジナルの正解は、こういうことを考えると導けるようです。
onsa3.jpg
まず、空気の疎密で考えてみましょう。壁では密→密、疎→疎として反射する
自由端反射のはずですが、これを「固定端反射」すると考えます。
上図3は図2と同じですが、音は強め合わず、弱めあってしまいます・


onsa4.jpg
そこで、壁の位置を少し左にずらします。こうすると「固定端反射」でも
音を強め合うことができます。d=λ+λ/4ですが、他の場合もすべて考えれば
「2d=(n-1/2)λ(n=1,2,3…)」という答えがでてきます。
  :
  :
  が、、、
  :
  :
これって物理的にはありえないんじゃね?
いやまったくありえないということはないです。壁の材質によります。
なので阪大はこの「物理的にはありえない」答えも正解としたのでしょう。
だけど、一般的には壁は空気よりも高音速(高インピーダンス)なはずなので、
疎密波の固定端反射はありえないと思うんやけど…

以上、問題そのもののミスの解説でした(私の備忘録です)。
しかし、「ミスがなぜ起きたか」をわかりやすく解説することは私には困難です。
・そもそも物理の問題として、みんなが普通に考えそうな答えをバツとして、
 レアなケースを正解としていたのはなぜ?
・阪大の名だたる先生が何人も問題をチェックしているはずなのに、
 なぜあんな変な(?)答えを当初正解としていたのか?
・なんでオリジナルの正解も、そのまま残しているの?
・これらの解説を大阪大学がちゃんとしないのはなぜだ?

あと不合格とされてしまった方々の中には、これから受験という人もいるでしょう。
その人達の阪大への入学意思確認っていつ頃までに締め切るかも気になります。
1月中とか2月中とかに締め切られたら、今期の国公立大等の受験結果はまだなので、
受験生は受験を途中で諦めて阪大生になるか、阪大生をやめて受験するか、
ニ択になるね。大学側はどうやろう? 次年度のこともあるから、当該受験生には
阪大に来るかどうか早く決めてほしいやろうねぇ。。。
いずれにせよ、新たに合格となった30名の方によい未来が訪れますように。。。

※本記事の補足を書きました。→ http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2018-01-10

------------------
おまけ:
すでに詳しい解説があります。参考にしてね(参考にしました)。
●(Twitterより)予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」‏@Yobinori
 例の大阪大学の物理の入試問題を解説しました。動画は全3本ですので順に
 ご覧ください。なお、説明は全て受験生向けに行ったのでやや正確性に欠ける部分が
 あるかもしれませんが、ご容赦ください
 1本目「混乱が生まれる理由と正答」
 https://twitter.com/Yobinori/status/949759262288302080
●(Twitterより)よしだひろゆき@y__hiroyuki
 僕の解答を作りました。急いで作ったので誤植などはご容赦ください。
 問題の核心は解ると思います。
 https://twitter.com/y__hiroyuki/status/949997592024240128
 https://www.dropbox.com/s/z5x1pq7k7i8daoy/osaka_u.pdf?dl=0

おまけ2:
高校物理では「壁では固定端反射」と教えるらしい。うーむ。
●音波の反射の指導で気になっていること(北海道支部特集)
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/pesj/52/1/52_KJ00005897964/_article/-char/ja/
https://ja.wikibooks.org/wiki/高等学校物理/物理I/波/音波と振動

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きんかん

コメント失礼いたします。
現実世界の音響を仕事にしている者です。
今回の阪大の問題は気になっていろいろ辿ってみましたが
こちらの解説が一番分かりやすく腑に落ちました。
ありがとうございます。
実は教えることも生業にしているので
もし学生に突っ込まれたら、こちらを紹介させていただきたいと思います。
まあ、そんな学生は残念ながらいないと思われますが。
by きんかん (2018-01-08 17:23) 

シンバル

こちらの解説は簡潔明瞭に説明されていて、とても納得しやすいと思いました。はじめて、大まかにわかったと思えました。ありがとうございます。読んでいて大阪大学が最初に正答としていた答えはどうなのか、すごくやんわりとうまく説明されていると思うようになり、すごく気になってきました。

by シンバル (2018-01-08 23:34) 

MANTA

きんかんさん、コメントありがとうございます。連休のうちの、
幾ばくかの時間を、この問題に費やした甲斐がありました。
シンバルさん、コメントありがとうございます。
大阪大学の最初に正答、どうなんでしょうねぇ、、、

あと、Twitterで解説してくださったYobinoriさん、よしだひろゆきさん
に感謝!

