分からないことだらけの熊本地震 [ 知識ゼロから学ぶ地底のふしぎ]
4/14~4/16にかけて(いま現在も)、熊本・大分地方を中心として地震が頻発しています。
いわゆる「内陸地震」ですが、専門家にとっても分からないことが多い状況です。
とりあえず「分かったこと」「分からないこと」をざっと列挙します。
いまも地震が続いていますので、まとまりのない文章ですがご容赦を。
--------
◆地震の名前は「平成28年熊本地震」
昨日の段階で、この地震には名前がつきました。
●熊本、最高震度7の地震 気象庁が「平成28年熊本地震」と命名(4/15時点)
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1604/15/news094.html
地震への「命名」は、2011年に発生した東北地方太平洋沖地震以来だそうですが、
地震に名前が付いた「あと」で本震が起きるという、かつてないような状況です。
なお今回の災害にも別途なんらかの名前がつくと思われます。
(また内閣府が激甚災害に指定すると、国からの金銭的な援助などが得られます)
--------
◆地震は活断層で発生
(上図は産経新聞より)
熊本震度7 活断層による直下型か 益城町付近は活断層の“交差点”
http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/160415/evt16041500040001-n1.html
この地域には元々、30年での地震発生確率が高めの「日奈久断層」がありました。
断層の調査はすでにいろいろとなされており、例えば地下断面図やラドン濃度の
測定結果等が報告されています(下記)。
1) MT法による活断層深部の破砕構造解析
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjseg1960/45/2/45_2_60/_article/-char/ja/
2) 布田川-日奈久断層帯の深部比抵抗構造のイメージングと微小地震分布からの考察
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjseg1960/48/4/48_4_180/_article/-char/ja/
3) Radon concentrations in soil gas, considering radioactive equilibrium
conditions with application to estimating fault-zone geometry
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjseg1960/48/4/48_4_180/_article/-char/ja/
※下図は上記資料2より。
--------
◆ただし本震は遅れてやってきた
まずこれまでの地震活動を地図上で見てみましょう。
(九州大学 大学院理学研究院 附属地震火山観測研究センターによる)
http://www.sevo.kyushu-u.ac.jp/~hypo/hypomap/index.html
熊本県~大分県へと、線状に地震の「震源」が並んでいます。
熊本県内をもう少し詳しく見てみます。
気象庁報道発表資料(平成28年4月16日10 時30 分)より
「平成28年(2016年)熊本地震」について(第9報)
http://www.jma.go.jp/jma/press/1604/16c/kaisetsu201604161030.pdf
※マウスオーバで、Google Mapに基づく熊本県の地図が小さく表示されます。
※震源分布をGoogle Map上に表示してほしい! → 気象庁殿
時間に伴って、どのように地震が起きたかも見てみましょう(同、気象庁資料より)。
マグニチュード(M)7.3の地震は、今回の一連の地震の発生から1日以上経ってから
起きています。従って、4/14~15に起きた地震が「前震」、4/16のM7.3の地震が「本震」、
それ以降の地震が「余震」と考えられているようです。
●気象庁、熊本のM7・3が一連の本震と発表
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160416-OYT1T50022.html
とはいえ、上図で色分けがなされているように、4/14~15にかけて地震活動は順調に
減っていました。それがなぜか、4/16になってM7.3地震が突然おきて、再度活発化
したのです。4/16の地震は「本震」というよりも、新たに発生した大地震と考えるべきでは?
一方、上図をよーくを見ると、4/14の地震発生以降、1) 地震活動は段々と北東側へ
伸びていく様子や、2) M7.3地震の発生場所でも小さな地震活動が活発化していた様子を
見て取ることができます(上図にマウスオーバ、補助線(赤点線)があらわれます)。
- 前震を伴う地震活動は日本各地でもこれまでにも報告されているが、どちらかと
言えば珍しい。なぜ今回はこのような複雑な地震発生パターンとなったのか?
- 前震が起きた時に、M7.3の本震も同時発生しても良さそうなのに、なぜ1日以上の
タイムラグが発生したのか? なにが地震発生を遅らせたのだろう?
- というか、そもそも前震・本震・余震とはなんなのか? 余震などは最近は発生数の
予測などもなされているが、なぜ「余震」が起きるのか? 本震というバスに乗らず、
次のバスに乗る(=遅れて地震発生)するメカニズムはなんなのか?
- さらに熊本県のみならず、大分県にも飛び火したのはなぜだろう? 阿蘇山付近の
地震活動も、熊本平野の活動とは別物のように見える。他方、今回の活断層は、
南西側にも伸びているのだが、そちらでは地震はおきないのか?
