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地球は温暖化している [ 地球温暖化を学ぼう]

前回の記事の続きである。
「1. 地球は本当に温暖化しているのだろうか?」について考えよう。
前回紹介した「池田信夫 blog」さんでは、最近約30年間の温度変化について
こう指摘されている。(” ”は記事からの引用)

●排出権取引に反対する(池田信夫 blog)
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51294741.html
 ”2007年に地表の平均気温が約0.6~0.7度下がったことを発表した。
  これは年間としては記録史上最大の低下であり、その後も続いている。”

また世界の主要な5観測機関の結果も示してこう指摘している。
●地球は温暖化しているのだろうか
 http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51294141.html
 "公平にみて、この変動はランダムもしくは循環的であり、
  単調なトレンドを読み取ることはできない。"

しかし私には「公平に」みれば、気温は1980年頃から上がり下がりを繰り返しながら、
現在まで徐々に増加しているように見える。ここ30年間で0.5度程度の上昇であろうか?

前回の記事で書いたように、地球温暖化とは長期間の地球表面の平均気温・水温の増加
を意味しているため、この30年間で0.5度増加という長期傾向こそが「地球温暖化」である。
「2007年から気温が1度近く下がった」などという短期間(おそらく10年以下)の温度変動から
「温暖化というよりむしろ寒冷化ではないか?」というような議論は議論にすらならない。

…ちょっと一休み。ここで気候変化のアニメーションを見てみよう。

●気候変化がどのように起こってきたか一目で見られる「CLIMATE TIME MACHINE」
 (GIGAZINE)
 http://climate.jpl.nasa.gov/ClimateTimeMachine/climateTimeMachine.cfm

NASAが提供しているサイトでは、北極海の氷の減り方や世界規模の温度変化を
アニメーションで見ることができる。これをみると、温度は増減を繰り返しながら、
北極付近を中心に徐々に上昇していく様子が分かる。

ところで、こういった温度変化は「元の観測データがおかしいために見られる、
見かけ上の温暖化ではないか?」という方もいるようだ。果たしてそうだろうか?
気象観測点1箇所ずつの気温データから温暖化か寒冷化かを議論しても意味はない。
地球温暖化は「地球表面の平均温度の上昇現象」だからだ。そこで、1)世界、2)北半球、
3)南半球の年平均地上気温の平年差の経年変化を見ることにしよう。

●世界の年平均気温:気象庁
 http://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_wld.html

1891~2007年までの約120年間の気温変動である。これを見ると、全世界・北半球・
南半球でそれぞれ似通っている。長期変化をグラフの赤い直線から読み取ってみると、
100年間あたりでそれぞれ約0.67度、約0.69度、約0.66度の上昇である。また短期的な
気温の上下も、北半球と南半球で(大きさは違うが)形はよく似ている。
このような長期的な気温の上昇傾向+短期的な気温の上下は、いくつかの(異常な)
観測データによるものではなく、地球規模で起きている現象であるといえる。

それでもまだ「観測点の多くは都市域にある。都市域はヒートアイランドの影響があるので
地球温暖化はウソだ」とおっしゃる方がおられる。なるほど世界中の都市は、ここ100年で
みるみる大きくなったので、気になるところだ。では海水温についてみてみよう。

●海面水温の長期変化傾向(全球平均):気象庁
 http://www.data.jma.go.jp/kaiyou/data/shindan/a_1/glb_warm/glb_warm.html

海面水温観測は船などを用いて沖合で行っているため、ヒートアイランドの影響はうけて
いない。しかし海面水温変化は地球全体の気温変化ともよく似ている。従って気温変化は
ヒートアイランドなどの気象観測所周辺のローカルな影響を反映した物ではない。

ちなみに日本周辺の海面水温の長期変化についても報告がある。
http://www.data.kishou.go.jp/kaiyou/shindan/a_1/japan_warm/japan_warm.html
100年あたりに換算した値だが、日本海では水温が1.7度も上昇している。
これでは日本海で採れる魚の種類が変わってしまうのではないだろうか?