…え? 京大の去年の入試問題にも似たようなのがあるって、、、?
by MANTA (2018-01-09 08:30) 

コジマ


>高校物理では「壁では固定端反射」と教えるらしい。うーむ。

こちらでは、音波による空気の粗密(圧力)変化に注目していますが、今の高校の物理の教科書では、音波による、空気の変位に注目して記述することが標準的です。
変位に注目すると、壁では変位が固定されることから、壁は固定端である、という話が出てきます。今回の問題は、多くの予備校の回答例でも、大阪大学の当初の回答(本当は誤答)を正答としていて、(日本の高校で物理の教育を受けた人は)非常にハマりやすい落とし穴なんだと思われます。

私は、以下のサイトを見て非常に納得しました。
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/10192430.html

質問サイトですが、結局、質問者自身が解決したようで、質問の補足コメントにいろいろ書き足しています。

つまり、この問題は、見方が3通りある(粗密に注目するか、変位に注目するか、変位に注目する場合に正の向きをどう定義するか。)
どの考え方でも、2d=nλ になると。

by コジマ (2018-01-09 10:54) 

ヤマシタ

なんで出題者が勘違いしたのか、私はわかる気がします。
高校物理では、音に関しては粗密波じゃなくて分子?の局所的な移動速度の波(変位波)として教えます。
そうすると、位相が90度ずれます。どちらを正方向にするかによって90度か-90度かが決まります。
例えば気筒の中の膜の振動では膜の前後で変位波は連続ですが、粗密波としては膜の前後で180度位相が反転します(だから進行方向が逆なのですが...)。
ここで示している「音叉」がどのように振動しているのかが不明確なので、両方正解にしたのではないでしょうか?

by ヤマシタ (2018-01-09 16:29) 

MANTA

コジマさん、ありがとうございます!
>私は、以下のサイトを見て非常に納得しました。
>https://oshiete.goo.ne.jp/qa/10192430.html
私も拝見しています。とても参考になりました。

>つまり、この問題は、見方が3通りある(粗密に注目するか、変位
>に注目するか、変位に注目する場合に正の向きをどう定義するか。)
>どの考え方でも、2d=nλ になると。
なるほど、、、やはりそうなんですね。
安心しました。ありがとうございます。

by MANTA (2018-01-09 17:28) 

MANTA

ヤマシタさん、コメントありがとうございます。
>なんで出題者が勘違いしたのか、私はわかる気がします。
>高校物理では、音に関しては粗密波じゃなくて分子?の局所的な
>移動速度の波(変位波)として教えます。
そのようですね。今回、改めて知りました。

>例えば気筒の中の膜の振動では膜の前後で変位波は連続ですが、
>粗密波としては膜の前後で180度位相が反転します(だから進行方
>向が逆なのですが...)。
なるほど、ということは高校物理で習っている内容と、問題の設定が
あってなかったので、3つとも正解になったのかな? うーむ、、、

>ここで示している「音叉」がどのように振動しているのかが不明確
>なので、両方正解にしたのではないでしょうか?
音叉の振動の様子については当該問題の前(A-I)にあるけど、
A-IIIの音叉がA-Iの音叉と同じって書いてないとアカンのかなぁ?
たしかに音叉が膜のように振動したら、2d=(n-1/2)λになりますね。
いずれにせよ、ムリムリですが、、、
by MANTA (2018-01-09 17:43) 

元物理好き

今回の問題で一番、影響があったのは、この問題よりも、次の問題を全員正解にしてしまったことではないでしょうか?有効数字を見違えた人も、まったく考えなかった人も点数を与えられています。どちらの問題でも、半波長毎に強くなるのですから、この問題を全員正解にするのは、かえって不公平のような気がします。どうなのでしょうか?
by 元物理好き (2018-01-09 18:27) 

H

音叉からの波形をシェーマで表すとすると左右対称になるのではないでしょうか?そうすると図1の丸2の波は陽性(図上)からの始まりとなり、波長が1/2ズレ、阪大の当初発表がやはり正解になるのでは?
by H (2018-01-09 20:14) 

MANTA

元物理好きさん、コメントありがとうございます。
>次の問題を全員正解にしてしまったことではないでしょうか?
問5についてはたしか「2d=nλ」で解こうとすると、nが整数にならな
かった気がします。すなわち問題として全く成立していないので、
全員正解にせざるを得なかったのだと思います。

