理研が「STAPはなかった」と言えないワケ(予想) [▼科学ニュース New!]
●小保方氏、STAP再現できず…「存在せず」濃厚 理研、週内にも発表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141218-00000082-san-soci
(以下、引用) ”複数の理研関係者によると、万能性遺伝子に特有の緑色を
確認することはできず、STAP細胞は作製できなかった”
やっぱり、STAP細胞は作製できなかったようですね。今日午前中に、この問題に関して
理研は会見を開くそうです。「STAP細胞はあります」問題にもようやく決着が着くか?
と注目されているようですが、私自身の予想では、理研は「STAP細胞はありませんでした」
とハッキリとは言わないと思います。「ない可能性が相当高まった。データをとりまとめて
年度内に結論を出す」とでも言うでしょう。その理由を以下に簡単にまとめます。
「200回以上も緑色に光るのを見た」んじゃなかったっけ?
ちなみに本ブログで扱ってきた「小保方さん」の話はこちら。
●論文捏造
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-03-14
●STAP細胞問題はどこへ向かうのか?(1)
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08
●STAP細胞問題はどこへ向かうのか?(2)
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-04-09
●科学者はマジシャンか?
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-04-20
----------------------
理研が「STAP細胞は存在しない」となかなか言えない理由は下記の2つ、
すなわち「予算」と「解雇」だと私は考えます。
(1) 巨額の予算を返したくない
STAP細胞関係の予算(毎年)は、下記報道から分かります。
●理研、予算要求45%減 STAP問題が影響 他の生命科学系機関も
(共同通信、2014/11/01)
http://www.47news.jp/47topics/e/258900.php
(下図は上記報道記事から)
理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の来年度の予算は約13億円
の減額だとか。理研の研究者にとっては「STAPショック」でしょうね。この約13億円全て
がSTAP細胞作製につぎ込まれていたかどうかははっきりしませんが、億単位の金額
が「毎年毎年」、何年間も使われていたことは間違いないでしょう。
もしも年度当初の4月頃、理研が早々に「STAP細胞は存在しない」としてしていたら?
その予算を国に返還しなければなりません。予算というのは「今年度」を規準にして
「次年度」を考えます。予算を自主的に返還すれば「今年度」の予算は目減りします。
そして国家財政厳しい昨今、減った予算は簡単には増えません。
理研は予算返還の道を選ばず、再現実験にお金を投じたのではないでしょうか?
いまはまだ12月。返すべきお金も相当残っているでしょう(※1)。となると、
今日の会見でも「STAP細胞はなかった」とはいえないのでは?
ちなみに理研全体の来年度予算(運営費)は5億円減の528億円だそうな。独立法人の
予算は毎年数%ずつ減らされているはずですから、これは既定路線(※2)。まさか4~11月
までの「猶予期間」を利用して、STAP細胞関連予算を他の予算にうまく散らばらせた?
----
(2) 小保方氏を解雇できない
足かせのもう一つは、小保方氏を解雇できない点です。
まず理研は4月1日に小保方氏と1年間の雇用契約を結んでいます。
●小保方氏との雇用契約、理研が更新 肩書も変わらず
http://www.asahi.com/articles/ASG4832JDG48PLBJ003.html
4月1日といえば、理研の調査委員会が本問題について会見を行なった日です。
来年3月31日までに、STAP細胞が全くの捏造であると理研自身が結論付ける
場合、理研は小保方氏を「解雇」しないといけません。一方、来年3月31日まで
結論を先延ばしすれば、小保方氏とは「契約満了」となり、晴れてサヨウナラ
できるというわけです(※1)。
科学は手品とは違うからねぇ。(こちら)
なぜそんな面倒な道を選ぶのか? 理研は過去の同様の解雇問題で敗訴
あるいは和解に至ってます。その辺に理由があるのでは?