それでもまだ(!)疑り深い方もおられるようなので、人工衛星のデータも紹介しよう。
●March 2008 RSS Global Temperature Anomaly Data: slightly above zero
 (Watts Up With That?)
 http://wattsupwiththat.wordpress.com/2008/04/04/march-2008-rss-global-temperature-anomaly-data-slightly-above-zero/

これは最初の池田氏の記事にある気温変化とそっくりであり、
人工衛星から見た地球全体の温度変化もまた、上昇傾向である。※

----
おしまいに、上記に述べたとおり、ここ100年間ほどの気温上昇はおよそ0.7度であった。
ところが池田氏の上記記事のグラフのとおり、ここ30年間ほどはおよそ0.5度の上昇である。
これは100年間で換算すれば1.7度ほどの上昇となる。
ここ30年間に地球温暖化は加速しつつある。

次回はCO2と気温変化の関係のお話。

余談:
とはいえ…「地球温暖化」の定義を確認しようとおもって、「地球温暖化 気象庁」
「地球温暖化 環境省」で検索してみたが、それらしい用語はヒットしない。
(どなたか見つけられたら教えて下さい)
こういったことも温暖化の議論をやりにくくしている一因である。

※この記事の続きをよむには、サイドバーの「カテゴリーの紹介」をご覧下さい。

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※追記(7/11):
池田氏の記事「地球は温暖化しているのだろうか」にはすでに人工衛星データは表示されて
いました。ただし上記のWatts Up With That?の記事をみると、池田氏の記事より新しい
データも掲載されており、2008年1月以降は気温は上昇傾向に転じています。
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セレステ

最初のグラフは徐々に温暖化し、そろそろピークを迎え寒冷化に向かい始めているとも取れる。 3番目のグラフは拡大すると1940年から1980年の間気温低下しているように見え、当時氷河期に向かっていると、大騒ぎしたものである。 つまりどうにでも解釈できると言えるのではなかろうか。 
by セレステ (2008-07-10 13:59) 

yutakarlson

■地球温暖化詐欺(3)-呪縛から解き放つ!
こんにちは。洞爺湖サミットも終わりました。周りの期待も大きかったようですが、私自身は所詮お祭りだと最初から思っていましたので、まあこんなものかなと思っています。環境問題も議題にあがってはいましたが、まあ、さしたる前進もなかったようです。環境問題に関して、地球温暖化そのものや、地球温暖化説CO2説を前提にしていれば、さしたる前進がないのは当然のことです。これら、両方の話は十中八九間違いです。私をはじめ多くの人が、このことについていろいろなところで言及しています。しかし、ほんどの人がco2説は正しいものとしているようです。しかし、これは単なるひとつの学説にすぎず、しかも間違えている可能性がかなり高いです。このことに関して、「地球温暖化詐欺」という動画はYouTubeに掲載されています。私のブログにこの動画を掲載するとともに、私自身のこれに対する意見も述べてあります。私自身はもうそろそろ多くの人がco2の呪縛から逃れるときだと思っています。ぜひ私のブログをご覧になってください。


by yutakarlson (2008-07-10 15:31) 

いしだ

興味深く拝見させていただきました。根拠もなく否定する人よりよっぽど説得力があります。
ただ、CO2の科学的根拠は気になりますね。これに関しては早急に決着してくれたらな、と感じます。

一つ質問ですが、CO2が大気に影響を与えると言うことは置いておいて、「燃焼」が影響する、とは考えられませんか?


by いしだ (2008-07-10 15:45) 

yoshinori_k

挑戦的な連載になりそうですね。
焦点や論点がぶれないように、頑張ってください。
特に科学者の方は、論点を巧妙にずらしてはぐらかしたり、議論を脱線させたりするのがお上手なので(Of course I'm kidding, LOL)。
by yoshinori_k (2008-07-11 03:53) 