しかしなんでこんなことになったんやろか。。。
by MANTA (2018-01-09 20:22) 

コジマ

>元物理好き様

問5を全員正解にするのはやむを得ないかな、と思います。
問4の本当の正解(2d=nλ)を前提にすると、問5は有効数字とか考える以前に、そもそも回答不能(実験結果の数値を矛盾なく解釈する方法がない)になってしまいますから。

逆に言えば、問5があることで、問題作成者が、問4の正解として 2d=(n-1/2)λ を想定していたことが客観的に明らかになってしまっています。通常、入試の「正解」は公表されないわけですが、問5があることで大阪大学は言い逃れができない状態になっています。

実は、すでにブログ主がコメントしてらっしゃいますが、去年の京大の物理の入試で、ほぼ全く同じ問題が出題されてるんですよね。で、実際、今回の阪大の問題と全く同様に、多くの予備校(河合塾や代ゼミなど)の回答例は間違っているようです。したがって、個人的には、京大の入試でも同様の採点ミスがあった可能性が高いと思います。
ただ、京大の問題は、阪大の問題と違って後につづく問題がないので、京大が何を「正解」としているのかを客観的に検証する方法がないので、言い逃れをすることが可能と言えば可能ですね。
さて、京大はどうするのでしょうか。。

http://sokuho.yozemi.ac.jp/sokuho/mondaitokaitou/2/mondai/mondai/1283001_4429.html
第3問(4)せ
by コジマ (2018-01-09 20:37) 

MANTA

Hさん、コメントありがとうございます。
>音叉からの波形をシェーマで表すとすると
、、、すんません、シェーマってなんでしょうか、、、?

コジマさん、コメントありがとうございます。
問5の補足、助かります。また京大のほうですが、採点ミスがあったか
どうかは、残念ながら私には(にも)分かりません。
この辺、当ブログに続きを書こうかなぁとは思っています。

by MANTA (2018-01-09 20:47) 

H

わかりにくくてすみません。純粋に知りたいのです。シェーマとはマンガです。疎密波を図で表現するのは無理かもしれませんがそれでも直感的に理解できないものかと思いご質問です。貴兄の図では∧U∨(Uが音叉のつもり)ですが、∧U∧という波形に(表現上は)ならないのでしょうか?という質問です。論外な疑問でしたらすみません・・
by H (2018-01-09 21:02) 

MANTA

Hさん、ありがとうございます。
∧U∧という波形は、上図2に相当すると思います(疎密で表現)
変位を∧U∧と表現できるのは、音叉ではなく膜の振動の場合でしょう。
たぶん。

by MANTA (2018-01-10 07:50) 

理系の末席

Hさん、私も最初同じように考えました。
ただ、音叉をタダの鉄板だと考えると分かりやすいですよ。
これ\と/を鉄板の動きだと見てください

∧\V
V/∧

このような感じでどうでしょう。
by 理系の末席 (2018-01-10 10:52) 

昆布茶猫

音叉だと振動がややこしいんで、スピーカだったら・・・コーンの前後運動なので、背面側(壁側)と前面側(マイク側)で位相が180度ひっくり返りますね。
これなら、2d=(n±1/2)λ
ってなるとは思いますけど・・
点音源で全方向に同位相で粗密波が出るという前提ならありえねぇっすね。

by 昆布茶猫 (2018-01-12 11:05) 

MANTA

理系の末席さん、昆布茶猫さん、コメントありがとうございます。
続きを下記に書いてみました~
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2018-01-10
by MANTA (2018-01-12 12:03) 

mtz

疎密波では、腹ではない節に密と疎がきますよ。
by mtz (2018-01-13 09:04) 

mtz

疎密波では、腹ではなく節に密と疎がきますよ。
(誤字に気づいたので再送信させていただきました...)
by mtz (2018-01-13 09:06) 

Ryuji

阪大の解説では、音叉の振動モードを持ち出して、苦しい説明をしています。音叉の一番大きい振動は、基本波で、これは逆相振動です。同相振動は、高次のモードで、振幅はかなり小さくなります。この問題は、音が強くなる位置を問うているので、基本波で逆相振動以外には有り得ません。したがって阪大が当初想定していた答は間違いです。問5では、壁の音響インピーダンスが指定されていないので、反射の際に任意の位相シフトがあり得るので、3.3 x 10^2m/sと矛盾なく答えが出ます。また、この問題から音叉の振動モードを推定することは出来ません。ただ、問4で完全固定端を想定しておきながら、問5で断りなく任意の壁にするのは、少々苦しいのですが、それでも阪大の解説にある正答を導く論理よりはぜんぜんマシです。
by Ryuji (2018-01-13 09:50) 

