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今年は伝道の一年。 [▼研究実況 Now!]

あれよ、あれよ、と大晦日。
紅白でAKBをみながら、今年最後の記事を書いています。

例年は10大ニュースで一年を振り返っていますが、
今年は趣向を変えて、今年一年の「出前」を振り返ってみます。

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 こちら、出前で頼んだ年越しそば、、、ではなく、11月に
 都内で食べたおそば。尾張屋(清澄白河の近く)で頂きました。


関連ランキング:そば(蕎麦) | 清澄白河駅森下駅浜町駅



最初の出前はこちら。
京都で続けさせてもらっている「科学バー」。
先斗町の「meme」というBarで、「科学のお話の出前」を2ヶ月に1回程度実施させて
頂いております。memeさんは小さなお店。先斗町を四条通から少し北に上がり、
右手に「ごとく庵」という居酒屋がありますが(良いお店です。シーズンには川床も出ます)
その向かい側の小さな小さな路地の入口に看板があります。
躊躇せずに路地を入り、2階へ上がると、ふっと落ち着く空間「meme」さんがあります。

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 11月28日の科学バーの様子。

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 狭いお店がイッパイ。しかも女性ばかり!!

この時のテーマは「火山噴火の話」。御嶽山の噴火から2ヶ月ほど後のタイミング
で火山の話をさせてもらいましたが、多くの方にお越しいただきました。
科学バーは講義ではありません。なので、お酒を飲みつつ、質問なども随時
受け付けつつ進めます。御嶽山はなぜ噴火したか、なぜ噴火を予知できなかったか?
などのお話をしつつ、お客さんからの質問「どうして日本には火山が多いの?」
「プレートってなに?」などに答えつつ、にぎやかな時間を過ごさせて頂きました。
この回は特にもりあがりまして、お客さんで来られていた方に次回の科学バーで
お話頂けることになったほどです。
(次回は1月16日、宇宙や探査機はやぶさ2のお話です。天文学のプロのお話です)
京都の科学バーではそれまで、私が6回ほど話をさせて頂いておりましたが、
こうして裾野が広がるのは、正直嬉しいですね。
京都の科学バー、まだまだ盛り上げていきたいと思います。

科学バーといえば、忘れちゃいけないのは東京日本橋の科学バー。
ギャラリーキッチンKIWIさんで、やはり2ヶ月に1回、出演させて頂いております。
(またWeb紙面上でも、執筆させて頂いております → http://kagakubar.com/
前回は11月21日。こちらでも「火山の噴火」の話をさせて頂きました。
なんとこれまでに3年間以上、通算18回も日本橋の科学バーでお話させて
頂いているんですね! 驚きです。
毎回来て頂ける常連のお客さんに、新規のお客さん、みなさんとこれまたワイワイと
やらせて頂いております。

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 こちらはKIWIさんではなく、近隣の別のBar。
 科学バー終わりの深夜の反省会です。
 黒ビール(ギネス)の下のコースターが三日月みたいにみえますね。

ただ、、、東京の科学バーでは新しい展開を考え始めています。マンネリってことは
ないのですが、科学バーから新しい何かを生み出そうとしています(上の写真のBar
で悪巧みして決めました)。テーマは「みんなで作り出す」です。詳細はまだナイショ。
次回の日本橋の科学バーは1月30日ですが、そこでベールを脱ぎますよ(大げさ)。

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今年はラジオへの出演、テレビ番組の監修、雑誌への協力などもありました。
・NHKラジオ「関西発・ラジオ深夜便」に出演(2014年7月5日放送)
・テレビ朝日アニメ ドラえもん誕生日スペシャル『地底100マイルちょっとの大作戦』
 の監修(2014年9月5日放送)
・マガジンハウス社 雑誌「POPEYE」2014年4月号へ協力(2014年3月10日発売)

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 POPEYE誌の表紙。この号に載りました。

まさか、かつて自分が読んでいたオシャレ雑誌に載るとは。
あ、当然ですがオシャレ部門で載ったわけではありません。
「素朴な疑問に答えるコーナー」があり、「地底への疑問」に私が答えたのです。
質問者は某有名人! 質問と答えの詳細についてはまた筆を改めますが、
紙面上の質疑応答にすぎないのに(直接、その有名人に会うわけではない)
緊張しますね (^^;)
緊張といえば、ラジオは緊張しました。もっとうまく喋れたかなあ?
あとテレビへの協力は楽しかった。ドラえもんってああやって作られているんだ~

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講演をするチャンスもたくさんいただきました。写真は蒲郡で行われた
「サイエンス★ビアガーデン」での講演のあと(蒲郡駅近くのBar HOCKER)。
打ち上げで飲んでいるのは、「坊やだからさ」で有名なラム酒「ラ・マニー」です。

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  • 出版社/メーカー: ビバリー
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蒲郡のサイエンス★ビアガーデンでは、世にも珍しい(?)研究者3名による
トークライブを行いました。実は1年前の同イベントでもトークライブ形式でお話を
させていただいたのですが、3名のスピーカーがバラバラで、大失敗。
リベンジを誓って、コリもせず今年もトークライブをさせて頂きました。
結果は、大成功!! 講演者もお客さんも盛り上がる楽しい会となりました。
(詳細は、物理探査ニュースNo.24に紹介されていますので、ご参照下さい)
http://www.segj.org/letter/

トークライブ形式は12月にも実施させて頂きました。
場所は三鷹。「サイエンスカフェみたか」で登壇の際に、
JAMSTECの研究者と2名で掛け合いトークを行いました。
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 サイエンスカフェみたかではテーマに沿ったクッキーが
 提供されます。この時は船とヒトデ(星ではない)。

研究者間ではろくに打ち合わせもせずに、事前にスライドをちょっと交換しただけ
でしたが、掛け合いは概ねうまくいき、お客さんからも活発に質問が出たりして、
「お茶付き講演会」にはならず、よいサイエンスカフェになりました(かな?)。

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あらためて2014年の「出前」の回数を考えてみますと、
取材協力+高校への出前講義+高校からの見学への対応+一般講演
+科学バーへの出演+科学バー(Web版)への執筆=合計で51件でした。
ほぼ毎週なにかの出前(社会貢献)をさせて頂いた計算です。
我ながら、よくがんばった。

しかし問題がないわけではありません。例えばトークライブ形式にしても、まだまだ
発展途上(暗中模索)です。研究者はピン芸人が基本です(学会発表に授業)。
コンビの漫才は難しいです。またコンビ芸がお客さんにとって真新しいうちは、
「おもしろい」と受け止めてもらえますが、それだけではダメでしょう。
あるいは、大学の先生が学校や公民館に呼ばれて何かを喋っても、学問の発展に
なんの役に立つのか? 大学にとって何のメリットがあるのか? そんなことはやめて
論文を一つでも多く書くほうがよいのではないか? 
私自身、面と向かってそういう批判をされることもありました。
他方では、今年も多くの自然災害がありました。STAP細胞事件もありました。
科学は本当に社会に役だっているのか?
一般社会から研究者へは厳しい目が向けられています。

回り道か、無駄足か、案外近道なのか。
終わってみなければ分かりません。
ただ、はっきり言えるのは、中学生や高校生、大学生や大学院生、社会人や
小さいお子さんまで、多くの方と科学を通じて触れ合ったこの一年、私にとって
勉強になりましたし、楽しかった。多くのお客さんに感謝いたします。
今年も一年、ありがとうございました。

来年も、こんなかんじではありますが、ぼちぼちと「科学の伝道」活動に精を出したい
と思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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