MANTA

>最初のグラフは徐々に温暖化し、そろそろピークを迎え寒冷化に向かい
>始めているとも取れる。 
セレステさん、そう見えますね! 温暖化は弱まっているかもしません。
しかしこの程度の変化は、セレステさんのご指摘の通り1940~1980年
にも見らています。このように温度は上下を繰り返しますが、結局のところ
1891~2007年を通じて平均的には地球は温暖化しています。
こればかりはほかに解釈のしようはありません。温暖化否定派は短期間の
変化ばかり注目しますが、ここでいう「地球温暖化」の定義は前の記事に
書いたとおりです。

yutakarlsonさん、コメントはありがたいのですがこの記事は「地球は温暖
化しているかどうか」に議論を絞っています。あまり関係ない長いコメントや
何度も同様のページのご宣伝は削除させていただかもしれませんので、
要点を絞ってお書き下さい。
by MANTA (2008-07-11 12:35) 

MANTA

>CO2の科学的根拠は気になりますね。
いしださん、お楽しみにお待ち下さい。CO2の記事は2回に分けます。
「燃焼」が関係するという意味はよく分かりません。発電などででる発熱
そのものが温暖化に影響していると言うことでしょうか?
それはおもしろいですね。後の記事で検証してみましょう。

>挑戦的な連載になりそうですね。
yoshinori_kさん、科学は挑戦ですよ!
>特に科学者の方は、論点を巧妙にずらしてはぐらかしたり
それはつまらない科学者ですね (笑)
by MANTA (2008-07-11 12:47) 

MANTA

※下記はいしださんから頂いたコメントです。So-net Blogのコメント管理
機能がうまく働かず、誤って消してしまいましたので再掲します。ごめんなさい。
-------------------------
そうです。発電、車のエンジンなど、「燃焼」は現代社会を支えるものですし、世界中に車や発電所がある以上、この地球では常になにかを燃やしているわけで、その熱量が関係しないかと。もちろん燃焼はCO2を排出しますが、このCO2の因果関係は「CO2の大気中含有量が地球の放射冷却を妨げる」という観点でしょうから(間違いなら指摘してください)、「燃焼」とは別物かと思われます。
いしだ (2008-07-11 09:06)
by MANTA (2008-07-11 12:48) 

MANTA

いしださん、「燃焼」の意味、理解しました。広範ですね。扱える範囲で
考えてみたいと思います。
by MANTA (2008-07-11 12:49) 

さなえ

NASAのClimate TimeMachine面白いですねえ。日本が海に囲まれている幸運を感じます。CO2説に懐疑的な人が出てきているのは温暖化がビジネスに直結しているためではないでしょうか。私も少々行き過ぎているのかもと思うときもあります。地球規模の変動は100年程度では傾向とまでいくかしらとも。でも、手遅れになる前に何とかするしかないというのも事実で、人為的な要素が疑われるのであれば手を打ちつつ調整していくしかないでしょうね。似非環境対策グッズを除けつつですね。
ところで、温暖化よりも寒冷化の方が何倍も怖いと私は思っていますが、もしCO2が地球を温暖化できるのであれば、寒冷化を迎えた場合、せっせとCO2を増やせば寒冷化は阻止できるのでしょうか。
by さなえ (2008-07-11 14:48) 

MANTA

>NASAのClimate TimeMachine面白いですねえ。
さなえさん、そうですねぇ。やっぱり「見える化」はいいですねぇ。

>でも、手遅れになる前に何とかするしかないというのも事実で、人為的な
>要素が疑われるのであれば手を打ちつつ調整していくしかないでしょうね。
私も不勉強でして、このあたりを知りたくてこうして文章化しております。

>せっせとCO2を増やせば寒冷化は阻止できるのでしょうか。
できるでしょう。ただし、その頃まで石油や石炭が地上に残っているのならば。
by MANTA (2008-07-11 18:11) 

アヨアン・イゴカー

細かい分析や証明は科学者の方に是非お願いしたいと思います。

一点私は納得できないのは、現実に北極の氷が融けていたり、アルプスの氷河が融けてどんどん後退していたり、小さな島が水没の危機に瀕している事実があるにもかかわらず、「温暖化していないのだ」と主張し、現状を変えようとしない人々の態度です。温暖化しているのかどうかは、科学者が暫く議論を続ける必要があるのかもしれません。個人的には温暖化しているという主張が正しいと思いますが。そして、何よりも科学者で大切な態度は、原因として疑われる時には、仮令間違っている可能性があっても、不可逆反応が起きることのないように予防策を講じることです。予防策をとらなかったために、致命的、取り返しのつかない方向性に向けてしまうことが最大の悪だと思います。

by アヨアン・イゴカー (2008-07-12 01:58) 