TOM

 この問題は、音叉から出る音の出方が(実際に)二通りあり、答えも二通りある、ということなのでしょうか?
 つまり音の出方ごとに異なる2つの答えを出すのが最も正しいということなのでしょうか?
by TOM (2018-01-13 09:58) 

コジマ

>(実際に)二通りあり、答えも二通りある、ということなのでしょうか?

そうではないと思います。

問題に「この問題では音叉を点音源とみなす」、と書いてあるので、対称性から考えて、音叉で発生する振動は、基本波だけでなく高次のモードでも必ず、(変位で考えて)左右で逆相になるはずです。(奇数次モードの波しかでない)
左右で同相の波が出る(偶数次のモードの波が出る)ということは、音叉の左右で対称性が崩れています。これだと、点音源という問題の仮定と矛盾してしまいます。

by コジマ (2018-01-13 11:46) 

MANTA

mtzさん、コメント拝見しました。
>疎密波では、腹ではなく節に密と疎がきますよ。
そうですね、「変位の節」が「密」もしくは「疎」になると思います。
ただし、この問題では腹・節の位置は関係ないと思います。

Ryujiさん、TOMさん、コジマさん、ありがとうございます。
コジマさんの御意見の通りかと思います。
阪大が当初正解と思っていた答えは、普通はありえないと思います。
また壁の音響インピーダンスは設定されていませんが、常識的には
空気より高いはずです。受験問題ではこの「常識的に考えて」という
要素は重要です、、、、よね?

by MANTA (2018-01-13 12:59) 

mtz

>そうですね、「変位の節」が「密」もしくは「疎」になると思います。
ただし、この問題では腹・節の位置は関係ないと思います。

いえ、多くの人がそこを勘違いしていて、位相が変わらないと主張しています。しかし、節に疎や密があると考えると、疎密波の場合でも位相は変わることがわかります。密は密ではね返ってきて、位相が変化します。ここは直感に反するので間違えやすいと思います。実際に阪大の解答でも、反射波の位相は変化してます。

なので、問題は壁の位相の反転云々ではなく、音叉の同位相・逆位相に関することになります。
by mtz (2018-01-13 13:22) 

TOM

”音叉を点音源とみなす(モデル化)”という問題の指示に対して、モデル化した音源の左右からどのように音が出て来るか、が人によって理解が異なった、ということなのでしょうか、、、

ただ、コジマさんが言われている、”点音源”とみなす(定義)した以上、左右逆相(それが逆に点音源の定義の一部)であるべし、というのはその通りだと思います。大変よく理解できました。
by TOM (2018-01-13 14:40) 

かばねこ

途中から割り込ませていただいてよろしいでしょうか。

点音源と見なせるとは、単に音叉の大きさが波長に比べて充分小さいというだけの意味で、振動モードが同位相か逆位相かとは関係ないと思います。当該問題で逆位相振動と考えるべき根拠は、最初の図1にあります。

ともかく2d =(n-1/2)λは、間違いです。12日の追加発表によると、これも正解としたのは「問5の設問内容から問4を同位相振動モードで考える受験生もいたと思われる」からだそうですが、あとの方に書かれている設問をもとにしてそれより前の設問を考えた受験生を考慮するなんて詭弁です。

問5の正解は、「条件に適する解なし」であるべきです。少し堕落して「解なしという問題は不適切」とするならば、採点対象外とするのもやむをえないでしょうが、問4の方では2d =(n-1/2)λを誤答とすべきでしょう。
by かばねこ (2018-01-13 15:50) 

morikana@香菜子

一生懸命勉強してきた若者の努力を台無しにして、人生を狂わせた人たち。
それがたったこの程度の給料返上で済ませようだなんて。厚顔無恥の鉄面皮。
反省しているとはとても思えません。傍若無人な振る舞いには呆れるばかり。
by morikana@香菜子 (2018-01-14 08:40) 