●理化学研究所 職員の「パワハラもみ消し」で敗訴していた
http://dot.asahi.com/wa/2014051300059.html
●理化学研究所の過去の不祥事まとめ
http://stapcells.blogspot.jp/2014/04/blog-post_18.html
(2004年12月の論文不正問題では元研究員と理研が和解)
----
…まあ、以上は私の勝手な妄想です。ただハッキリと言えることはあります。
まず小保方氏を擁護する意見が今もあるようですが、論文が撤回された時点で
すでにSTAP細胞は「存在しません」し、彼女自身の実験手法についてはずいぶん
前から疑義があり、晴れていません。ノートひとつとっても下記の有り様です。
●小保方さん 実験ノートには日付も詳細もなく要件を満たさず
http://www.huffingtonpost.jp/2014/04/02/obokata-note_n_5080132.html
また科学における不正行為(Wikipedia)では、生命科学関係の不正数が群を
抜いています。一方、同分野には毎年巨額の予算が配分されています。
例えば「再生医療」に対して、国が今年度特別に投じている予算は151億円です。
●平成26年度 医療分野の研究開発関連予算のポイント
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/siryou/pdf/h26_yosanpoint.pdf
これらに加えて、理研の鈍重な検証過程をみていると、上記の1や2のような
勘ぐりがでるのも自然でしょう。理研の今日の会見に注目しましょう。
※1:本件、論文捏造問題の発覚が3月や4月ではなく、11月や12月だったら
どうやったんやろね。理研もとっとと処分してたりしてね。はてさて。
※2:理研のH24~H26年度の運営費は581億~531億円だったそうな。
(独立行政法人理化学研究所年度計画 )
http://www.riken.jp/~/media/riken/about/plan/pdf/plan2012.pdf
http://www.riken.jp/~/media/riken/about/plan/pdf/plan2013.pdf
http://www.riken.jp/~/media/riken/about/plan/pdf/plan2014.pdf
推移は581→553→531億円。H27年度は528億円なのでむしろ減ってないね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141218-00000082-san-soci
(以下、引用) ”複数の理研関係者によると、万能性遺伝子に特有の緑色を
確認することはできず、STAP細胞は作製できなかった”
やっぱり、STAP細胞は作製できなかったようですね。今日午前中に、この問題に関して
理研は会見を開くそうです。「STAP細胞はあります」問題にもようやく決着が着くか?
と注目されているようですが、私自身の予想では、理研は「STAP細胞はありませんでした」
とハッキリとは言わないと思います。「ない可能性が相当高まった。データをとりまとめて
年度内に結論を出す」とでも言うでしょう。その理由を以下に簡単にまとめます。
「200回以上も緑色に光るのを見た」んじゃなかったっけ?
ちなみに本ブログで扱ってきた「小保方さん」の話はこちら。
●論文捏造
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-03-14
●STAP細胞問題はどこへ向かうのか?(1)
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-04-08
●STAP細胞問題はどこへ向かうのか?(2)
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-04-09
●科学者はマジシャンか?
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2014-04-20
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理研が「STAP細胞は存在しない」となかなか言えない理由は下記の2つ、
すなわち「予算」と「解雇」だと私は考えます。
(1) 巨額の予算を返したくない
STAP細胞関係の予算(毎年)は、下記報道から分かります。
●理研、予算要求45%減 STAP問題が影響 他の生命科学系機関も
(共同通信、2014/11/01)
http://www.47news.jp/47topics/e/258900.php
(下図は上記報道記事から)
理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の来年度の予算は約13億円
の減額だとか。理研の研究者にとっては「STAPショック」でしょうね。この約13億円全て
がSTAP細胞作製につぎ込まれていたかどうかははっきりしませんが、億単位の金額
が「毎年毎年」、何年間も使われていたことは間違いないでしょう。
もしも年度当初の4月頃、理研が早々に「STAP細胞は存在しない」としてしていたら?
その予算を国に返還しなければなりません。予算というのは「今年度」を規準にして
「次年度」を考えます。予算を自主的に返還すれば「今年度」の予算は目減りします。
そして国家財政厳しい昨今、減った予算は簡単には増えません。
理研は予算返還の道を選ばず、再現実験にお金を投じたのではないでしょうか?
いまはまだ12月。返すべきお金も相当残っているでしょう(※1)。となると、
今日の会見でも「STAP細胞はなかった」とはいえないのでは?
ちなみに理研全体の来年度予算(運営費)は5億円減の528億円だそうな。独立法人の
予算は毎年数%ずつ減らされているはずですから、これは既定路線(※2)。まさか4~11月
までの「猶予期間」を利用して、STAP細胞関連予算を他の予算にうまく散らばらせた?
----
(2) 小保方氏を解雇できない
足かせのもう一つは、小保方氏を解雇できない点です。
まず理研は4月1日に小保方氏と1年間の雇用契約を結んでいます。
●小保方氏との雇用契約、理研が更新 肩書も変わらず
http://www.asahi.com/articles/ASG4832JDG48PLBJ003.html
4月1日といえば、理研の調査委員会が本問題について会見を行なった日です。
来年3月31日までに、STAP細胞が全くの捏造であると理研自身が結論付ける
場合、理研は小保方氏を「解雇」しないといけません。一方、来年3月31日まで
結論を先延ばしすれば、小保方氏とは「契約満了」となり、晴れてサヨウナラ
できるというわけです(※1)。
科学は手品とは違うからねぇ。(こちら)
なぜそんな面倒な道を選ぶのか? 理研は過去の同様の解雇問題で敗訴
あるいは和解に至ってます。その辺に理由があるのでは?