- 阿蘇山の火山活動も活発化しているようだ。というか、少し前から活発化していた。
地震が先か?火山活動が先か? 両者の関係・関連性はどうなっているのか?
いろいろと分からないです。
なお、より詳細な地震情報としましては、元気象庁の石川有三氏が個人で解説をされて
いるページが大変役立ちます。Seis PC、私も使ってます(下記)。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/catfish/index.html
http://www.ab.cyberhome.ne.jp/~catfish/event/201604kumamotoM64.html
--------
◆活断層と「別府-島原地溝」
この地域の活断層分布は下図のようです(産業技術総合研究所の活断層DBより)
https://gbank.gsj.jp/activefault/
また国土地理院HPでは、今回のM7.3地震の際の地殻変動の様子がアップされています。
http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/H27-kumamoto-earthquake-index.html
今回の一連の地震は前述のとおり、活断層沿いに地震が発生したように思われます。
ただし、大分県内でも地震活動が活発化しているので、1つの活断層だけがずれ動いた
わけではなく、複数の活断層が活動しているようです。これらは断層は「別府-島原地溝」
と呼ばれるゾーンの中を走っています。
→ 京都大学地球熱学研究施設HP
国土地理院の結果も地溝が開くような変動を観測しています。つまり、活断層は横ずれ運動
をしていますが、それに伴い地殻が南北に開いているようです。うーん、複雑だ。
--------
◆研究者はこの地震を予知できていませんでした
しばしば「地震関係の研究者は、実は地震がどこで起きるか、おぼろげながら知っている
のではないか? でも市民には隠している」という伝説(?)が囁かれますが、
そんなことはありません。その証拠に、今回の本震の前に、熊本県阿蘇市へ調査に入った
知人の研究者は、地震の揺れに襲われています。幸い怪我はなく、いまは現地から研究所
へ戻る最中だそうですが、「びびりました」「一生分の揺れを体験しています」だそうです。
他にも調査に入った研究者は多数。また、京都大学の阿蘇や別府の研究施設にも被害が
でているようで、心配です。
--------
◆今後、どうなるの?
まったく分かりません。ただし、これは以前から言われていることですが、西日本の
地震活動は年々高まっていくようです。例えば、過去1000年程度の歴史記録によれば
南海トラフでの巨大地震の前後に西南日本の内陸地震活動が活発化する傾向が
知られています。確実に、南海トラフ巨大地震の「その日」に近づいているのでしょう。
●尾池和夫, 2003, 21世紀前半は西日本の地震活動期,なゐふる 39,6-7.
http://www.zisin.jp/pdf/nf-vol39.pdf
とりあえずここまで。
いわゆる「内陸地震」ですが、専門家にとっても分からないことが多い状況です。
とりあえず「分かったこと」「分からないこと」をざっと列挙します。
いまも地震が続いていますので、まとまりのない文章ですがご容赦を。
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◆地震の名前は「平成28年熊本地震」
昨日の段階で、この地震には名前がつきました。
●熊本、最高震度7の地震 気象庁が「平成28年熊本地震」と命名(4/15時点)
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1604/15/news094.html
地震への「命名」は、2011年に発生した東北地方太平洋沖地震以来だそうですが、
地震に名前が付いた「あと」で本震が起きるという、かつてないような状況です。
なお今回の災害にも別途なんらかの名前がつくと思われます。
(また内閣府が激甚災害に指定すると、国からの金銭的な援助などが得られます)
--------
◆地震は活断層で発生
(上図は産経新聞より)
熊本震度7 活断層による直下型か 益城町付近は活断層の“交差点”
http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/160415/evt16041500040001-n1.html
この地域には元々、30年での地震発生確率が高めの「日奈久断層」がありました。
断層の調査はすでにいろいろとなされており、例えば地下断面図やラドン濃度の
測定結果等が報告されています(下記)。
1) MT法による活断層深部の破砕構造解析
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjseg1960/45/2/45_2_60/_article/-char/ja/
2) 布田川-日奈久断層帯の深部比抵抗構造のイメージングと微小地震分布からの考察
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjseg1960/48/4/48_4_180/_article/-char/ja/
3) Radon concentrations in soil gas, considering radioactive equilibrium
conditions with application to estimating fault-zone geometry
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjseg1960/48/4/48_4_180/_article/-char/ja/
※下図は上記資料2より。
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◆ただし本震は遅れてやってきた
まずこれまでの地震活動を地図上で見てみましょう。
(九州大学 大学院理学研究院 附属地震火山観測研究センターによる)
http://www.sevo.kyushu-u.ac.jp/~hypo/hypomap/index.html
熊本県~大分県へと、線状に地震の「震源」が並んでいます。
熊本県内をもう少し詳しく見てみます。
気象庁報道発表資料(平成28年4月16日10 時30 分)より
「平成28年(2016年)熊本地震」について(第9報)
http://www.jma.go.jp/jma/press/1604/16c/kaisetsu201604161030.pdf
※マウスオーバで、Google Mapに基づく熊本県の地図が小さく表示されます。
※震源分布をGoogle Map上に表示してほしい! → 気象庁殿
時間に伴って、どのように地震が起きたかも見てみましょう(同、気象庁資料より)。
マグニチュード(M)7.3の地震は、今回の一連の地震の発生から1日以上経ってから
起きています。従って、4/14~15に起きた地震が「前震」、4/16のM7.3の地震が「本震」、
それ以降の地震が「余震」と考えられているようです。
●気象庁、熊本のM7・3が一連の本震と発表
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160416-OYT1T50022.html
とはいえ、上図で色分けがなされているように、4/14~15にかけて地震活動は順調に
減っていました。それがなぜか、4/16になってM7.3地震が突然おきて、再度活発化
したのです。4/16の地震は「本震」というよりも、新たに発生した大地震と考えるべきでは?