MANTA

アヨアン・イゴカーさん、コメントありがとうございます。
お考えとは違うかもしれませんが、私は温暖化の議論には2つのステージ
があって、独立に考えるべきと思っています。
・科学的ステージ:温暖化は本当か?氷河は本当に溶けているか?
 ツバルは沈んでいるか?その要因はなにか?未来予測はどうか?
・政治経済的ステージ:未来予測の不確定性を理解しながら、どこまで
 対策を練るのか?どう対策するのか?対費用効果は?
正直、科学者の立場からは包括的対策までを練り上げるには限界があり、
経済学者や政治家とともに、この問題をクールに議論すべきでしょう。
by MANTA (2008-07-12 09:29) 

佐藤秀

>”2007年に地表の平均気温が約0.6~0.7度下がったことを発表した。
  これは年間としては記録史上最大の低下であり、その後も続いている。”

大体、これグラフの見誤り+誤訳でしょ。
事実は2008年1月の世界の平均気温は前年同月比0.6℃下がっただけで、2007年は年ベースで前年比0.03℃低下しただけです。2007年は観測史上6番目の高さでした。


by 佐藤秀 (2008-07-12 09:32) 

MANTA

佐藤さん、コメントありがとうございます。
>大体、これグラフの見誤り+誤訳でしょ。
池田氏のBlogの元記事を見ると、あってると思いますが。
http://wattsupwiththat.wordpress.com/2008/02/19/january-2008-4-sources-say-globally-cooler-in-the-past-12-months/
池田氏は史上最大の「低下」と言っています。1年間の低下量では「史上」
かどうかは別としてここ30年間で最大級の低下量ですね。ただ衛星データ
によれば2008年1月以降上昇に転じてます。
by MANTA (2008-07-12 10:40) 

佐藤秀

元記事にのどこにも「年間」なんて書いていません。むしろ誤解されないようにJanuary 2008 was an exceptional monthと冒頭から断っています。年間でわずか0.03℃の低下がなんで最大級の低下なんですか。完全にリテラシーの問題です。
>ここ30年間で最大級の低下量ですね。
何を根拠に言っておられるのか知りませんが、前年同月比ベースならこの程度のこと何度も起きてますよ。
下のグラフだと1999年1月と2000年1月でも同程度の低下が見られます。
http://data.giss.nasa.gov/gistemp/graphs/Fig.C.lrg.gif
別に前年同月比でなくても前年最高月と当該年最低月を比べれば毎年と言って良いくらいのありふれたことです。
by 佐藤秀 (2008-07-12 11:34) 

MANTA

佐藤さんが池田氏のBlogに同様のコメントをされていることは存じてます。
私の主張はあなたの主張と変わりません。ただし英語にせよ日本語にせよ、
文章はちゃんと読んでいただかないと困ります。

1)「元記事にのどこにも「年間」なんて書いていません。」は誤りです。
大元のサイト(wattsupwiththa)には明瞭にこう書かれています。
「January 2008 - 4 sources say “globally cooler” in the past 12 months」
「For all four metrics the global average △T for January 2007 to January 2008 is: - 0.6405°C」
12ヶ月や2007年1月~翌1月は、普通「1年間」と考えます。仮に2008年
1月が"異常"な月であったとしても、です。そういう特定の月を除外して
議論すると、池田氏から応酬を受けます(笑)

2)「最大"級"の低下量」ですから、佐藤さんのご指摘の通り、同程度のこと
が30年間に何度も起きているということです(この点は池田氏は誤り)。
ただこの記事に書いたようにそういった短期間の温度変化に一喜一憂する
ことは、地球温暖化の議論とは言いません。

なお頂いたコメントは当記事へではなく、池田氏のBlogへのものと思われ
ます。管理人が無用と判断するコメントについては、削除させていただく
場合もございます。予めご了承下さい。
by MANTA (2008-07-12 12:46) 