●理化学研究所 職員の「パワハラもみ消し」で敗訴していた
http://dot.asahi.com/wa/2014051300059.html
●理化学研究所の過去の不祥事まとめ
http://stapcells.blogspot.jp/2014/04/blog-post_18.html
(2004年12月の論文不正問題では元研究員と理研が和解)
----
…まあ、以上は私の勝手な妄想です。ただハッキリと言えることはあります。
まず小保方氏を擁護する意見が今もあるようですが、論文が撤回された時点で
すでにSTAP細胞は「存在しません」し、彼女自身の実験手法についてはずいぶん
前から疑義があり、晴れていません。ノートひとつとっても下記の有り様です。
●小保方さん 実験ノートには日付も詳細もなく要件を満たさず
http://www.huffingtonpost.jp/2014/04/02/obokata-note_n_5080132.html
また科学における不正行為(Wikipedia)では、生命科学関係の不正数が群を
抜いています。一方、同分野には毎年巨額の予算が配分されています。
例えば「再生医療」に対して、国が今年度特別に投じている予算は151億円です。
●平成26年度 医療分野の研究開発関連予算のポイント
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/siryou/pdf/h26_yosanpoint.pdf
これらに加えて、理研の鈍重な検証過程をみていると、上記の1や2のような
勘ぐりがでるのも自然でしょう。理研の今日の会見に注目しましょう。
※1:本件、論文捏造問題の発覚が3月や4月ではなく、11月や12月だったら
どうやったんやろね。理研もとっとと処分してたりしてね。はてさて。
※2:理研のH24~H26年度の運営費は581億~531億円だったそうな。
(独立行政法人理化学研究所年度計画 )
http://www.riken.jp/~/media/riken/about/plan/pdf/plan2012.pdf
http://www.riken.jp/~/media/riken/about/plan/pdf/plan2013.pdf
http://www.riken.jp/~/media/riken/about/plan/pdf/plan2014.pdf
推移は581→553→531億円。H27年度は528億円なのでむしろ減ってないね。
理研の対応は予想通りでした。
●理研「STAPできず」=検証実験打ち切り―小保方氏退職へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141219-00000036-jij-sctch
STAP細胞は”事実上ない”と理研が発表した、という報道もありますが、
正しくは「STAP現象を再現できなかった」と発表しました。論文に書いてある
方法ではできなかったという意味であり、「STAP細胞がない」とは言っては
いません。報告書は年度末に出るそうです。
一方、予想外だったのは小保方さんの動向でした。
●小保方氏、理研を退職へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141219-00000020-zdn_n-sci
辞めるそうです。しかし疑惑の原因が分かったわけではありません。理研は
今後も調査すると言っています(でも幕引きかなぁ)。
誰がなにを言おうとも、科学的には小保方さんは真っ黒でした。
彼女を担ぎあげた人達に猛省を促したいと思います。
●小保方氏STAP細胞作れず 7月から1615回で1回も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141219-00000019-sph-soci
これでこの問題は終わりです。
by MANTA (2014-12-19 18:24)
第二のstapを起こさない対策はどうなるのか。
何らかのシステムを変えないといけないが、
こういう事にお上が口を出すといままで30分で済んでいた仕事が
あの書類の提出してチェックをうけてだれかれの承認を受けて
みたいな半日かかるようになったりすることもある。
そういうバランスが崩れたりしないのか。
ips研究の足を引っ張ることにならないか。
しかし、だからと言ってソシテムが変わらないのも困る。
最低でも諸外国レベルのチェックはして欲しい。
by り (2014-12-20 07:36)
コメント、ありがとうございます。 > りさん
お返事が長くなりそうですので、別に記事を立てます。
(たぶん今晩中)
そちらをご覧いただけますと幸いです。
by MANTA (2014-12-20 20:16)
おまけ:
●<STAP細胞>再現できず…「理研は事実上さじ投げた」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141219-00000114-mai-soci
(以下引用)”責任者、相沢慎一・理研特任顧問は記者会見で、STAP細胞の有無について「科学者として再現できなかったとしかいえない」と繰り返し、「あるのかないのか」を明言しなかった。”
3月まで検証実験していたら、年度内に報告書をまとめられないから、
小保方氏の退職とあわせて、この辺が終わりどきと見たのでしょう。
by MANTA (2014-12-21 16:38)