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高校生からの質問(1) [ 電磁気で地震予知]

先日、三重県のとある高等学校さんへ出前講義に行ってきました。
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正門。やっぱり大学と高校は雰囲気が違います。

そこでは「地震・海底・海」というようなお話をしてきました。本当は、もっと自分の
研究の話をしてもよかったのですが(実は高校の先生には事前にそういうことにして
頂いていたのですが)、東日本を襲った巨大地震の記憶も冷めやらず、また三重県は
来るべき南海トラフでの巨大地震に備えねばならいません。なので、もう少し、地震のこと
を話ししました。で、講義の最後に質問をたくさん頂いたので、それをこのブログで紹介しつつ
私なりにお返事していきたいと思います。時間とページの都合上、生徒さん全員の質問には
お答えできないかもしれませんが、ゆるしてね m(_ _)m
まずは最初のお便り(ハガキじゃないけど、DJ風に)。
Q.東海地震も地面の動きを観測しているみたいだけど、予知できない可能性のほうが
 大きいのですか?
Q.東海地震の規模は?
その他にも東海地震についての同様の質問がありました。これは、国の調査研究機関、
「防災科学技術研究所」の理事長の先生が分かりやすく答えてくれています。下記で
紹介しましたので、読んでみてくださいね。
→ 次の大地震はどこか?~東海地震はいつか~
  http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2011-06-02
※下の方の「サイエンスポータル」というところをクリックしてください。
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結論だけ言えば、予知できない可能性は結構有ります。でも、予知できる可能性も
なくはないので観測を続けている、といったところです。うーむ、ですね。

次のお便り。
Q.掘削船「ちきゅう」のドリルで海底に穴を掘って、金属の棒で水を注入すれば地下流体を
 人工的に作り出してしまって今回のような極端に大きな地震は起らないと思うのですが
「地下流体」って言葉が専門語的でクールですね。あれ、僕自身が講義の中でその単語を
使ったのかな? ご質問の通りで、断層面に水をギュウギュウと押しこむことが出来れば、
断層が滑りやすくなるので、大きな地震は起きづらくなるでしょう。しかし実際には難しいです。
・地震の起きる深さまで穴を掘るのがまず大変。世界記録はソ連の約12km。なんと、20年以上
 かかっています!(”コラ半島”で調べてみてください) しかも1箇所では心もとないですね。
・浅い穴から水を注入するのはあまり効果はなさそうです。詳しくはこちら。
 → 水で地震を起こせるか? http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2007-07-25
・ちなみに人工地震というのはSFの世界のものではなく、本当にあります。詳しくはこちら。
 → 巨大地震は某国の陰謀? http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2011-05-21

次のご質問。
Q.今回の東日本大震災で今もなお、大きな地震が起きているのですか?
地震発生から3ヶ月、さすがに大きな余震は減りました。でもまだ油断は禁物。
地震のあとも、東北地方の地面はゆっくりと変形を続けています。これも巨大地震の
影響で「余効変動」といいます。詳しくはこちら!
→ 次の大地震はどこか?~余効変動~
  http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2011-05-16
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では4通目。
Q.地震の名前は誰が決めているのですか?
 なぜ東海地震は起きる前に名前がつけられているのですか?
実は少し前まで、地震の名前の付け方は、その場その場で気象庁が決定していました。
ところがそれではいろいろ不都合が生じてきましたので、1983年頃からルールが決まりました。
詳しくはこちらをみてね~
→ オレの名前をいってみろ http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2007-02-25

ところで地震は普通、起きてから名前がつくのに、「東海地震」はなぜ起きる前に名前がついて
いるのでしょう? それは「発生が予測されている地震」だからです。実際、国は東海地震を
念頭に、その対策のための法律まで作っています(今から30年ほど昔)。でも、2つ前の質問
にお返事したように、もしかしたら、高知県沖~三重県沖~静岡県沖まで、プレート境界の断層
が一気に(連動して)破壊して、今回の東北地方太平洋沖地震のようなマグニチュード9の
超巨大地震になるかもしれません。その時は「東海地震」とは呼ばず「西南日本太平洋沖地震」
とでも呼ぶのでしょうね。。。

質問はまだまだ頂きました。なので、つづきます。

※ちなみに地震対策の法律「大規模地震対策特別措置法」の中には「東海地震」という言葉は
 出てきません。なのであくまで「いわゆる東海地震」であって、俗称なんですね。
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アヨアン・イゴカー

>断層面に水をギュウギュウと押しこむことが
潤滑油のような理屈でしょうか?
by アヨアン・イゴカー (2011-06-19 02:38) 

MANTA

アヨアン・イゴカーさん、そのようです。たしかに断層面に水を効率よく押しこむ
ことができれば、大きな地震は起こせないでしょう。一方で、今回の超巨大地震
で分かったように、断層面は長さ何百kmにも及びます。一方、1つの掘削孔
から注入した水はどれほど効率よく広がっていくでしょうか?
まじめに考えてみるのは面白いですが、経済的にペイするかなぁ・・・?
by MANTA (2011-06-19 13:07) 

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