一方、上図をよーくを見ると、4/14の地震発生以降、1) 地震活動は段々と北東側へ
伸びていく様子や、2) M7.3地震の発生場所でも小さな地震活動が活発化していた様子を
見て取ることができます(上図にマウスオーバ、補助線(赤点線)があらわれます)。
- 前震を伴う地震活動は日本各地でもこれまでにも報告されているが、どちらかと
言えば珍しい。なぜ今回はこのような複雑な地震発生パターンとなったのか?
- 前震が起きた時に、M7.3の本震も同時発生しても良さそうなのに、なぜ1日以上の
タイムラグが発生したのか? なにが地震発生を遅らせたのだろう?
- というか、そもそも前震・本震・余震とはなんなのか? 余震などは最近は発生数の
予測などもなされているが、なぜ「余震」が起きるのか? 本震というバスに乗らず、
次のバスに乗る(=遅れて地震発生)するメカニズムはなんなのか?
- さらに熊本県のみならず、大分県にも飛び火したのはなぜだろう? 阿蘇山付近の
地震活動も、熊本平野の活動とは別物のように見える。他方、今回の活断層は、
南西側にも伸びているのだが、そちらでは地震はおきないのか?
- 阿蘇山の火山活動も活発化しているようだ。というか、少し前から活発化していた。
地震が先か?火山活動が先か? 両者の関係・関連性はどうなっているのか?
いろいろと分からないです。
なお、より詳細な地震情報としましては、元気象庁の石川有三氏が個人で解説をされて
いるページが大変役立ちます。Seis PC、私も使ってます(下記)。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/catfish/index.html
http://www.ab.cyberhome.ne.jp/~catfish/event/201604kumamotoM64.html
--------
◆活断層と「別府-島原地溝」
この地域の活断層分布は下図のようです(産業技術総合研究所の活断層DBより)
https://gbank.gsj.jp/activefault/
また国土地理院HPでは、今回のM7.3地震の際の地殻変動の様子がアップされています。
http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/H27-kumamoto-earthquake-index.html
今回の一連の地震は前述のとおり、活断層沿いに地震が発生したように思われます。
ただし、大分県内でも地震活動が活発化しているので、1つの活断層だけがずれ動いた
わけではなく、複数の活断層が活動しているようです。これらは断層は「別府-島原地溝」
と呼ばれるゾーンの中を走っています。
→ 京都大学地球熱学研究施設HP
国土地理院の結果も地溝が開くような変動を観測しています。つまり、活断層は横ずれ運動
をしていますが、それに伴い地殻が南北に開いているようです。うーん、複雑だ。
--------
◆研究者はこの地震を予知できていませんでした
しばしば「地震関係の研究者は、実は地震がどこで起きるか、おぼろげながら知っている
のではないか? でも市民には隠している」という伝説(?)が囁かれますが、
そんなことはありません。その証拠に、今回の本震の前に、熊本県阿蘇市へ調査に入った
知人の研究者は、地震の揺れに襲われています。幸い怪我はなく、いまは現地から研究所
へ戻る最中だそうですが、「びびりました」「一生分の揺れを体験しています」だそうです。
他にも調査に入った研究者は多数。また、京都大学の阿蘇や別府の研究施設にも被害が
でているようで、心配です。
--------
◆今後、どうなるの?