予報士

人為による地球温暖化を否定的、懐疑的な見方をする人って、まずデータの見方を全く分かっていないということがよく分かります。気象学を学ぶ前に、まず統計的に有意な気温上昇やトレンドの見方を勉強すべきです。2007年は北半球陸面平均気温は近年の高温の中でも観測史上最も高い気温であり、人為温暖化を何一つ否定する材料はありません。また地球全体の気候変動は、たとえ人為による温暖化が進んでも、短期的な変動に着目すれば、海洋-雪氷-大気による非線形相互作用によって、見かけ上低下する時期もあるのは当たり前のこと(たとえば1960-1970年代の北半球のように)でしょう。このブログを読ませていただきましたが、より一層『人為温暖化は確実なものだ』という確信を強く持ちました。日々の日本の気象データだけでも熱帯夜の驚異的な多さや、冬日の死滅など、近年は高温のオンパレードです。昭和のような普通の猛暑や、普通の厳冬は望むべくも無い状態です。
by 予報士 (2008-08-15 14:45) 

MANTA

予報士さん、コメントありがとうございます。気象のみならず、科学データの
見方というのは、実は結構訓練を積まないといけません。私にとって不慣れ
な気象データを自分なりに紹介させていただきましたが、同意頂けて
嬉しいです。

ただ…他の記事へもお返事を書かせていただきましたが
>近年の高温の中でも観測史上最も高い気温であり、人為温暖化を何一
>つ否定する材料はありません
これは早計かと思います。例えばCO2の上昇と、気温上昇が良く対応する
からといって、CO2が温暖化の主な要因と言い切るには早計です。
もう一歩踏み込んで、なぜそうなるのか?ちゃんと現象を説明できるのか?
ということが科学の立場では必須です。同じようなことが地震予知にも
いえます。例えば地震前に怪しい電磁波が出たとしたら、地震予知はできる
のでしょうか?こちらの記事もお読みいただけると幸いです。
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2007-03-12

by MANTA (2008-08-16 09:21) 

onkimo

古い話に反応して恐縮です (^^;)

いしださんと MANTA さんのやりとりで、「燃焼」について議論されていましたが、人間が出すエネルギーと地球の気温の関係について、

http://www.agu.org/pubs/crossref/2008/2008EO280001.shtml

という記事が EOS に掲載されていました。

太陽からのエネルギーが 120000 TW、人類が出すエネルギーは今世紀末頃に 100 TW になりそうだそうです。次のミレニアムまでには影響がでそう!とのことでした。

いろんなことを考えている人がいるのですね。世界は広い。
by onkimo (2009-06-08 12:18) 

MANTA

onkimoさん、EOS(米国地球物理学会ニュース)のご紹介ありがとう
ございます。あとでゆっくりと読ませていただきます。燃焼については
私も計算したことがあって、太陽からのエネルギーのせいぜい0.01%
ほどでした。うん?ちょっとあわないなぁ。もう一度計算してみます~
by MANTA (2009-06-09 12:54) 

大げさのたぐいです

>100年あたりに換算した値だが、日本海では水温が1.7度も上昇している。
http://www.data.kishou.go.jp/kaiyou/shindan/a_1/japan_warm/japan_warm.html
この1.7℃の上昇は CO2要因だけではありませんよね?
ある程度の面積の表面温度は、その地域でのエネルギー収支で説明出来ます。
CO2の寄与分は 0.3℃の増加でしょう。
残りは何かというのが重要では?
考えられるのは
1、アルベド変化(1%で一度) = 藻、流氷等、浮遊物の影響、波の影響
2、海岸線 浅瀬の変化 ヒートアイランド効果が川を通じて流入
3、沿岸部からの発電所等、直接廃熱(5W/㎡で1℃)

日本海には原子力発電所が結構沢山あり、それらの発電量の2倍少しが廃熱として海に捨てられていますが、
日本海の面積は10^12㎡
日本の原子力発電能力は 4.7*10^10W
日本の原子力の影響だけでは0.01℃ 
火力発電は発電量と同じくらいを海に捨てています
これも同じ程度あるでしょう
韓国も同じ程度
中国もあと数年で同じ程度
合計すると、考慮すべきレベルになります
by 大げさのたぐいです (2010-02-12 07:39) 

