SSブログ

チリ鉱山、死からの生還のその後 [▼科学ニュース New!]

今週のビックニュースは、チリ鉱山での落盤事故からの奇跡の生還でしたね。
5081254348_269e244914.jpg
By Gobierno de Chile (protected by CC License)
救出大作戦がうまく行きましたので、落盤事故の原因や今後の対策など、
「これからが心配」というニュースが流れ始めてますね。

●クローズアップ2010:チリ鉱山落盤事故 33人救出 費用16億円、補償問題も
 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20101015ddm003030099000c.html

「今後は、政府による再発防止策のほか、作業員への補償問題なども論議になりそうだ」と
日本では報じられていますが、地下にいた人達やチリ政府はすでに手を打ち始めています。

このニュースによれば、8月末にはチリの裁判所は、鉱山会社に資産の凍結を命じていて
9月末には作業員の家族が鉱山会社に損害賠償を求めています。
「地下で生きていた!」 「救出孔があいた!」 「一人目が助かった!」 とそのたびに、
現場で、街中で大騒ぎして喜んでいるチリの方々のを見て「楽天的だなぁ」と思ってましたが
すべきところはきっちりしてますね。この鉱山会社も倒産かもねぇ。

そういえば、今回の鉱山(サンホセ鉱山)には、日本の鉱山会社は関係ないようですが、
南米の数多くの鉱山の開発に乗り出しています。たとえば…
●JOGMEC、ブラジルの銅・金・モリブデン探鉱権益を住友金属鉱山に譲渡
 http://www.ecool.jp/press/2010/06/post-601.html
実質的に国の機関であるJOGMECさんは、海外で未開発の鉱山の調査を手掛けており、
開発の可能性があるものについては、その情報を開発権利を日本の民間企業に譲渡して
います。上記はブラジルの例ですが、チリでも同様のプロジェクトがありました。

●日本の海外銅資源開発の歴史(JOGMEC)
 http://www.jogmec.go.jp/mric_web/copper_story/pdf/chapter4.pdf
こちらはJOGMECさんの資料。終わりのほうに、日本の鉱山会社が世界中で活躍している
様子がまとめられています。どの会社も近年、チリでの鉱山開発事例が増えているようです。
今回のチリの落盤事故は他人事ではありませんね。

●我が国企業による自主海外鉱山開発と過去の鉱山開発事例から学ぶもの
 (日本貿易保険)
 http://nexi.go.jp/service/sv_m-tokusyu/sv_m_tokusyu_0910-1.html
海外鉱山開発の事例がざっと紹介されています。鉱山そのものの開発の困難さもさること
ながら、現地の政情不安などに巻き込まれている様子もうかがえます。

こんなわけで、日本へ資源を送るため、今日もどこかで日本人が活躍しています。
ある一国(例えば中国)に鉱物資源の供給を頼っているわけではありません。
しかし最近、資源エネルギーに関するニュースが多いですね。
このブログでも定期的に取り上げて解説しようかなぁ?

nice!(3)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 3

コメント 4

アヨアン・イゴカー

JOGMEC、縁の下の力持ちですね。
こういう活動をしている独立行政法人は、殆ど知られていないのではないかと思います。私もつい最近知ったばかりです、お恥ずかしい限りですが。
by アヨアン・イゴカー (2010-10-17 17:47) 

ma2rosie

テクノオーシャン2010を見学に行ってきました。当初の目的は「ちきゅう」でしたが、企業展示の素晴らしさにびっくり。惜しげもなく展示されている最先端の技術、実機に大興奮でした。
深海マニアの次男坊は研究者、技術者の方々と直接お話をさせてもらい、自分の将来をしっかりと考えたようです。
「ちきゅう」見学では、次男坊は「研究者の部屋」の写真を撮り、「僕はここに座る事が出来るのだろうか・・・」と・・・・
本当に素晴らしいイベントでした。

いただいて帰ったパンフレットの中にJOGMECのものもありました。しっかりと読ませていただきます。
知らなかった事をたくさん教えていただいたので、これからじっくり時間をかけて、理解していこうと考えております。

ここにテクノオーシャンについて書き込む事は場違いかとも思いましたが、すごく感動した事を伝えたかったのです。どうか許してください。
そして、すべての研究者の皆さんに心より感謝いたします。
ありがとうございます。
by ma2rosie (2010-10-17 18:26) 

MANTA

>JOGMEC、縁の下の力持ちですね。
アヨアン・イゴカー、ですね~ 資源開発・確保は民間だけではリスクが高い
ので、初期的な地下探査等の形で国も支援しています。

by MANTA (2010-10-18 01:47) 

MANTA

>テクノオーシャン2010を見学に行ってきました。
ma2rosieさん、神戸ですね。お疲れさまでした。海底熱水鉱床探査のブース
もありましたか?本当は私もそこに何か出さないといけなかったのですが、
別の先生にお任せしてしまいました。

>次男坊は「研究者の部屋」の写真を撮り、「僕はここに座る事が出来るの
>だろうか・・・」と・・・・
私自身、研究者になるなんて子供の頃、思ってなかったですからね。
気が付いたらこうなってました(笑) でも最初のきっかけは子供のころに親に
プラネタリウムに連れて行ってもらったことかもしれません。
by MANTA (2010-10-18 01:48) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。