深海を実感 -乗船レポート三陸はるか沖(8) [ シリーズ実況 Old..]
前回の続き。「体温計」を深海へと降ろしています。
写真1枚目が「体温計」を下ろしているワイヤーの長さ。
船から5280mもワイヤーを出している!! 富士山の高さよりも長いよ!
このあと、6400mくらいまで出していって、水深6300mの海底に「体温計」を突き刺
しました。無事に刺さって、地球の温度を測ることができました。
写真2枚目は、ウィンチを操作するレバー。これで富士山2個分の深さの深海まで物
を下ろすですよ。この操作は機関士の方が行われます。機関長とか一等機関士の方
です。ライトやパネル、ボタンがやはり懐かしい感じです。私はこういうシンプル
な装置が好きです。右上の赤いボタンは。。。やっぱし緊急停止用かなぁ。
これを見ると科学忍者隊ガッチャマンのバードミサイルを思い出します。
ガラスごと、ガシャーン、スイッチオン!ですよ。
すみません、若い世代に伝わらない話題で。
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ウィンチ操作時には、「待ち」時間があることもしばしば。そんなときは研究者と
機関士の方がお喋り。一等機関士の方が「バナナボートに乗った」とおっしゃるの
で、そこにいた研究者はみんながみんな、レジャー用のバナナボートではしゃぐ船
員さんをイメージしましたが、そうではなく。バナナを運ぶ船を「バナナボート」
というそうですね。
実はその時は研究者と機関士の方々でバミューダトライアングルの話をしておりま
して、一等機関士の方は「バナナボートでバミューダトライアングルを通りかかる
と、機関の温度計の値がおかしくなったりする」という話をされていたのですが、
研究者の頭には、バナナボートに乗る一等機関士さんの姿(イメージ)のほうが印
象に残ってしまいました。すみません、一等機関士。
つづく。
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2008-08-27 22:04
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コメント(3)
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>「バナナボートでバミューダトライアングルを通りかかる
と、機関の温度計の値がおかしくなったりする」という話
こういう体験談は、本当に興味深いですね。イメージ先行で、記憶がイメージの方になってしまう、と言うのもよくあることですね。
by アヨアン・イゴカー (2008-08-30 00:49)
6400mを超えるワイヤーって!重さや収納スペースだけでもモノスゴそうですね。
by SAKANAKANE (2008-08-31 17:03)
>こういう体験談は、本当に興味深いですね。イメージ先行で、記憶が
>イメージの方になってしまう、と言うのもよくあることですね
アヨアン・イゴカーさん、船員さんのご経験なので、あながちウソではない
でしょう(なにせ毎日計器とにらめっこなのですから!)とはいえ、それが
なんらかの自然現象によるという証拠もない。これを面白おかしく扱えば
「オカルト」になるし、まじめに扱うと「科学的発見」になるのかもしれませんね。
>6400mを超えるワイヤーって!重さや収納スペースだけでもモノスゴそ
>うですね。
このウィンチ、人目に触れるところには置かれていなくて、実は甲板の下、
機関室の隣に据え置かれています。まずますの大きさです。故障したら
とりだせないかも?
by MANTA (2008-09-29 12:44)