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乗船レポート(14) またね [ シリーズ実況 Old..]

長々続けました、乗船レポートも最終回です。
蔵出し未公開写真?で終わります。

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こちら「最後の晩餐」。調査航海終了日に出して頂いた、晩御飯。
右端にはビールも写ってますね。打ち上げも兼ねています。
司厨(コック)の方々は、つねに調査の様子をうかがいつつ、ゆっくり食べられる日は
そのようなメニューを出して下さります。でも考えてみたら、献立はもっと前から
立てられているわけで、ある意味、一番航海の動向を「予知」されていると言えます。
(そうか!翌日のメニューを見れば、明日の調査がうまくいくかどうかわかるのだ!)
(…そんなこと、ナイナイ)

PB120005.JPG
こちらは、私の自室。けっこう広いし、落ち着く空間でしょ?
でも寝る以外は、ここにはほとんどいませんでした。
だいたいは、リサーチルームと呼ばれるラボでお仕事してましたよ。
(データ解析とか、溜まっている他人の論文のチェック←査読、とか)

おつぎは、看病される観測装置。
PB050061.JPG
氷嚢(ひょうのう)をのせてます。風邪か?熱っぽいのか?
そう、熱っぽいのです。私が持ってきた電流送信装置ですが、オーバーヒートして
しまいました。「これで治ったら、この1枚も楽しい写真になりますね」と、ロボット担当の
方と話をしてましたが、これでは治らず。結局、蓋をあけての「手術」となりまして、
復活とまではいきませんでしたが、なんとか動かすことができました。

PB050046.JPG
こちらは上記の電流送信装置と共に、海底に持っていったケーブル。
このケーブルを使って、海底に電流を流して、400mくらい離れた場所でその信号を
受信することができました。たぶん世界初です(だってこんなこと誰もやらないから)
ケーブルの長さ20mなので「短い、楽勝!」と思ってましたが、いざ、見てみると
ながーーーーーい。こんなのをロボットに持って行ってもらって恐縮です。
(ちなみに、指さし確認をしているのは、台湾からの研究者)

さて、そんな航海ももう終わりました。航海の最後はいつもそうですが、
前日の打ち上げが実質のお別れになります。船が岸に着いた瞬間に、
荷物の積み下ろし、次の調査航海の荷物の積み込み、機器調整、と新たな仕事が
始まるからです。研究者も、サンプルや機材を手に、あちこちに散って行きます。
「さよなら」を言えないことも多いのです。
でもこれでよいのだと思います。船にはまたみんな、帰ってきますから。

下船の時、運よく、船長に下船のご挨拶をすることができました。
すると船長、突然 「お元気で!ぜひまた本船へ!」と私へ敬礼されるではありませんか。
大変恐縮いたしました。と同時に、また来ます、という思いも強くいたしました。
新たな挑戦をしたいと思います(今度は壊れない装置を作ります)。

乗船レポートの締めくくりに、今航海で見た一番美しかった夕日をご紹介。
海の調査は大変ですが、やはり楽しいですね。
またこんな夕日を見に、船に乗りたいと思います!

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105nokawa

本当においしそうな料理の写真ですね
アルコールもOKなんですね?
飲む量も制限はないのですか?
船に弱い私には一生経験できない場面ですね (^_^)

by 105nokawa (2009-11-16 13:34) 

MANTA

>アルコールもOKなんですね?
105nokawaさん、そうなのです。調査船によってはアルコール禁止の船
もあるのですが(Dry Shipと呼びます)、この船はWet Shipです。
飲む量は、、、明日の調査作業に影響のない程度でお願いします(笑)
ちなみに船酔いする前に酒に酔ってしまえ、という都市伝説は、いつも
まことしやかに囁かれています。
by MANTA (2009-11-23 21:41) 

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