MANTA

>日本海の面積は10^12㎡
>日本の原子力発電能力は 4.7*10^10W
大げさのたぐいですさん、少し計算してみましょう。例えば原子力発電所の
発電量をすべて熱に変えて日本海にそそいでみましょう。上記数値が正しい
として、単位面積あたりのワット数は約0.05W/m2です。実際にはすべて
が熱として日本海にそそがれているわけではないので、もっと減ります。
一方、CO2による影響は1~2W/m2(放射強制力)。なので、韓国や中国
や火力発電所を考慮してみても、それこそ”大げさのたぐい”です(^^)。
(そもそも0.01℃のの影響が多少合わさっても1℃の変化にもなりません)

あと教えて頂きたいのですが、
>火力発電は発電量と同じくらいを海に捨てています
これは本当ですか? 根拠となるサイトを教えて頂ければ幸いです
by MANTA (2010-02-12 21:24) 

大げさのたぐいです

直接廃熱の影響は全部足しても0.1℃に届かない数字とは思いますが
10年分くらいのCO2排出量には相当するわけで、無視出来る数字じゃないでしょう?
エネルギー収支は長期的に合っていないといけないわけで、対馬海峡の南よりも水温が上がってる分はCO2効果じゃないという説明がしたかったのです。
外から来たというなら、そちらでは気温が下がっていないといけませんよね?

火力発電の最近の効率は40%前後です。 
原子力の効率は30%台です
効率40%という意味は 60%のエネルギー=熱を捨てているという事です

どこに捨てるかというと、日本の場合殆どが海に捨てます。水の比熱が小さいので冷却に都合が良いわけです。
フランスのように空気中に捨てる例はマレで、この為にフランスの気温を実際に押し上げているという話があります。

で原子力の場合30%台で70%は捨てます。 発電した2倍を熱として捨てています。
by 大げさのたぐいです (2010-02-13 06:58) 

大げさのたぐいです

×水の比熱が小さいので
○水の比熱は大きいので


>CO2による影響は1~2W/m2(放射強制力)
という事ですから地表温度は0.2~0.4℃の上昇で釣り合います
それ以上の気温上昇はCO2分では無いはずですよね?
by 大げさのたぐいです (2010-02-13 07:07) 

MANTA

大げさのたぐいさん、まず黒潮がゴウゴウと流れている太平洋側では発電所
からの廃熱もすぐに流されていきますので、廃熱される熱よりも黒潮自体の
温度変化の影響がはるかに大きいと思われます。

閉鎖的海の日本海については、なるほど、調べてみると原子力発電所が
水温上昇の原因と主張する人が相当いるのですね。また改めて書きたいと
思いますが、ざっと見積もったところ、、、
・原発からは海への排水は、海水よりも7℃程度温かい
・一方で日本海へは暖流(15℃程度)の対馬海流が流れ込む
・日本海中部全体の平均海水温を14℃とする
・排水量と対馬海流の水量から、流れ込む熱量を比較すると
    「対馬海流>>原発からの排熱量  (1%以下)」
となるようです。したがって、対馬海流のほんの少しの水温変化の方が原発
の影響よりも大きいので、貴殿の主張はやっぱり”大げさのたぐい”です。
いや、ちゃかしてしまいましたが、ご指摘感謝しています。原発や火力発電所
の排熱の大きさは思ったよりは大きくて驚きました!

>CO2による影響は1~2W/m2(放射強制力)
>という事ですから地表温度は0.2~0.4℃の上昇で釣り合います
>それ以上の気温上昇はCO2分では無いはずですよね?
上記見積もりの根拠が分かりませんが、地球全体の平均値では?
日本近海の観測値とは違っていてもかまいません。
by MANTA (2010-02-13 14:51) 

MANTA

追記:
最新の地球全体の気温については下記サイトを御覧ください。
●世界の年平均気温(気象庁)
 http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/temp/an_wld.html
●Global Tempareture
 http://www.climate4you.com/GlobalTemperatures.htm

by MANTA (2014-03-06 17:43) 

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