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人工甘味料は体に悪い? [▼科学ニュース New!]

久々の科学ニュース記事です。っていうかブログ自体が久しぶり。
この間、なにかと忙しい毎日でした。まだまだ忙しい日々が続きますが、
ブログで息抜きです(ホッ)。

さて昨日、こんなニュースが流れていました。

●ノンカロリー甘味料、血糖値を上げることも
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140918-00007591-wsj-int

人工甘味料は「カロリーゼロ」と言われています(厳密には、飲料100ml当たり5kcal未満)。
なのでダイエット中の方が好んで飲む「甘い飲料水」として普及しているだけでなく、
糖尿病の方の食事などにも使われています。ところが上記のニュースによりますと…
・健康的とされる人工甘味料が、実際には糖尿病のリスクを高めている可能性がある。
・人工甘味料が腸内細菌の増殖と機能を阻害しているそうだ。(マウスで実験)
・人間ついても、アンケートや健康データを入念に調べ、7名に対し実験も行った。

なるほど、カロリーはゼロでも、動物の体の仕組み(腸内細菌)に影響を与えるので
人工甘味料は危険!!というわけですね。

カロリーゼロにだまされるな―――本当は怖い人工甘味料の裏側

カロリーゼロにだまされるな―――本当は怖い人工甘味料の裏側

  • 作者: 大西 睦子
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2013/09/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



スイート・ポイズン―本当は恐ろしい人工甘味料「アスパルテーム」の話

スイート・ポイズン―本当は恐ろしい人工甘味料「アスパルテーム」の話

  • 作者: ジャネット・スター ハル
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2013/02
  • メディア: 単行本


ところで私のような科学者は常にアマノジャクです。こんなことを考えました。
1) 人工甘味料が危険と言っても、摂る量で変わるのでは?
2) 腸内細菌に悪影響というけれど、人間とネズミだと細菌の種類も違うのでは?
3) 人間のアンケート結果や健康データって、どれくらい信用できるの?

私の専門外ですので詳しいことは分かりませんが、1と3をちょっとだけ調べました。
まず1ですが、今回の実験では人間の推奨最大摂取量相当の人工甘味料を食べさせて
います。その量たるや、「大人一人がダイエットコーラのペットボトル
(500ml)を毎日20本飲んだときの人工甘味料の量」に相当します(※)。
毎日20本!! そんなに飲めるか!!
相当な量をマウスや人間に飲ませて実験しています。
これだと単純にお腹壊すんじゃね?

また3のアンケート結果については、過去にも研究がありました(下記)。

 (以下引用)”ただし、論文著者は、被験者の食習慣は追跡しなかったこと、さらに
 カロリーオフ飲料の摂取はもともと肥満の人に多いということも指摘している。”
…ですよねぇ。

NHKのページを引用して終わりましょう。
●人工甘味料 “血糖値下がりにくい”
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140918/k10014684921000.html
”人工甘味料は、カロリーを摂取せずに甘さを加えられるとして清涼飲料水や
 お菓子に幅広く使われていますが、健康への影響はないとする別の研究もあり、
 今回の発表を受けて議論となりそうです。”

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それでも不安な気持ちは収まらない。なにを信じればよいの?というあなた。
私は食品の専門家ではないので、残念ながらこの疑問については答えることは
できませんが、最近の世の中には不安がイッパイ。
例えば地震。例えばエネルギー問題。
それだったら私の専門の範囲内です。またこのブログでお答えしましょう。

あるいは来週金曜日の夜、東京日本橋においでください。
恒例の「科学バー」でお待ちいたしております。
詳しくはこちら
  ↓
http://kiwi-lab.com/event.html
科学バー海編vol.16:9月26日(金)
残席僅かとなっております。
オチが宣伝になってしまい、恐縮です。 m(_ _)m

地底の科学 地面の下はどうなっているのか (BERET SCIENCE)

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  • 作者: 後藤 忠徳
  • 出版社/メーカー: ベレ出版
  • 発売日: 2013/10/22
  • メディア: 単行本



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※計算:こういうのをコチャコチャとやるから、理系は嫌われるのです (^^;)
まずアステルパームの摂取量はこちら。
●近年における人工甘味料の動向|農畜産業振興機構
 http://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_000878.html
 FAO/WHO合同食品添加物専門家会議によれば、1日当たりの摂取許容量は
 体重1kg当たり0~40ミリグラムだそうです。体重50kgの場合は2000mgになります。 
次にダイエットコーラに含まれるアステルパームの量はこちら。
●清涼飲料水中のアスパルテームに関する研究(国際学院埼玉短期大学)
 http://ci.nii.ac.jp/naid/110006992798
 表1によれば100mlあたり20mg→500mlあたり100mgです。
ということで2000÷100=20本となります。
なおこれはアステルパームについてのみの計算値です。
ダイエットコーラにはその他にも人工甘味料が入っています。
●原材料・栄養成分・その他(コカ・コーラ ゼロ)
 http://www.cocacola.co.jp/brands/coca-cola-zero/cocacolazero
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