まったく分かりません。ただし、これは以前から言われていることですが、西日本の
地震活動は年々高まっていくようです。例えば、過去1000年程度の歴史記録によれば
南海トラフでの巨大地震の前後に西南日本の内陸地震活動が活発化する傾向が
知られています。確実に、南海トラフ巨大地震の「その日」に近づいているのでしょう。
●尾池和夫, 2003, 21世紀前半は西日本の地震活動期,なゐふる 39,6-7.
http://www.zisin.jp/pdf/nf-vol39.pdf
とりあえずここまで。
お疲れ様です。詳しい解説参考になります。ぼくは九州出身なので他人事でないです。
布田川断層帯の30年確率(集積?)が、ほぼ0から0.9%ていうのはとても低く感じます。推本の解説ページが開かないので詳しいところが確認できませんけど。
日奈久の北部と布田川の2つの異なったセグメントが別々に活動したのをみるとたしかに前震-本震という関係でみるのはなんか違和感あります。
それと、昨年11月に発生した薩摩半島西方沖の地震とも何か関連あるのでは?などと思っています。
たしか慶長の時代にも中央構造線に関連する地震活動が連続したと思いますけど、今回もそれに似た感じで複数のセグメントが活動しているのではなどと考えたりしています。
by 立花 (2016-04-16 15:49)
立花さん、ご質問ありがとうございます。
たしかに推本(地震調査研究推進本部)のWebサイトが落ちてますね。
こんなときに。しゃあなlい、Web Archiveのキャッシュで紹介致します。
●九州地域の活断層の長期評価
http://web.archive.org/web/20141220052422/http://www.jishin.go.jp/main/p_hyoka02_chiiki_kyushu.htm
●布田川断層帯・日奈久断層帯
http://web.archive.org/web/20141014060614/http://www.jishin.go.jp/main/chousa/13feb_chi_kyushu/k_11.pdf
(P.6-7&P.9-10に予測マグニチュードや「今後30年以内の発生確率」あり)
あらためてみると、日奈久断層の八代海部分(海底活断層)での発生確率が
特に高めだったようです。こちらの地震活動はいまは低いようですが、
気がかりですね。
ところで上記記事で紹介しました「活断層データベース」によりますと…https://gbank.gsj.jp/activefault/index_cyber.html
「布田川・日奈久起震断層」のうち「布田川セグメント」での地震発生確率が
一番たかくなってる。?? このあたり、どうなってんのだろう?
by MANTA (2016-04-16 18:35)
続き:4/14のM6.5地震と、4/16のM7.3地震の震源メカニズムを調べてみました。
●防災科研F-net:地震のメカニズム情報 月別リストhttp://www.fnet.bosai.go.jp/fnet/event/joho.php?LANG=ja
両者を比べると、M6.5地震は北北東-南南西方向に伸びる活断層で
起きたようですが、M7.3地震は北東-南西方向に伸びる活断層で起きたっぽい。
前者は日奈久断層帯、後者は布田川断層帯で起きた、とすると合うね。
やっぱり異なる断層が1日あけて動いた=M7.3地震は本震ではなく、M6.5によって起きた誘発地震なのではなかろうか?
なお、誘発地震ってどのようなメカニズムで起きるかは全く不明です。
なので、今後中央構造線で地震が起きる可能性もあるし、南海トラフで
地震が起きる可能性もある。それは今日かもしれないし、1年後かもしれない。
ようするに必要以上に怖がらず、普段通りの防災に励んで下さい > 皆様
by MANTA (2016-04-16 18:57)
中央構造線の真上で暮らしております。不気味ではありますがご忠告通り、必要以上に怖がらず、普段通りの防災に励みます。あ、普段の防災が手抜きなのでもう少し真面目に取り組みます。
by keisuke (2016-04-17 15:15)
コメント、ありがとうございます。
今日スーパーに行ったら、水(2Lペットボトル)が売り切れていました。
こういう時だけ皆さん防災グッズを買ったりしますが、こういう時こそ(くらい?)
買い置きの備蓄品を確かめたり、ながらくサボってる家具の固定をやったり
というのでも良いと思います。
ちなみに私も防災用ホイッスルを買いました(買おう、買おうと思い続けて
はや何年?)。熊本地震の2日前にたまたま購入していたのですが、
熊本地震後に届きました。さっそくカバンに入れて、LEDライトとともに
持ち歩いています。
by MANTA (2016-04-17 17:02)
おまけ:今回の震源地域の3次元的な地下(比抵抗)構造については、下記の英語論文に詳解されています。
●Application of Magnetotelluric (MT) Resistivity to Imaging of Regional Three-Dimensional Geologic Structures and Groundwater Systems
http://link.springer.com/article/10.1007/s11053-012-9184-2
by MANTA (2016-04-19 17:06)