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論文ができるまで ~印刷物(14) [ 連載 Old..]

皆様、今日の記事は小さく、サラリと書きます。

昨年8月に書き始めた英語の論文。10月にやっと投稿。12月末に受理。
で、、、やっと手元に印刷された物が届きました。

2008_06030001.JPG
これ。といっても実は手元に届いたのは4月末ですが。

もう随分時間が経ったので、いまさら写真を載せるのは恥ずかしいのですが、
手元に届いてすぐに「やったー、載ったよー」と、ココに書くのも恥ずかしいかった。
でもこのまま放っておくとこのシリーズ実況「論文ができるまで」がいつまでも
終わらないので、こっそりね。こっそりUP。写真も控えめに小さめに。

2008_06030003.JPG
私の論文の載ってるページ。
あのときのグラフこのときの地図が載ってるよ~
いやーちょっと前のことなんだけど、懐かしいなぁ。

2008_06030002.JPG
こんなカラーの図も作ったさ。
やっぱその辺のプリンターとは違って、さすがに印刷所。
きれいに印刷してくれてるわ。

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こうして印刷物として手にすると、なんだかんだ言ってもやっぱし嬉しいですねぇ。
例えばこのブログ。すでに記事数581。仮に記事1つで平均500文字書いているとすると…
400字詰め原稿用紙で、すでに700枚以上!ひえー!そんなに書いてたか!
…とまあこんな感じにモノがないと実感ゼロなわけですわ。

あと、論文を書くというのは(途中はいろいろありますが)結構楽しい。
1)うすボンヤリと考えていたことをちゃんと文章化
  →頭の中がスッキリ (これはブログを書く効用と同じですね)
2)自分の知識やアイデアを第三者に見てもらえる
  →自分の知識やアイデアがどれくらい正しいか知るチャンス
3)私の原稿を自分よりもスキルの高い専門家がチェック(査読)
  → 偉い先生と話をできるチャンス(原稿修正を通じてですが)
  → 偉い先生に自分の主張を理解してもらうスキルを身につける

論文を世に出すためには、ただ単に知識を連ねればよいというわけではなく、
こういったスキルを磨くことも楽しまねばなりません。そうですねぇ、考えてみれば、
上記の1~3って研究の世界だけじゃなく、普通の経済社会でも必要なスキルですね。
例えば上記の1や2は企業で商品の企画を考えるのと同じでしょう。3の「偉い先生」を
「気むずかしい顧客」に置き換えると、企業の営業スキルみたいになります。

論文を書くことは、科学知識を社会に還元することであり、研究者そのものが科学探究力を
鍛えることですが、一般社会で必要とされるスキルを磨くことでもあると私は思っています。
いま、ちまたでは博士課程を終えた超高学歴の学生さん(ポストドクター=ポスドク)の
就職先がないということが問題となっていますが(※)、ポスドクだから、研究者だからといって
必ずしも「専門バカ」ではないと思います。

※ちなみに俗に「ポスドク問題」と言われていますが、私には「ポスドクが問題」のように
 聞こえるのでこの言い方は好きじゃないです。

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最後に話が大げさな方向に脱線しましたが、論文をかく大変さと大切さが伝われば
と思い、このシリーズ実況を開始しました。少しはそんな雰囲気が伝わりましたでしょうか?
原稿作成途中のグダグダぶりを振り返ると、そんなかっこいいシリーズ実況では
ありませんでしたが、素のままの研究最前線ということでお許し頂ければと思います。

さぁーてと、終わった論文の話はこれくらいにして、次の原稿作成を書き上げますか?
そう毎回毎回、締め切りを越えてしまうわけにはいきません。
がんばろっと!

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コメント 6

すうちい

確かにきちんと1つのものに仕上げると頭の中が整理されて、次への道が見えますよね。
by すうちい (2008-06-30 00:38) 

satokot

成果物が形になるというのはうれしいものですね。おめでとうございます(ご苦労様かな?)。
こういったものが手元に来ると、また次のパワーもわいてくるってもんですね。論文を書くのは大変でしょうけどがんばってくださいね(^_^)/
by satokot (2008-06-30 10:47) 

SAKANAKANE

論文作成を、楽しんでやれると言うのは、とても良いですね。
by SAKANAKANE (2008-07-01 02:50) 

MANTA

>確かにきちんと1つのものに仕上げると頭の中が整理されて
>次への道が見えますよね。
すうちいさん、そうですね。それが一番楽しいです。

>こういったものが手元に来ると、また次のパワーもわいてくるって
>もんですね。
satokotさん、そうなんですよ。つい何度もしげしげと見てしまいます(笑)

>論文作成を、楽しんでやれると言うのは、とても良いですね。
SAKANAKANEさん、まあ苦労の方が多いんですけどね…(汗)

by MANTA (2008-07-01 07:07) 

アヨアン・イゴカー

Exploration Geophysics雑誌に掲載されると言うのは、実に格好ええなぁ!やはり、研究者は憧れです。
by アヨアン・イゴカー (2008-07-01 08:54) 

MANTA

アヨアン・イゴカーさん、ありがとうございます。しかし雑誌にもいろいろ
種類があります。まだまだ上を目指したいと思います。
by MANTA (2008-07-02 08:56) 

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