TOM

  物理的に音叉の振動はどういうものなのかがこの問題に対する私の関心事で、試験問題の正誤、処置については社会的に重要なことですがそれには深入りしません。

 音叉からは左右逆相の波しかでない、という前提から出発すればかばねこさんの言われる通りでしょうし、コジマさんも音叉の振動モードから考えて基本波は左右逆相しかなさそうと述べられており、私もかなり納得しています。また、点音源という条件を”点対称の波を発生させる”と強く?定義すると左右同相の波はありえません。

 一方で1月13日の朝日デジタルでは、実験的に逆相が観測されやすいが同相、逆相両方とも起こる、と説明されていますが、そのことを明確に否定する解析や実験結果などは(探していますが)見つかりませんし、私には理論的に解析する能力はありません、、、

 しかし、音叉をたたく位置、強さ、たたく棒の材質、等々物理的条件を積み重ねれば左右同相の音を(基本波で)出すことが可能なのではないか、とも思っていてこの問題に対する多くの方の説明を興味深く見ている次第です。


by TOM (2018-01-14 08:56) 

MANTA

mtzさん、コメントありがとうございます。
>しかし、節に疎や密があると考えると、疎密波の場合でも位相は変わ
>ることがわかります。密は密ではね返ってきて、位相が変化します。
はい、上記記事で既に解説させて頂きました。
また阪大からの追加資料(下記)には次のように書かれていますね。
"マイクロフォンをどの距離に設置するかは今の状況には関係がなく、y 軸上で音叉の右にあればどこでもよい" だそうです。

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TOMさん、かばねこさん、大阪大学から追加の資料が公開されて
います。(Ryujiさん、ありがとうございます)
●理科問題(物理) 〔3〕Aの解説(1月12日追記)
 http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/topics/2018/01/12_01
ご参考になりましたら幸いです。
by MANTA (2018-01-14 21:10) 

MANTA

morikana@香菜子さん、コメントありがとうございます。
次の記事のコメント欄にお返事させて頂きました。
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2018-01-10
by MANTA (2018-01-14 21:11) 

かばねこ

>大阪大学から追加の資料が公開
はい、その追加資料を踏まえてコメントしたつもりです。

ついでなので申し添えますと、音叉をたたいたときどんなモードの振動が起こるかは、たたき方次第です。しかし本問では図1のところで逆位相振動するとしているのだから、以後の設問はそれを前提に考えるのが当然でしょう。
by かばねこ (2018-01-14 23:23) 

Ryuji

かばねこさん、

音叉の振動モードは、叩き方などに影響されるのは、叩いた後のほんの一瞬で、すぐに定常状態になります。その時の振動モードは、どの周波数成分を見るかによって変わります。一番振幅の大きい基本波(この問題のように、周波数を一つだけ指定した場合は、基本波のことを指します)は、阪大の解説にいう逆相モードです。どんな叩き方をしても。

他の振動モードは、高次の振動でみられます。振幅はうんと小さいです。

阪大の解説では、米音響学会の論文に言及していますが、その論文をきちんと理解すれば、上に書いて書いてあることは自明です。

どうせ誰も読まないであろうとタカをくくって、英文の論文を出して煙に巻こういうという意図があったのではないかと思ってしまいます。

by Ryuji (2018-01-15 06:15) 

Ryuji

TOMさん、

「朝日デジタルでは、実験的に逆相が観測されやすいが同相、逆相両方とも起こる」

朝日の記者が、どこからそんな文言を得たのかは不明ですが、音響工学をきちんと学んだ人ならそういう言い方はしないでしょう。上にコメントした通り、阪大解説にも参照されている、米音響学会の論文を見ていただければわかるとおり、どのモードも実験的に観測されますが、各モードは別々の共振周波数があるわけです。

私の最初のコメントに書いたとおり、問題では音の大小を問うている以上、音の大小を支配する基本波振動(基音)のみを考えるべきです。また、他の方が指定された、点音源仮定も、基本波振動とは矛盾しませんが、阪大解説にある同相振動とは矛盾します。どちらにしても、阪大の当初の正答は誤りです。
by Ryuji (2018-01-15 06:24) 

Ryuji

今回のミスの件、有り得るのは、問題作成者、チェック係全員が、電磁気か光学の専門家で、音響物理の専門家ではなかったのでは?という可能性です。

空気伝播の音は縦波で、横波である電波や光とは進行方向と位相のとりかたが違います。この辺は、慣れていると感覚的にやってしまいがちなので、忘れ易いのです。ここを間違えたとすると、逆相になるので、当初の「正解」が導かれます。

