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発進! [ 続・海底鉱山]




乗船レポートの続きです。

今日は私自身の研究テーマのために調査潜航を行いました。
水中ロボ「ハイパードルフィン」に自作の装置を取り付けさせて頂き、
一日海底調査。おかげさまで良いデータが取れました!!
(朝6時から夜10時まで、今日一日 昼飯も抜いて頑張ったかいがあったぜ)

写真1枚目、2枚目はハイパードルフィンの発進(着水)のシーン。
水に入る時は、やっぱりいつもドキドキしますね。
ロボットが調子が悪くなったら調査は終了です。
ロボットが調子が良くても、自分の装置が不調ならデータは取れません。
仮にデータが取れても、変なデータだと頭を抱えることになります。
あんなこんなを一番考える瞬間が、この着水のシーンです。
(潜り始めたら開き直ります)

そんなハイテクかつナーバスな海底調査の世界ですが、
意外なことにアナログな技術もたくさん使われています。たとえば写真3枚目。
海底付近の泥を取る装置ですが、ただのアクリルパイプです。
上部の緑色や赤色のハンドル部分を、水中ロボがマジックハンド(マニピュレータ)で
掴んで、海底の泥に突き立てるだけです。え、それだけ?
でもこの方法だと、海底に降り積もった砂や泥を乱すことなく、きれいに採る
ことができるのです。深海の泥の中の生物調査や地質調査などに活躍しています。

またロボットが海に着水するときの「バシャーン」という衝撃で、積んでいる観
測装置が落ちてしまうことがあります。先ほどの泥を取る装置(MBARIコアと呼
んでいます)も落としてしまうと泥を採れません。なので「輪ゴム」で止めます。
最先端科学なので、かっちょよくロック解除などするのかとおもいきや、輪ゴム。
でもこれだけの工夫で着水時の衝撃で飛び出すことはなくなります。
またロボットのマニピュレータの力なら、輪ゴムを切るのは容易です。

簡単な工夫が深海調査を支えている。これはそのほんの一例です。

さて、明日も朝が早いのだ。寝ないと。
目覚まし代わりのスマホはまだ乾かし中なので、自力で起きないと。
朝5時起きだ!!

(この記事は11/15の夜中11時55分に書いてます。2355。)
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mahimahi

MBARIコアということは、MBARIで開発されたものなのでしょうか?
僕もソナーを海中に入れて、さぁ、データ表示、という瞬間はいつもドキドキします。ドックやデッキでテストしてるのに、海の中で動かない場合もありますからね。
by mahimahi (2013-11-17 22:42) 

MANTA

>ドックやデッキでテストしてるのに、海の中で動かない場合もありますからね
ありますねー、まあ不思議な現象というよりも、何かを見落としていたり、
どこかで誰かが設定を変えていたりするのですが…

MBARIコアについては私もよく知りませんが、きっとMBARIの開発なのでしょうね。

※検索したら次のようなのがヒットしました。push coreと書かれているものが
 いわゆる「MBARI core」だと思います。現在はもっと長いコアを取れる
 ようですね。
 http://www.mbari.org/canyon/coresystem.htm
by MANTA (2013-11-19 22:35) 

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