日記は誰のものか？(1)

日記やコミュニティーサイトとして超有名な「mixi」を巡って大騒動が起きている。
4月1日に予定されている利用規約の改定に伴って、こんな心配が吹き出しているのだ。
　「友人だけに公開しているmixi日記が勝手に書籍化されるかもしれない！？」
　「小説の下書きをmixiにまとめていたのに、勝手に出版されるかもしれない！？」


（mixi by softcotton protected by CC license)
　mixiはどこにいくのか…？

ユーザの心配はわかる。しかしWeb上の日記はいったい誰の物なのだろうか？？

まず今回の問題点は下記で分かりやすくまとめられている。
●mixiの奇妙な規約改正 （松浦晋也のL/D）
　http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/03/mixi_16b7.html

確かに書いた文章は作者のものだ。しかし表示されるページはmixiが作ったものだ。
今回のmixiの規約改定、本当に問題なのだろうか？
mixiは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」であるが、ブログも似たようなものだ。
もっぱらブログを書いてきた私にとっても、他人事ではない。

今回の規約改正では大きく2つの問題に分けられるようだ。

問題その1：友人まで公開の日記の内容が、別の目的に使用されてしまう？
mixiは本来は、「友人同士の交流スペース」を提供する場ではないか？
なのに友人間のみでやりとりしている情報を勝手に公開するとはおかしいではないか？
という批判が数多くあがっている。

しかし、現状ではその心配はないだろう。mixiの新規約では「電気通信事業法
第4条に基づき、ユーザーの通信の秘密を守ります」とある。この法律では「電気通信
事業者は、取り扱った通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない」とある。

ということは…
　・友人のみ公開とした日記は、友人とのコメントも付くので、作者と友人の共同著作物だ。
　・これらは作者と友人という「ユーザー」の秘密である。
　・従ってmixiは秘密を守る義務がある。
というわけで、心配ご無用、と私は考えるわけである。

結論：新規約でも、mixiの「友人まで公開」の日記はユーザーのものである。

ただし、このような限定公開の日記は実際には「多くの人々の目」に触れているだろう。
mixiの管理人はもちろん見ることができる。また氏名・年齢などの個人を特定できる
情報を除いた日記本文は、ある種の統計データとしてmixi内外で利用されているかも
しれない。書く内容については、気をつけるべきであろう。

人気ブログランキングへ

では、非公開日記ではなく、全体に公開している日記についてはどうだろうか？
日記は誰のものなのか？長くなってしまうので、つづきます。

ちなみに今回・次回の記事は私見である。
実際にはいろんな考えが吹き出しているようである。
詳しくはこちらなどをご覧頂きたい。
●mixi規約改定問題　「ユーザーが著作者の時代」にまた繰り返す大騒動
　http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080305-00000069-zdn_n-sci

コメント 5

私、mixiユーザーですが、
使い分けてますね。ブログとmixiと。
初めから、あんまり信用してないところがあって（＾＾；
mixiにしても、ブログにしても
公開されて困るようなことは
ネット上に書かないのが無難かなと。


by sora (2008-03-07 13:25) 

さっさと法律を整備して欲しいもんです、利用者保護のために。
私もｓｏｒａさんと一緒で基本的には信用してません。アメリカのエシュロンみたいなのもあるわけですからね。
by すうちい (2008-03-07 14:00) 

>mixiにしても、ブログにしても公開されて困るようなことは
>ネット上に書かないのが無難かなと。
soraさん、私もそう思います。秘密やグチは誰かにしゃべりたいものです
けどね。（王様の耳はロバの耳～）

＞さっさと法律を整備して欲しいもんです、利用者保護のために。
すうちいさん、コメントありがとうございます。ただ利用者保護といっても、
無料のWebサービスにもそれなりの理由があると思います。そのあたりは
次の記事に書いてみました。
by MANTA (2008-03-07 19:58) 

mixiは縁が無かったので、全く何も知らない状態です。
by SAKANAKANE (2008-03-07 21:38) 

＞mixiは縁が無かったので、全く何も知らない状態です。
ですよね～　ただ著作権関係はブログを書く者にとっては気になります。
by MANTA (2008-03-08 11:21)