奇妙な音叉の話も、音響の人なら最初から無理なのが明白なので、持ち出さないでしょう。

空気電波の音波が、十分硬くて柔軟性がなく、密度の大きい材質でできた壁で反射するときに、固定端反射となるのは常識ですので、ここを間違えるとは思いにくいです。

私自身、何年も前の話ですが、電磁気をみっちり勉強してから、音響も勉強しましたので、ミスの根源は、ここかな、と思いました。

by Ryuji (2018-01-15 17:21) 

かばねこ

Ryuji 様:

入試問題それ自体からは離れますが、

>叩き方などに影響されるのは、叩いた後のほんの一瞬で、すぐに定常状態になります

とはどういう意味でしょうか?

減衰が無視できる場合、音叉に限らず弾性体に起こる任意の振動はその固有振動の重ね合わせであって、どの成分がどれだけ含まれるかは初期条件(例えば音叉のたたき方)によって決まり、その割合を保ったままいつまでも振動しつづけるというのが私の理解ですが、間違っていますか?

現実問題として、「逆位相の基本振動」以外の振動はすぐ減衰してしまうということですか? 
もしそうだとしたら、なぜそういうことになるのか、わかりやすい説明があったら、教えていただけないでしょうか?
例の英文論文には書いてありますか?
by かばねこ (2018-01-15 21:38) 

Ryuji

「減衰」は無視できません。音叉を成す固体の損失が小さいとしても、音の放射や支持体への振動伝達によって、エネルギーは外部に移りますので。

共鳴器からでてくる音は、基本的に共鳴器の特性で決まります。例えばピアノのキーを叩いた場合、やさしく叩くか、思いっきり叩くかで最初の一瞬は音色が違いますが、一瞬待つと、次第にそのピアノ線の長さ、密度、張力、太さなどで決まる、特有の基音倍音のみが残ります。これは系に巾の短かいパルス状の信号を入力したときに、過渡的な出力は入力の条件に左右されるが、やがてその系特有の定常的な出力のみが残り、しばらくしたらそれも消えるわけです。私は楽器の専門家ではないので、ややおかしな例え話かも知れませんが、バイオリンなどでは弓で継続的に入力されるので、過渡的な成分が継続的に出ることになります。

音叉は、両端が自由に動ける棒を曲げて真中で支持したものですから、その特性は棒のものと似ています。音響物理の教科書によく出てきます。どう叩いても、やがては固有の共鳴の音が勝ち残ります。

あえて特殊な条件を持ち出して異論を挟むなら、ある特定のモードの振動では振幅がゼロになる点を割り出して、そこだけを精密に微小のハンマーで叩けば、他のモードが支配的になるのではないか、という事はあるでしょう。まあ、音叉を実用音源として叩くときには、あり得ない話ですが。

また、音叉は、基音とそのピッチを利用するものですから、あえて高次モード振動を強調するような作りにはしないでしょう。音が濁ってピッチがつかみにくくなりますので。今、阪大がそういう音叉を試作しているのではないかという噂はありますが(笑)

阪大の解説にあるASAの論文にもありますが、詳しく知りたいなら、まずは専門の教科書で勉強するのが一番でしょう。私は米国の大学院で勉強したので、日本の教科書はわからず、案内できませんが。

どちらにしても、この入試問題は、単一周波数の点音源と理解すれば十分な問題で、音叉の物理を持ち出してきたのは、本当の意図を煙に巻こうとしたのだと思います。

by Ryuji (2018-01-16 03:58) 

Ryuji

もうひとつ、古典的な例題をあげるなら、振り子でしょうか。

最初に振り子を持ち上げて放しますが、そのときどんな速度で放とうとも、ちょっと待てば、その振り子固有の周期で振動をつづけます。
by Ryuji (2018-01-16 04:16) 

かばねこ

音の放射によるエネルギー損失まで考慮するなら、基本振動もやがては減衰するわけで、要は減衰の程度の違いということですよね。

ここで振り子の例をもち出すのはいかがかと思います。振り子のような単純な力学系では、どんな初速を与えようとも初めから固有の振動数で振動するしかありません。
by かばねこ (2018-01-16 07:36) 

Ryuji

過渡応答と減衰振動は別の話です。程度の違いではありません。

振り子の振動と、片方が固定された棒の振動は、モデル化して考えれば似たものですよ。

by Ryuji (2018-01-16 09:52) 

かばねこ

減衰と過渡現象とは別物というお話しは、理解に苦しみます。過渡現象が消えることを減衰というのではありませんか。しかし入試問題とは関係ない話なので、これ以上理解しようと思うのは取りあえずあきらめます。
逆位相振動(対称モード)であると図解しておきながら、同位相振動を前提として導いたとする「当初の正答」は、間違いであることに変わりありません。

ただ、振り子と一端を固定した棒が似たもの、というのは全く違うでしょう。
運動を鉛直面内だけに制限する普通の振り子は、初位置と初速によって決まる振幅と振動数をもった振動をするだけです(大振幅となる場合も考慮すれば振動数も変化する)。過渡現象のようなものはありません。弾性体のように、いろいろな振動モードがあって...という見方は、全くあてはまりません。

by かばねこ (2018-01-16 14:45) 

MANTA

かばねこさん、Ryujiさん、ご議論ありがとうございます。
私が追加で申し上げることは特にはありません。
物理の問題だけではないですが、「この手の問題はこう解くのだ」
というフォーマットが整いすぎていて、「でもこんな可能性は?」
とか、「こういう仮定は不要なの?」とかは無視しがちです。
(受験生の側だけでなく、出題する大学の側も)

しかし科学って、常識からの外れがスタートなのですから、
こんな教育・入試で良いのかなぁ?と悩みます。

一方、授業の成績をつける側になってみましょう。
レポート課題を大学生に課しますが、非常によいレポートが提出され
ています。ところが同じ学生にレポートの内容に即した試験をやって
みると、点数はボロボロです。ネットの情報をまとめる力は優れて
いても、記憶力・判断力はまるでダメ。なので私自身は授業の成績は
もっぱら試験でつけるようにしています。 しかし(記憶力はよい
として)、本当に試験で判断力などを評価できているのでしょうか?

また毎年違うテスト問題を出すためか、平均点はまあまあ上下します。
平均点が同じくらいになるように採点で調整しますが、これって正しい
のでしょうか? 受講者全体の成績が悪かっただけでは?
試験に関する悩みは尽きません。

---
話が脱線しました。
Ryujiさん、詳しい解説、ありがとうございます。
また、問題作成者・チェック係全員が専門外であった可能性はあると
思います。研究分野は細分化・専門化が進むのに、受験ではGeneralな
知識を問う。そのあたりの矛盾が現れたのでしょうか?

かばねこさん、コメントありがとうございます。
お二人の議論を拝見していて、物理って(難しいけど)やっぱり
オモシロイと感じました。感謝です。またお二人とも「阪大の正解
はおかしいのではないか?」という共通の御意見と理解しています。
しかし物理の議論は図や数式がないとなかなか難しいですね。
by MANTA (2018-01-16 19:15) 

とおりすがり

阪大の解答はともかく、この図解はまちがっていますよ。
一番初めの図、縦が分子の変位であれば、壁で分子は動けないと考えるので、壁のところに腹が来ることはありません。
(腹が来るということは、分子の変位があるということです。
 左と書いてあるところは、分子が壁に埋め込まれていることになります。)
物理的にあり得ないと書いている一番下の図が正解です。
また疎密波の記述も、疎と密の位置が違っています。進む向きの定義によって疎密が逆転することはありますが、0を横切るところが疎か密になります。(だから、やはり最後の図が正解)
高校物理の範囲内で素直に学んできた人が答えると、阪大の解答に至るのが自然です。
by とおりすがり (2018-01-17 21:21) 

MANTA

とおりすがりさん、図解は間違ってはいませんよ。

>阪大の解答はともかく、この図解はまちがっていますよ。
>一番初めの図、縦が分子の変位であれば、壁で分子は動けない
>と考えるので、壁のところに腹が来ることはありません。
>(腹が来るということは、分子の変位があるということです。
>左と書いてあるところは、分子が壁に埋め込まれていることに
>なります。)

本記事の図1で実際に観測される音波は、赤と青の2つの波を足し
合わせたものです。図1の壁では赤と青を足しあわせた変位はゼロ。
つまり壁には腹は来ませんし、分子が壁に埋め込まれることも
ありません。

by MANTA (2018-01-19 18:44) 

かばねこ

ただし、この図だけでは不充分ですよね。音叉より左側のどの点も変位0の条件をみたすように見えてしまいます。
この図は、あくまでも入射波の腹が到達した瞬間をとらえた図であることを忘れてはなりません。時間が経つと入射波は左に、反射波は右に動きます。重要なのは、この図の状況からスタートすれば、壁位置での変位が0のまま維持されることです。
時間がたって入射波・反射波が1/4波長分進んだとき、それらは全く重なります。音叉と壁の間のグラフの形だけ見れば、最後の図の疎密のグラフと同形です。壁位置(および壁からの距離が半波長の整数倍の点)では変位が0のままですが、壁から1/4波長離れた場所では変位が最大となり、ここに合成波としての定在波の腹が形成されることがわかります。

しかし疎密で考える場合、この反射の条件をとらえにくい難点があります。
密度が変位の微分(空間的変化率)に結びつけられていることを考慮すると、壁位置では入射波と反射波が強め合う「同位相反射」となるべしという結論になりますが、それを直観的に理解するのはなかなか困難です。
もっともこれは「自由端反射」でいつも問題になることで、例えば一端だけを固定した弦の振動でも同じです。固定端では変位0という明確な境界条件が課せられますが、自由端では何となく「そのまま折り返してくるだけだから」といった感じの曖昧な説明しかできそうにありません。
高校の教科書でも、理由が明確には述べられてないようです。

ともかく大学発表の当初の解答は間違いで、このまま放置されるのは耐えがたいです。週末なので何か新しい発表があるかなと待っていますが、その気配はないようですね。
by かばねこ (2018-01-20 13:04) 

MANTA

かばねこさん
>ただし、この図だけでは不充分ですよね。音叉より左側のどの点も
>変位0の条件をみたすように見えてしまいます。この図は、あくまで
>も入射波の腹が到達した瞬間をとらえた図であることを忘れては
>なりません。

はい、そのとおりです。上の図1にもそのように書いています。

この問題がややこしくなった理由は、解き方が2通りある(=変位か
疎密か)からでしょう。高校ではこのような別の解き方(別解)は
どう教えているのでしょうね? 私の時は、いくつか解き方がある
ので、一番やりやすい解き方を見つけなさい、と教えられました。
それはすなわち、複数の解き方を理解しておくということでもあります。

音波が疎密波であり、変位で考える場合と、疎密で考える場合で解き方
が違う、ということは高校では教えてないようです。時間が足りない
のでしょう。しかし変位だけで教えると、どこかで間違ってしまう
ということは、、、ないかもしれませんねぇ、、、


by MANTA (2018-01-20 15:35) 

kamokaneyoshi

私も一度解いたときに答えを間違えてしまいました。

音波を波動場としたときに、スカラー波とするかベクトル波とするかの2通りが可能です。スカラー波とした場合には、波動場としては速度ポテンシャルと密度の2通りが可能です。また、ベクトル波とした場合でも、波動場としては変位場と速度場の2通りが可能です。
どちらの場合も、前者の時間微分が後者となります。また、スカラー波の勾配(grad)はベクトル波となり、ベクトル波の発散(div)はスカラー波になります。

固体壁と空気の間における境界条件は、スカラー波として扱った場合には開放端となりますが、ベクトル波として扱った場合には固定端となります。

このように、問題は複雑ですので、高校の物理では一つの立場、例えば、粗密波として教えるべきと考えます。

なお、私の解き方につきましては私のブログをご参照ください。
by kamokaneyoshi (2018-01-23 18:16) 

MANTA

kamokaneyoshiさん、ありがとうございます。
疎密波で教えるのが一番わかり易いとは思いますが、(私自身がコメント欄で書きましたが)別解も重要かと思います。
多様な発想が、物理学とか、人生とかを楽しく感じさせるのだと
思います(おおげさ?)

あとポテンシャルも教えたほうが良いと思いますね。
物理と数学は切っても切れない関係にあることも!
,,,,って、高校の講義時間では足りないかなぁ?
by MANTA (2018-01-23 22:32) 

tk

高校物理の教科書では縦波の横波表示は変位で説明されて、
そのあとに出てくる気柱共鳴も変位で図が描かれています。
全く扱われていない疎密での反射を用いて解答しないと、
正解が出てこない問題を出してしまったところが困ったところです。
by tk (2018-01-27 11:59) 

MANTA

tkさん、コメントありがとうございます。
疎密でなくても、変位でも解くことはできますよ~
(上記の通り)
by MANTA (2018-01-29 18:49) 

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